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採用面接で顧客志向を量るとき。

今年も残すところあとわずか。
年末の買い出しとお掃除計画を立てて少しずつ動き始めています。
ちなみに、昨晩は風呂(床や壁面の石鹸カスが固まったところ)をゴシゴシ。少しやると、あちらこちらと気になってくるのでエンドレスループ。
出来るところからやっていこう。


さて、今日は少し仕事のお話を。
最近、カスタマーサクセスとカテゴライズされるお仕事の採用面接に携わっている。

ちなみに、コールセンター、カスタマーサポート、カスタマーサクセスと似た仕事(一部重複)があるが、そのあたりの開設はコチラが分かりやすかったので、気になる方はどうぞ。


カスタマーサポートであれ、カスタマーサクセスであれ、いずれにしても「顧客に対してどのように満足してもらうか」が重要な仕事である。

従って、採用面接の場では必ず顧客志向の度合いを確認するための質問をする。

質問例をいくつかあげると
・お客様対応で大切にしていることはなんですか
・お客様に特に喜んでもらえた対応の事例を教えてください
・対応が難しいお客様はどのような方ですか?どのように対応していますか?
などなど。

接客などの顧客対応というのは非常に難しい仕事である。
なぜなら絶対的な正解はない(または正解が複数ある)からだ。
お客様の数だけ、最適なサービスも変ってくる。

とはいえ、採用選考における顧客志向を見極めるためのポイントみたいなものはいくつかある。

例えば、
お客様の話に丁寧に耳を傾ける姿勢があるか、
お客様に寄り添う姿勢がどの程度あるか、
マニュアル通りの対応とお客様に合わせたフレキシブルな対応のバランスをどう取っているか、
お客様が喜んでくださること自体に喜びを感じるタイプか、
などなど。


このようなポイントについて確認をするべく、前述のような質問をしたり、過去の対応事例などをあれやこれやとお伺いする。

ちなみに、絶対的なものではないが、顧客志向の高い人というのは、同僚やチームメンバーなど社内の人間や、取引先への対応も丁寧だったりすることが多い。
恐らく、携わるすべての人を”お客様”と捉えているか、純粋に人が笑顔になることに貢献するのが好きであり喜びなのだろう。


一方で、少し慎重に判断をするタイプもいる。
それは、このような受け答えをする人だ。

Q:お客様に喜んでもらうために、どのようなことを意識していますか?
A:お客様の立場に立って、自分だったらどうしてもらうと嬉しいかを考えます。

相手の立場に立って考えるというのは、接客の基本のようにも見受けられるが、このやりとりのどこが気になるというのだろうか。

気になるのはこの部分である。

自分だったらどうしてもらうと嬉しいか」

一見するとお客様の立場に立っているようで、あくまで主体は自分である。
お客様がどのようなことに対して喜ぶのか、満足するポイントがどこにあるか(=顧客のニーズ)を汲み上げるのではなく、自分が嬉しいと感じることを「相手も嬉しいだろう」と思い込んでいる。


例えば、
美容室に行ったときに、黙って髪を切ってもらいたい人もいれば、
美容師さんからたくさん話しかけてもらい会話を楽しみたい人もいる。
美容師さん自身が話し好きだからといって、必ずしも客が自分と同じように話しかけられたがっているとは限らない というのは、誰でも理解できるのではないだろうか。


では、どのような対応、発想をすると顧客志向が強いと判断されやすいのか。

一つは、お客様の情報を引き出すための工夫のバリエーションの豊富さだろう。
直接的に「何をお望みですか?」と聞いてみる方法もあるだろうし、視線の動きや立ち居振る舞いから推察してみるという方法もあるだろう。そういった情報を収集する方法の引き出しが多ければ多いほど、お客様を満足させる方法にたどり着く精度は上がっていく。

他には、マニュアル対応をどこまでお客様のために崩せるかというところも重要だと考える。
マニュアル対応というのは、ある意味で非常に”効率的”である。対して個別対応というのは手間が増えるし、ミスが生じるリスクもある。そういったことを踏まえたうえで、顧客を満足させるためにアクションをどれだけ取れるかという点に、顧客志向の強さが表れる。

もちろん、会社やビジネスによって様々なルールや規制があり、イレギュラーな対応が出来る範囲が限られていることもある。顧客志向が強い人といのは、顧客を満足させるために、ルールの改変にチャレンジしていたり、代替案の提案をするなど、良い意味で諦めが悪いのである。


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顧客満足について最終的にどこまで追い求めるか、対応にかける時間とコストをどこまで許容するかというビジネス的なせめぎ合いになってくる。
私が以前に勤めていた企業では、顧客満足を最大のビジネス指針として掲げている企業だったので、色々と考えさせられることが多かった。

ちなみに、前職では専門用語をやたらめった多用する人は、相手の理解度をはかる姿勢が弱い(≒相手の状況を鑑みていない)として顧客志向が低いとジャッジされていた。


・・・と、書きながら自分でも同じようなことをやっていないか心配になってきました。そもそもこのような文章、顧客?のことを考えられているのだろうかと思うと自信が無くなってきて、全部削除しようかと思いましたが、折角ここまで書いたのでアップします。何かお気づきのことがあればコメント欄にお願いいたします。


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