守月かたり

「お守りの声になれますように。」歌、作詞作曲、詩

守月かたり

「お守りの声になれますように。」歌、作詞作曲、詩

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うたう・つくる理由

ぱっと出てくるのは マイクの前 自分の声が入っていく感覚 ステージの上で歌える時間 が好き ステージの上で歌う自分は好きになれる 人前に立っても自信が持てる シンプルに「好き」だから っていう理由。 奥底にあるのは 今までチャンスを自分で潰すことが多い人生だった 本当にやりたいことから目を背け続けて、本当は聞こえている自分の声・小さい頃からの夢に向き合えなくて、ずるずる引きずってきた 勇気が出せなかった 逃げる理由を作って挑戦しなかった 他人も自分も信じられな

    • 『dear canola flowers』

      『プレゼントを文学で』 90回スクロールしたら、ずらっと並んだ文字の天井がみえた 自分の名前と「よろしくね」 蒔いた種が、壁に植え付けられていく 右からぽん 左からぽん ぽんぽんって、箱が上に流れていく 小さな箱 大きな箱 葉っぱが溢れ出した箱 声の箱 顔が見える箱 ぽんって置かれた、置いた箱 一個一個、目に入れて、味わって、血液に流して、左側の奥の奥にぎゅっとしまって、噛み砕いて、優しく、指先まで、返す。声まで、返す。顔まで、返す。 種が蒔かれた時から、2回目の「おめでとう」 花びらから根っこまで、144の「ありがとう」 〝小さな幸せ〟は、大きな幸せ 花が咲く時って、手と手を合わせた時? 黄色の絨毯を、並んで瞳に映す フレームの中に入りたいって思うの。菜の花 『dear canola flowers』 90回スクロール 文字の天井 みえた 自分の名前 「よろしくね」 壁に種が蒔かれていく 小さな大きな言の葉溢れ出した 箱たちを 声にのせて、表情にのせて、ぽんっと置いた ひとつひとつ奥にぎゅっと噛み砕いて返す 花が咲いた後も 「おめでとう」 144の「ありがとう」 花は咲う 手と手を合わせられなくても 黄色の絨毯に並んで、瞳のフレーム 映すあの花 小さく大きく 咲く菜の花

      • 『無生物の監視』

        私に詳しいトラックの荷台は  中学生の頃一緒に住んでいた犬の死の前日を知っている 私に詳しい石ころは 水道水で湿った絆創膏の匂いを覚えている 私に詳しい自由帳は 「心の花束を忘れるな」と言っている 私に詳しいドアノブは スマホに眠る前のメロディを口ずさんでいる 私に詳しい椅子の目は 好きな人をマリオネットにしたことを思い出させている 私に詳しい間接照明は 真っ赤な充電ケーブルを切るところを視ている 「視るな」 2024.7.2

        • 『三日月ドロップ』

          はぁーーー…っと、 私の心が天井を突き抜ける 細くて、弱くて、ちぎれそうな、声の心電図 3歩先の虹を渡っている自分らしき人に流す 小さな音を立てて、歪な荒い波を立てて 哀れなる三日月が私の頬に手をあてた つーっと流れそうなドロップ。流れても良いんだって。さ。 「おやすみ」を言ったら、明日には「おはよう」があるのか? 知らないけど、今はドロップを舐める。 虹の上で手を振っている人の口は動いていない が、目の形は、半分床を切り取った月 『モチモチの木』を暗唱しようとし

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        うたう・つくる理由

          炎を宿す引き金

          しまっていた、眠っていた、忘れかけていた感情が溢れ出る 物凄くアツいものが湧き上がる 私の人生に絶対、この日、このライブは必要で、ひとつひとつの行動が、明日、明後日、次の日の予定が、人生を加速させられる方に変えられた。自分で変えられた。 【いつだって生まれ変われる】 本当に、生まれ変われた ライブの次の日の1限 【今日を頑張る】がずっと心に残ってるから、ちゃんと学校に行けた 音楽療法の授業 情緒障害児の子の、人生が変わった音楽体験を実演する機会 代表のひとりが太鼓とシ

          炎を宿す引き金

          一生モノの衝撃

          好きな作品の2.5次元化には反射的に拒絶反応を起こしていた 「2.5の世界を好きになれる日は一生来ないかも」 でも、この考えはこの舞台で消えた 次元は、飛び越えられる。 そもそも、長年こびりついていた【二次元コンテンツを三次元化することへのマイナス感情】はどこからきていたのか。 作品の世界観を壊されたくないから は、良く聞く一般的な理由かも。 現実世界での疲れ・不安・喪失感・空虚感などから逃れたい時、二次元に遡ればそれらが薄れる 「現実世界で前に進むための、逃

          一生モノの衝撃

          『プレゼントを文学で』

          90回スクロールしたら、ずらっと並んだ文字の天井がみえた 自分の名前と「よろしくね」 蒔いた種が、壁に植え付けられていく 右からぽん 左からぽん ぽんぽんって、箱が上に流れていく 小さな箱 大きな箱 葉っぱが溢れ出した箱 声の箱 顔が見える箱 ぽんって置かれた、置いた箱 一個一個、目に入れて、味わって、血液に流して、左側の奥の奥にぎゅっとしまって、噛み砕いて、優しく、指先まで、返す。声まで、返す。顔まで、返す。 種が蒔かれた時から、2回目の「おめでとう」 花び

          『プレゼントを文学で』

          『うさぎの足跡』を読んで

          ページを開くと、インスタで見たことがある、私のお気に入りの絵がお出迎えしてくれた。 絵の下「」の中にいる文字は、今この瞬間の気持ちをその時に外に出してあげることが大切だと教えてくれる。 時間をある程度自由に使えて、次の日・その日にできた予定をすぐ入れられる 春には大きすぎる休みがある 冷める前のお風呂のお湯みたいな世界 そんな世界から、 起きる時間・帰る時間が縛られて、休みの日が本当に休みになるのかどうか分からない世界に飛びこんだ後でも、頭の中にあるものに水を足し

          『うさぎの足跡』を読んで

          『歌詞の詩』

          足の下には雲 口の前には声 頭の上には月 脳内の星空で何回、月の真下に立っただろう 足の下には地 唇の間には縫い目 手を伸ばしても背景 光の粉を降りそそぐんだ ちがった。 私はこっち。まだこっち 月の真下への足跡は 音を鳴らせ。葉を散らせ。 心臓の皮を剥ぎ、水面を破る。 暗くて重い水の中で、口から吐いた泡を掴む。 水でいっぱいの耳から聴こえる 切り絵の文字で描く五線譜 カッターナイフの後の切れ端も 全部、全部 耳の絆創膏 机から手の平でする掃き掃除の残り紙も 全

          『歌詞の詩』

          『抑える魔力』

          音楽の鎧を付けないで たくさんの目の前に立つ 道を書いた記号の紙を2枚机に 声を響かせる先っぽあみあみを右手に 「あー、あー、テステス」 たくさんの目の前 ヒトの目と目の間に自分の目を通す ずーっとぼやぼや 紙に書いた2つの記号図を見たら 死ぬ前に流れるらしい映画が始まった 「はぁ…はぁ…」 道は決めてきたのに 次が喉に絡みついて 口から漏れ出る 中身のない音だけが響く 映画はいつの間にか終わってて 私の足はいつの間にか椅子の真下 コーヒー食べてパン飲んで靴を

          『抑える魔力』

          ゴールデンの断片

          祖父母の家に帰ると甘いものたくさん食べちゃう 
「あと2年」冗談でも聞くの嫌だな 
庭に植えてもらっているお花たち おばあちゃんに育ててもらうの嬉しいと思う 長生きできるから 
8年前に亡くなったわんちゃんのクッキーの命日は5月3日 おばあちゃんは今でもお花をお供えし続けている 今年初めて、私も犬のおやつお供えした 忘れ去られてないのは、喜んでるかな 最期、独りだったから、悲しんでるかな 塾を理由にして病院一緒に行けなくてごめん。ごめんしか出てこないから私は悲しい。

          ゴールデンの断片

          ライブに行く理由

          私はライブに行くのが好き 生活の中での優先順位も高い でも、なんで高いチケットをとってまで遠くまで足を運ぶんだろ それは 「学ぶため」が大きな理由 だけど、それだけじゃないな 過去・今のモヤモヤを その瞬間は、消してくれる 過去・今のモヤモヤが その瞬間は、強制的にきえる 余計なことが考えられなくなる からかな 光と音が融合した、癒しの旅館 非日常と余韻を共有する、一緒に帰る場所 をつくることが夢の、ライブ好きな友達が言っていた言葉 「ライブはその一瞬。

          ライブに行く理由

          部屋

          今日?昨日? 私の中ではまだ今日だから、今日! 約5年住んでいたお家から引っ越して、一人暮らしを始めるみたいです。 深夜すぎるけど、何か書かないと落ち着かないので今まで住んでいた部屋のこと、書きます✏️ さっきいた部屋は、これから他の誰かの部屋になる 初めてできた、自分の部屋だった もう後がない中、たくさん失敗した部屋 人生終わった と思っていた。 けど、生きている限り終わらないと気付かせてくれた部屋 思いがけない場所から手紙が届いた部屋 それは私を拾ってくれた

          『開示』

          壁壁壁壁壁 私の中の真っ暗闇は、檻の中に閉じ込められている 耳を塞いでも通り抜けてくる雷 あぁ、なんで私はこんな土地に植えられてしまったんだろう 「置かれた場所で咲きなさい」 なんて、 ふざけないでよ。私を縛り付けないで。 ずっとそばにいるからねって言ってくれた 目の前で冷たくなった 雷のお葬式なんて行きたくない 行かなきゃいけない このまま、たった独り 灰になって、空に呼ばれて、散っていくのかな 3.2.1… 誰かが私の手を想いっきり優しく握った 同じ この人も

          『立体と面の狭間』

          7センチ以上のヒールを履いていた 私が右肩を叩いたハイヒールの立体は 私を置いてスタスタと学校の自動ドアに向かっていった 金魚鉢の中の制服に 錆びれたプライドに 落胆と逃避行のモラトリアムが私で 積み木が崩れたあの時から、私の延命治療をしてくれるのは「面の世界」だけ と思っていたけれど、なんだか最近はちょっと変だ 握り返した手を押しやっても 手がそこにある。扉が開けてあるような ヒールを脱ぎ捨てて、厚底サンダルに履きかえる。 裸足はまだ痛いんだ 背伸びもするし 「

          『立体と面の狭間』

          『歩く、渋谷区』

          いつもとは逆方向に足が動く ドアを叩いても返事だけで開けてくれないから 私はさよならを言った 「一緒に行こうね」 口約束した、くまちゃん温泉 信号機の赤色で人は止まる 信号機の青色で人は進む でも 見えない線で繋がっているだけの打ち込まれた文字では、人は動かない そういえば、来週は友達と同じ道を歩く クリームソーダの喫茶店 おすすめの本屋 チーズケーキがおいしい白ウサギ モノクロの道に色がついたよ 未来の自分より。 2023 6.8

          『歩く、渋谷区』