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「沸・小沸・匂」をルーペで見て比較
日本刀には沸出来と匂出来の2つの作があります。
例えば相州伝などは沸出来と言われ、長船系などは匂出来と言われます。
そして沸は粒が目で見えて、匂は見えない、とよく言われます。
しかしその中間に「小沸出来」と呼ばれる非常に分かりづらい物が存在します。小沸は更に沸の粒子が小さく、肉眼で捉えるのはなかなか難しいです。
では沸、小沸、匂の3つを10倍ルーペで見るとどのように見えるのでしょうか。
やってみました。
①沸の見え方
![](https://assets.st-note.com/img/1671455509413-RsmvWNkdtT.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1671455748898-GS22iEzhyZ.png?width=800)
一方刃文ではない「地」に付いた同様の粒を「地沸」と呼んでいますが付く場所で呼び方を変えているだけで同じです。
②小沸の見え方
![](https://assets.st-note.com/img/1671455951291-CE9Dc5Ofgf.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1671456114317-OApG3omWjb.png?width=800)
流石にこれを肉眼で捉えるのはかなり困難かと思います。
③匂の見え方
![](https://assets.st-note.com/img/1671456168475-ueMFkGK93Z.jpg?width=800)
④終わりに
という事で最後に横に並べてみます。
右に行くにつれて粒が見え難くなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1671456411776-ODNAlCXSW7.png?width=800)
個人的には小沸出来と匂出来の違いが難しく、今でも悩むことが多々あるのですが、ルーペで見ると意外にも分かり易い事が分かりました。
しかし実際鑑賞の際にいちいちルーペなど使っていられません。
見た目でこれは小沸出来、これは匂出来など、感覚を掴んでいくしかないのかもしれません。
人間の眼はこの細かな違いを認識するので凄いですね。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
先に挙げたものは全て本物の沸や匂ですが、疑似的に作られた沸もあります。これにより刃文っぽく見せる事が出来ます。
興味ある方はこちらもご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1671456581597-E0la5ugoJY.jpg?width=800)
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
![](https://assets.st-note.com/img/1671456581566-ljnm0FAwVZ.jpg?width=800)
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