一生モノの衝撃
好きな作品の2.5次元化には反射的に拒絶反応を起こしていた
「2.5の世界を好きになれる日は一生来ないかも」
でも、この考えはこの舞台で消えた
次元は、飛び越えられる。
そもそも、長年こびりついていた【二次元コンテンツを三次元化することへのマイナス感情】はどこからきていたのか。
作品の世界観を壊されたくないから
は、良く聞く一般的な理由かも。
現実世界での疲れ・不安・喪失感・空虚感などから逃れたい時、二次元に遡ればそれらが薄れる
「現実世界で前に進むための、逃げ」
この行動に、私と作品世界との間に、生身の人間が直接的に関わってほしくない
これがおそらく、自分なりの理由。
ゲーム内に登場する推しは、ただのイラストじゃない
【キャラを超えた、一緒に生活している、ひとりの人間】だと思っている
二次元に思い入れが強いから、好きなゲーム作品が舞台化すると聞いた時
「舞台かぁ…へぇ。」
って、観る気にはなれなかったのが本音
今回チケットを買って舞台を観に行く選択をしたのは、推しのキャラを担当している役者さんのビジュアル完成度が高かったから
正直ビジュアルだけにしか期待していなかった
声はまぁ、しょうがない
とさえ思っていた
どんな舞台になるのかは少しだけ気になっていたけど。
実際観劇してみて、
原作と声が違くても、舞台バージョンも良いと思えた
ここで生きているなら、その声なんだろうな
と思えた
表情
細かい仕草
歩き方・走り方
指先の動き
腕・手の動かし具合、振り具合
座る時の動作、座り方
お辞儀の仕方
足の運び方
身体・声の動きのスピード
身体の重心をどこに置いているか
何から何まで解釈一致してる役者さんが居て、「確かに!◯◯はそうする!分かるー!」と思えた
目の前に、同じ空間に、同じ生身の人間として、実際に動いている・話している
毎日ゲーム内で会っている人が、ここに本当に〝居る〟
現実世界がいつもより、美しく視えた日だった。