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鹿児島という名前の空島

エッセンシャルな友達と鹿児島・奄美旅行に行ってきました。
旅にはさまざまな難がつきものですが、それにしても酷かった。いやそれにしても楽しかった。

会話や写真多めで載せていくので、冗長的になるとは思いますがリアルタイムで参加している感じで読んでもらえたら。。

まず前日の夜のLINE。夜勤の私vs就活真っ只中の彼女。ファイ!
彼女は東京から、私は大阪から、鹿児島空港という約束の地で落ち合う予定。

就活苦しそう。
そもそもなぜこの時期に私は旅行を言い出したのかわからないが、なぜ彼女も承諾してきたのか。院生なので卒業旅行というわけでもない。

そして彼女、最終日の2日後に第一志望軍最後の大本命の面接があるらしい。それ落ちたら後が一つもないって笑っていた。
お、おかしくない?就活生ってそんなんだったっけ?メンタルがキャプテン・アメリカの盾。

なんだかんだ3時間睡眠で無事に夜勤が明けたので9時に家に帰ってシャワーを浴びて10分だけ寝て関西空港に向かった。

道中友達からLINEが届く。

いやしっかり就活にやられてるんかい!
頑張ってはいるんだなと安心し、そしてこんな時に誘うKY人生でマジでごめんと祈りながら空港までの電車でうとうとしていた。
うとうとしていたのだ。

友達からのLINEの通知が鳴った。

???

人生で1番のトラブルが人生の岐路で来ちゃったね。
こんなことってあるんですね。いや普段ないんだろうけど、、、
話を聞くと、飛行機の予約をとった次の日にコロナで運休が決定して、でも旅行代理店をかましているから連絡が来なかったと。

霧島温泉のホテルを割と豪華な夜食付きで予約していたのがめちゃくちゃ楽しみで、どうしても、どうしても夜までには行きたかった。
私は鹿児島空港に15時半着だから余裕で間に合うけど、宿に2人で19時には着いておかないとまずい。

ここからしばらくもがき苦しむ23歳女性2人をご覧ください。


生まれてからずっとポンコツだったから、リカバーはまかせてほしい。それはきっと彼女もそうです。
あと北海道の女は高速で片道2時間くらいなら軽々迎えに来てくれます。これは確実に全員そうです。

ホテルに電話したら「19時までに来てもらったらなんとか、、、料理部にレストランの営業時間伸ばしてもらうよう頼んでみます!」とのこと。
友達「なに?残りの人生使って無限にそのホテル通うわ」
私「将来孫の代まで新年会ここでやろう」

そんなこんなでレンタカーだけ予約してお先にわたしは空の旅へ。

鹿児島空港へ着いてすぐにレンタカーで宮崎ブーゲンビリア空港へ向かう。名前キモない?
ブーゲンビリア空港でタンカンに囲まれて謎にヘラヘラしていた友達と合流、ここからのミッションは19時までに旅館に着くことだけだ。

道中の夕日、綺麗すぎた。トラブった日の夕日は綺麗って、トラブル人生歩み人の常識だよね。

そしてなんとか18:58にホテル着。駐車場からダッシュでフロントに向かう途中ふと空を見ると満天の星。そうだ、トラブった日は星も綺麗なんだった。

すぐレストランに案内してもらえて、着席して、そこでやっと正規ルートに乗った感じがした。そこからは圧勝の嵐。

黒豚で圧勝
貸切足湯で圧勝
夜空眺めて圧勝

あと屋上の温泉も硫黄まんますぎたけど最高に広くて気持ちがよくて圧勝した。マジで臭かったけど

この日の夜に今回の旅行の予定を立てる予定だったけど、2人ともMPの限界を迎えて12時くらいに寝ました。

次の日の朝6時に起きて温泉に行くと言い張る友達……これ結構流派分かれますよね。私は「朝起きて結局だるすぎるってなるのわかってるから前日の夜にちゃんと100%行きません!とハキハキ言い切る」派です。

朝ごはんもめちゃくちゃおいしかったです。
本当にお世話になりました…と何回も頭を下げてチェックアウトしました。この御恩は忘れない!

2日目、鹿児島市内に行くということ以外はノープランだったけど、なんとなく近くにカルデラ湖があるという噂を聞いて、せっかく車もあるし行ってみた。
ネットによると歩いて40分くらいでサクッと登れるとのこと。

最初のうちはまだ良かった。が、途中完全に気がついた。完全に服装とかテンションとか、要するに全部ミスってた。
すれ違う人たちはザックに登山靴、杖、バケットハット、私たちはコート、パンプス、ハンドバッグ。隣で友達の顔が死んでいくのを臨場感ありで感じられてよかった。

カルデラ湖、大浪池
遺跡じゃん

でも山って、登ったとき全ての苦労が無になるからすごいよな。
あとから知ったけどこの湖日本一標高高いらしい。しんどかったな友よ、でも確実に強くなれた。
すれ違うおじさんたちにちょっとずつ色んな情報をもらってカルデラのスペシャリストになったのでなんでも聞いてくださいね。

車を返して市内へ。
次は友達のリクエストで「仙巌園」に向かった。友達は中学時代戦国BASARAで生計を立てていたらしく私はその話が大好きなのだが、そのゲームにここのステージがあったらしい。

なんか家紋
梅とか咲いてた
平安の飲みゲー
じゃんぼ餅
桜島

ここでおばあちゃんが話していたのを盗み聞きしたんだけど、鹿児島の小学4年生はここから桜島まで4キロ泳がされるらしい。
そんな馬鹿なと思って調べたらマジだったのこわい。子供たちのドラマあつすぎ

夜ご飯も当然ノープランだし繁華街がどこにあるのかもよくわかってないのでとりあえず市電に乗ってみて心惹かれる駅で降りることに。

どれにしようかな
えらばれたのは、キシャバでした

騎射場って町の名前良すぎる。東京にあってもおかしくないよ君。
フラフラ歩いて良さそうなお店に入った。

お造り

まずは1軒目のつもりで入ったけど激混みで料理が全然出てこなくってあっという間に8時になってしまい、マンボウが発令されてしまったので渋々ホテルへもどった。

せっかく九州きたし馬肉食べたい!という私の希望により馬肉ウーバーが決まる。だけど、届いて開けてみると、絶対にあるべきものがない。

none

…甘口醤油は?いや甘口とは言わない、もう、なんでもいいから、醤油は?!お店に問い合わせる。「うち醤油つけてないんですよ笑」
ふざけるな たたんでしまえ そんな店 醤油ないなら のれんを下ろせ

最悪

だし巻き馬肉寿司。けど、悔しいが別に不味くはなかった。それも最悪。この日もダラダラ話して12時過ぎに入眠。

3日目、なんとかまた6時に起きて鹿児島空港に向かう。
友達「かたい毎日鹿児島空港来てんじゃん笑」ほんとだぁ

今日の予定は………

ジャーン!奄美です!
空港からホテルまで車で2時間くらいだったので道中色んなところで寄り道。
奄美大島って意外と大きくない?と思って調べると、日本では沖縄本島、佐渡島の次に大きい島らしい。の割に知名度ない気が…

奄美随一の都市、名瀬でお昼ご飯。島飯、見たことない食材ばっかりで圧倒された。これは夜光貝という貝のお造り。島豆腐はジーマミーではなかったけどスペシャル美味しい!
客の数に対してキッチンスタッフ多すぎてキッチンがいちばん混雑していた。

近くのカフェでコーヒーを得てまた出発。


奄美で唯一予定を決めてたマングローブカヌー。
ツアーとはいえ最初にいってらっしゃいと最後におかえりなさい以外は自分たちで漕ぐしかなかった。お前が消えて喜ぶものにお前のオールを任せるな〜

お兄さん「これ夏は暑すぎて漕げないよ、奄美は2月がいちばんいいよ」
私「そうなんですか?こんな時期に来る人いないと思ってたけど来て良かったな〜」
しばらくして
友達「あれ1年中言ってそうだよね」
私「なんでそんなことを…」
友達「商売なんだよ ビジネス」
社会はシビア

次は「ホノホシ海岸」へ。
どちらが運転していても完全に助手席が機能しないので何一つ観光地を調べることなく看板でたどり着いた。
あたたかなビーチを想像していたので日本海みたいな力強い海で思わず笑ってしまったけど、波が引いていく時の石の音がすごく綺麗で行く価値のある場所だった。

見つめていたら日が暮れそうになってしまったので急いで宿へ。
この日の宿はご夫婦がやってらっしゃる民宿!
自販機に乗った猫がお出迎えしてくれた。二次元、、?

顔つきこそいかついがとても触らせてくれる

荷物だけ置かせてもらって、店が閉まらないうちに町に繰り出す。

ティラダ

島ご飯夜編。また謎の貝を頼む。ティラダ、発音は「ティラノ」ではなく、関西人の「寺田」。
あおさの天ぷらや馬刺しリベンジなど色々注文するけど23歳の体力の限界を迎え2人とも咀嚼に全体力を注ぎ込んでいた。座っているのがやっとだった。

でもなんか、ゆったりした時間の中で昔のことを思い出したりして。彼女とは高校入ってクラスは違ったけど顔は知っていて、初めてちゃんと認識したのは下駄箱で彼女からの「う○こ!」の一言だった。この子挨拶終わっちゃってる…と思ったのを覚えている。
高校3年生で初めてクラスが一緒になって更に仲良くなって、大学でも東京と大阪で離れたけど更に仲良くなって、どうしようもないときに救ってくれたのはずっと彼女だった気がする。

何も予定を決めずに3泊4日旅行しても、めちゃくちゃ楽しいし喧嘩もしないしなにより楽なのは彼女くらいかもしれないな…
友達、ありがとうネ…………

そんなことを考えてしんみりしていたのが、フラグだったのでしょうか。

店からの帰り、島随一のホットスポットであるファミリーマートで、車をこすりました。

駐車場狭いのに人集まりすぎてて「しまんちゅ路駐してまでコンビニ来るじゃんw」とか笑ってた直後に擦りました。私が助手席で「いやこれぶつかるよ、いや普通にぶつかるよ」と言ってる間に進路も退路も無くなってぶつかりました。ただの実況。北海道の女、狭いところではザコドライバーがすぎる。

降りて傷を確認したところ、まあしらばっくれることはできないくらいいってました。

私「保険なんぼだっけ」
友達「損傷に関わらず2万」
私「わあ、、、私がぶつけたら性格的に旅の終わりまでずっとヘコんでたしあなたでよかったわ」
友達「まぁしゃーないっ!」

2人とも感情があまりないので、これで話は終わって通常会話にスイッチした。

宿に戻ってニ次会開始。
リビングにいた一人旅のお姉さんやカップルを横目に間食をしていると、

黒糖スイーツのプレートが届いた。ちょっとだけど!って言ってたけど常に栄養失調の私たちには食トレ。どん兵衛とシーフードヌードルをそっと横にしまった。
女将さんが大阪出身の方だったので軽快な大阪トークを(私はいつでも味わえるが)楽しんで、またダラダラと2人で話して、結局カップラーメンも食べ終わった23時頃に女将さんが来た。

「ムラサキヤドカリ見に行くよ」

ジャジャジャジャーン、ジャジャジャジャーン、ジャジャジャ♪午前〜2時〜踏切に〜…?

海岸に見に行った、いた

天然記念物らしい。正直生き物にあまり興味がないのでこっそりとひとりで懐中電灯で遊んでいたけど、女将さんが鷹の目でも持ってんのかってくらい見つける見つける!
めちゃくちゃ楽しかった。ネコチャンも一緒に来てくれてモフモフだった。
そのあと予報外れの雨に打たれて泣き出しそうになって宿に戻った。
そこでも女将さんさすが大阪出身、貝殻のオリジナルアクセサリーの営業を忘れない。真夜中にマスクチェーンを購入させられ、、いや、させていただきました。
友達「ビジネスなんだよ」
とてもシビア

明日帰るの…?と疑問に思いながら体力の限界で就寝。

次の日の朝、起きて最高の朝食

うまんちゅ

右のほうにミキという飲み物がうつってます。全員にわかるように言うと口噛み酒の味がします。左上のよもぎ餅団子みたいなやつが個人的大ヒットでした!

この日も8時発と朝早めだったのでバタバタしてしまったが、なんとか支度を終え旦那さん女将さんに御礼を言って宿を出ようとしたとき、半笑いで友達が言った。

「昨日の夜車擦ったんだったw」

いや、たしかに完全に忘れてたけど今言わんでいいじゃん!

そう言おうとした時、奥さんが言った。
「え?そうなの?…5分時間ある?」

…ん?
「取れると思うけど」

旦那さんも来た。
「コンパウンドで取れるね」

………………え?

え?
え?
え、
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
奄美の海?

おもろすぎない?見ながら2人でずっと笑いが止まらなかった。旅で一番笑ったかもしれない。いや、確実にそう。

「なんで取れるの?なんか塗ったんですか?」
「いやこれは擦ったものの塗料がついてるだけで、それを落とすワックスがコンパウンド」

魔法としか思えんのだけど、300円とかで売ってるらしい、ちょっと私大阪帰ったらその足でホームセンター行きます。
これTwitterバズらないの?
だって私たちレンタカー屋に2万払って店出た瞬間裏でスタッフが3分で消してたと思ったらめちゃくちゃ悔しいんだけど…

何にも知りませんって顔しとけ!足早にレンタカー屋を去れ!と最後の最後に温厚な夫婦が輩になったところを見てしまったけど、ありがとう奄美。

最後にもう一度ビーチに戻って海と戯れた。

奄美ブルー

その後空港に向かってお土産を選んだ。友達はちんこ団子を5袋買ってた。類は友を呼びすぎ!

また半月後に会う予定があるので寂しくないし、あっさり解散。私は見逃さなかった、奴が私が去ったのを確認してからパソコンを開いて就活を始めたのを…ありがとうね…

すーーーごくいい旅でしたね。
最近1人で高知旅に行って、一人旅サイコーの気運が来てたけどまたこれで人との旅サイコーに戻りました。


後日談なんですけど、

ええ?

今年の最悪全部終わったんだね。
このまま部長ともお話しして今ほぼ内定決まったらしい。

ちなみに、代理店の連絡ミスで乗れなかった成田→鹿児島の飛行機もしっかり返金された。

不安や不幸を全部回収できた旅でした。
やっぱ、なんのおかげかって、、、、
マスクチェーンでしょ。


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