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刀の写真をSNSへ。刀を特定されたくない人がすべきこと

刀を購入するとついつい刀の写真を撮影してアップしたくなりますよね。
購入した喜びを仲の良いフォロワーの人と共有したい、刀が好きな人と繋がりたい、自身が気に入った刀の写真を見てもらいたい、褒めてもらいたい、記録として残しておきたい、などアップしたい理由は人により様々あるかと思います。
同時に誰が見ているか分からぬ場に購入した刀の写真を上げるのはプライバシーの観点から不安に感じる人も多いはずです。
匿名アカウントであっても刀を購入した店では顔と名前が分かるわけですから、極論を言えばSNSをもしそのお店の人が見ていたら匿名アカウントでも「あぁこのアカウントはあの人のね」と身バレするわけです。
ヤフオクなどでもその刀の出品者が見たら誰か分かるわけです。ついでに住所などの個人情報も。
そんな事からSNSには一切刀の写真はアップしない、これを徹底されている方もいます。

徹底するのが身バレしない一番良い方法、なのは言うまでもありませんが、とは言ってもSNSに刀の写真をアップすると刀の友人が出来て情報交換したり集まって鑑賞会をしたりなど、刀が楽しくなるのもまた事実です。

という事で、SNSに刀の写真をアップするかしないか悩む方も多いと思いますので、今回は刀のどんな写真をアップすると身バレしやすいのかについて書きます。
刀と所有者を紐づけられたくない方は気を付けて投稿しましょう。

因みにこんな些細な違いからも刀を特定されてしまいます。
理由は後程。


①即特定される茎写真

特定率90%以上

さて一番特定されやすいのが「茎」の写真です。
茎には刀工銘が刻まれていたり、目釘孔が開いていたり、樋が掻いてあったり、茎尻の形状など刀の個性の部分が多分に含まれています。
在銘で所載品であれば一瞬で特定されるのは言うまでもなく…。

刀を特定されたくない人は茎そのものの写真を投稿してはいけません。
特に重要刀剣、特別重要刀剣などは図譜が発行されています。
その図譜には茎の写真や押形が載っているので、たとえ無銘の物であっても目釘孔の位置や数、茎の形状などから第何回の物か調べようと思えば調べる事が出来ます。
そこが分かった上で、もしその刀がネットで過去にお店のHPなどに掲載されてなどしていたら、どの店で購入した物かまで分かる事でしょう。
段々と個人が特定されていってしまいますね。
これは匿名でSNSを運用している人にとっては結構怖いのではないでしょうか。
保存刀剣や特別保存刀剣などでも、過去にお店のHPに掲載されていたものであれば分かってしまう事もあると思います。
在銘なら銘で検索が出来るので更に発見が早いはずです。
そんな所からそのお店に通っている事がよその誰かも知らない人から知られてしまうわけです。
また、その品が仮に偽物だった場合、その偽物を作った人から騙しやすい人というレッテルを裏で貼られる可能性はありますし、その偽物作りの人がもし店と裏で繋がっていたとしたら今後も騙され続ける可能性がゼロではありません。
故に茎の写真をアップされる場合は相応の覚悟を持ってアップされた方が良いかと思います。
99%の人には無影響でも1%の変な人に捕まってしまったらアウトですので。
茎の写真を上げなくても友人作りは問題なく出来ると思います。


②以外に個性のある切先写真

特定率70%

日本刀の切先。ここにも意外に刀の個性が色濃く出ています。
切先の形状は勿論のこと、帽子の入り方や樋の止め方などから時代や流派が特定されやすい場所です。

同じく重要や特重図譜には写真や押形などがあるので、茎よりは難易度が上がりますが探せないわけではありません。
ここまで時間を掛けて探す暇な人がいるかと言えば疑問ではありますが、まぁ1人位はいてもおかしくはありません。

因みに以下の様に帽子や物打ち当たりの刃文が映っていない写真であれば特定は難しいです。

特定率20%未満


③刀が特定されにくい写真

刃文や地鉄など部分的にしか見えない写真は余程特徴の出た有名な刀でない限りは基本特定は出来ないと思いますので、安心してアップされて良いかと思います。

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