見出し画像

首が回らない中でも幸せを感じるコツと朝青龍の顔マネ体験

 首が回りません。

 あ、借金で首が回らないわけではありません。まぁ、家のローンがあるから借金してるし、来年には結構な金額を借金する予定ではいるけど。

 首を痛めたのだ。町内清掃で。

 町内清掃と言っても侮るなかれ。僕が住んでいるとこの町内清掃はえげつない。毎年5月と9月にあるのだが、都会に住んでいる人には信じられないと思うくらいすごいのだ。

 僕が結婚前に住んでいた岡崎市でも、ましてや今住んでいる同じ西尾市内でも、会社の人に聞いても、だいたい町内清掃って言ったら自分の家の前をちょろっと掃除する程度だが、ウチの町内清掃は朝8時から3時間みっちり・がっちりやる。

 まず町内清掃なのにエンジン付きの刈り払機が複数台出動する。田畑の横の側溝脇に濛々と生えた雑草を取り除き、側溝内の泥をスコップで取り除く。側溝から場所によっては高さ2m以上あるところに草を持ち上げる。町内の人が所有する軽トラを何往復もさせてとんでもない量の草を所定の場所に集める。お金を払って専門業者に依頼するレベルだ。

 これは1番大変な場所の例だが、田舎町の住人なんて年齢高め(相当高め)なので、僕なんか47歳って言っても若手のバリバリチームに数えられて一番大変な場所を担当させられるのだ。

 毎回毎回埃まみれの泥まみれだ。出席すると必ず1kg~2kg痩せられる。と言っても出て言った水分(汗)を取り戻そうと家に帰ったら浴びるほどの水を飲むから一瞬で元通りのぷっくぷくわがままボディになるのだが。

 120戸程度の集落で各家から代表者1名が出なければらならない。出ないとペナルティとして4,000円払わなければならない。というか4,000円払ってでも欠席したいのだが、毎回欠席してると田舎町特有のアレな雰囲気になるので、身内の不幸とかでもない限りはなかなか欠席できないのが現状だ。

 僕は2006年に引っ越してきたのだが、この町内清掃に初参加した時は驚きと大変さの余り失禁した。まぁ失禁したというのはウソだが、きつくて体調不良者がでたこともある。「住人による町内清掃」のレベルではない。

 そして結構な大雨じゃないと順延しない。小雨ならカッパ着てでもやる。ここに住んで14年になるけど順延した覚えもほとんどないし、取りやめになったことなんて今まで無い。

 コロナ真っ盛りの5月も先月の9月も無くなる気配すらなく開催された。集合場所を2か所にするなどのスガ首相もびっくりの細かい配慮(????)をもって開催されたのである。

 他の地域は取りやめになったところもあるし、僕もこんな時に開催はないだろうと思ったあの5月に開催されたから9月はあきらめた。案の定町内清掃は9/27(日)に滞りなく開催された。

 さて、いつもと変わらない一番大変な担当地区。当日ため息をつきながら起きたら集合時間まで時間がない。寝坊したのだ。慌ててキッチンに行き自分で焼いたパンを切ったその時にパンではない硬さのものを切った感触とともに鈍い痛みが僕の左手に走る。

 左手の中指の先っちょを切ってしまったのだ。爪が10%ほど持っていかれた。真っ赤な血が勢いよく出てきた。あ、やべぇ。なんでこんな時にと思いながら、薬箱から細いバンドエイド2本で応急処置したが血のにじみがひどくなってくる。膝に貼るような大きめのバンドエイドを2つ更に追加してようやく落ち着いたが、指先の痛みは大きくなってきた。

 基本的にドブさらい担当なので、雑菌がはいっていはいけないとバンドエイドの上からとりあえずビニールテープを何周か巻き、ツナギに着替えて頭にタオルを巻く。軍手を持って長靴を履いて家を飛び出た。集合時間にはギリギリ間に合ったが指の痛みが更に上昇。指を庇いながらなんとか最後までやり切った。今回は1.5kgほど体重が減っていた。すぐ戻ったけど。

 シャワーを浴びてゆっくりする。こんな日はどこも出かけたくないのだが、たまたま用事がすでに入っていて外出する。そして夕方くらいから何だか首に違和感がでてくる。

 その違和感は段々痛みに変わり、背中の肩甲骨あたりがジンジンしてくる。そのジンジンは、患部を押さえてうつむきながら「痛ってぇ、、、」っていうくらいの痛みになる。その日の夜は我慢できないこともないレベルだったが、翌日、翌々日と痛みは日増しに強くなってくる。何もしてないのに痛い。左手の先までジンジンして痺れてくる。

 ほんとは会社休みたい。だけど9月は上期決算月だ。コロナの影響があって売り上げの調子は全くよくないのだが、業務として結構やることがありなかなか休めない。だけどあまりに痛くなってきて全く仕事に集中できない状態だったので9/29の午後は有休をもらって会社を出た。

 とりあえず接骨院に行こうと、帰宅途中にある新しそうな接骨院にそのまま飛び込んだ。グーグルマップで検索したら結構な高評価だったからそれを信じた。この接骨院で筋肉を緩める塗り薬を塗ってもらったり電気をあてられたりした。

 だが、この接骨院には翌週月曜日(10/5)まで3回通っても全くよくならないどころか、もう座ってパソコンで仕事するのが本当に辛いくらい痛みがひどくなってしまったので、10/8(木)も午後有休をとって西尾市内にある整形外科に行った。

 これがよかった。というか、最初から接骨院じゃなくて整形外科でレントゲンを撮ってもらうべきだったのだ。前回接骨院でなんとなく全快したから、接骨院にいい印象を持っていたのだが、やっぱりちゃんと体の中で起きていることを客観的にみて判断できる場所に行かなければいけなかった。

 レントゲン写真を見ながら医師からの説明を受けた。どうやら首の骨6番目・7番目の軟骨が加齢とともに小さくなり、更に出っ張ってきた骨が神経を圧迫したことによって痛みがでてきているようなのだ。

画像1

 「あぁ、こりゃぁ左手の先っちょまで痺れることもあるなぁ、がっはっは。」という見た目は老舗のすし屋の大将みたいな白髪短髪のお医者様が言う。実際この4か所が痛い。特に肩と肘付近。

画像2

 先生は「ほら、こうすると楽だろう?」と言って僕の首を前に倒し、僕の左腕をもって頭の上にのせる格好をさせられた。確かに神経の圧迫から逃れて楽になる。「もともと危なかったんだけど、汚泥を上にあげるような無理な動作を続けた時に来ちゃったんだろうなぁ、がっはっは」とのこと。

 診察の後はリハビリルームに移動して患部を温めながら電気をあててもらう。で、その後は首の牽引だ。こんな装置を使って首を上に引っ張り上げる。10秒引っ張って休憩の繰り返しを10分間。(写真は実際の病院内ではないです)

画像3

  かなったさんの国にあるパンツ迄同時に上げ下げしてくれる伝説の最新鋭玉座(くわしくはこちらの記事中に紹介)もあるのだが、首だけの牽引は古いタイプを使う。

 引っ張られている間とても楽になる。あぁ、気持ちいい。。。ちらりと横目で電気をあてられている人を見るとスマホを見ながらしている。あ、スマホ見ても問題ないんだ、って思いながら脇に置いてあるカバンからスマホを取り出す。ふと、自分が今どんな顔をしてるのか気になってスマホのカメラをインカメラにする。

 しかし、そこに映し出されたのは僕ではなかった。その鏡の国にいたのは朝青龍だ。あれ?朝青龍がいる。自分の顔が見たいのに、なんで朝青龍なんだ。そしてなぜ桜が舞っている??

画像5

 あ、違う僕だ。意識が現実に戻ってきた。頸椎牽引機でマックスで引っ張られた時、僕の顔はマックスで朝青龍になった。

画像4

 意図せず朝青龍の顔マネ体験ができたのである。「あ、あ、あの、、、朝青龍さんですよね?。。。私ファンだったんです。」って声をかけられてもおかしくない。ドスコイ。

 今回の10分の間で実際に声をかけられることはなかったが、しばらくこのリハビリは続けることになるので、朝青龍と勘違いされて声をかけられたら「車に轢かれそうな子供を助けた時に首をひねってしまって、、、ドスコイ」というつもりだ。

 あ、ちなみに実際の僕は福山雅治に激似ですよ。激似。150ある記事の中で実物2回登場してるので、興味があったら探してくださいね。え?他の記事への牽引ですって?そうですが。牽引機だけに、、、。何か問題でも?

 10/9(金)も早めに仕事を切り上げてリハビリをした。朝青龍顔マネ機で牽引された。まだまだ腕の痛みと痺れはとれないが、やってもらう前と比べたら雲泥の差。だいぶ痛みは緩和された。全快までは時間がかかりそうだが地道にケアしていくつもりだ。


・・・


 さて、ここまで3,500文字。前置きがずいぶん長くなってしまったがこんな首やら肩やらいろんなところが痛い中でもなんとか幸せを感じるようにしたい。昔の僕は「なんでなんだ。。もう、ほんとに嫌だ」っていう感情がひどかった。自分に起きた不幸を呪うだけ。嫌な気持ちのまま終わるだけ。ネガティブな感情になるだけ。

 だけどこんなのではいけない。闇から明けた僕は少しでも気分が良くなるように考え方をアップデートしている。今回の場合でいうとこうだ。

① 次回の町内清掃では配置転換をお願いしてみるか、配置転換が無理でも同じ作業で首を痛めないように気を付けることができる。今まで体力に任せて作業していたから体に負担のかかる態勢だったんだとわかった

② 次に体を痛めた時には、迷わず整形外科でレントゲンを撮ってもらわないといけないってわかった。ちゃんと体に起きていることを見てもらおう。今までみたいに何も考えずにいた行動を修正できる

③ 2ヶ月ほど前に体の右側を痛めた時から体のバランスがいかに大事かわかって、それから普段の生活で足を組むのを止めた。僕は右側の足をのせるしかできない(左は無理すればできる)から、体が片方にねじれてしまう。もっと意識して体をいたわることができる

④ 上を向く動作やパソコンを見る姿勢(前のめりになって首を上げている姿勢)を直さないといけないってわかった。スマホも同様。ストレートネックとかにならないように注意できるし、自宅や会社でのパソコン仕事ももっと姿勢を注意したり、肩や首をかるく動かしたりするなど軽く運動して体をケアすることができる

⑤ 石窯を作ってもらう前に首の状態がわかったから、実際に石窯を作ってもらうときの設計は僕が作業中に前のめりにならないように反映させることができる。石窯を作ってから首が痛くなっちゃったら、石窯を作り直すことなんてできないし、痛みを我慢しながら作業することはできないから本当によかった。(これはほんとに大収穫)

⑥ 自分の頬を持ち上げたら朝青龍に似てることがわかった。福山から朝青龍への変化を楽しむことができる。友人知人に会う時のネタにもできる。なにより、このnoteを書くきっかけにもなったし、きっと朝青龍のファンからのPV・応援・フォロー・スキでバズバズのバズしちゃうんだろうなぁ。(まぁ、これはネタ。。エヘ)

 失敗もなんもかんも、知識として何か得るものがあって、次に自分がこんなふうにできるんだっていう自分への可能性を考えたらポジティブに考えられるようになれるし、ほんのちょっとだけど幸せに感じられるじゃないかって思う。

 よっぽどのことが起きた時に自分ができているかわからないが、少しでもポジティブになれるように考えたい。これからも気持ちに余裕を持ちたい。まだまだ家族の為に少しでも健康で働かなければいけないから。体もこころもちょっとでも健康でいられますように。

 


この記事が参加している募集

#noteの書き方

29,308件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?