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『ふふふ。面白いカタチができあがっているじゃないか』 パペットマスターのねっとりした…
いつのまにか大学の屋上に西日がさしていた。 オレは、落日に溶けるようにホクトが消え…
ハヤトの日記より抜粋。 8月◯日 ウンザリするほど晴れ 朝からナミとモーニング食いに…
―― ねっとりした香の匂いのただよう暗い部屋。 長身の男が、忌々しげにワタシに言っ…
キーーンーーコーーンーーカーーンコーーン。 真夏の昼間。静かな教室に響く、チャイム…
―― 酒の匂いと男の体臭のこもった暗い部屋。 ワタシは父親からの仕置きに耐えていた …
コノミを後ろに乗せ、僕らは海を目指す。 高宮駅の近くにさしかかったとき。 「シモカワ!」 はあはあ荒い息をつきながら、夜の駅前を走ってきたのはシンジローだった。 「シンジロー?」 「ここに居たのかっ。たいへんなんだ! 兄貴とナミさんがおまえを探してる!」 自転車の後ろに乗るコノミに気づき、シンジローの顔色が変わった。 「こ、コノミ? ……コノミと一緒だった、のか……」 「どういうことだ?」 「……ナミさんが、ものすごい悪意の反応を感知したって……
ハヤトさんの象徴のような、その青いバイク。 僕たち東和校生は、そのバイクにまたがる…
「くそっ。ナミ! マユやケイのときみたいに、あの子を悪意から目覚めさせること、できねー…
「……というわけで、福岡市東区大岳付近にて、私が【素体H】とともに遭遇したときには…
今日も今日とて、悪意退治。 にぎゃーーーーい。ちっとも楽しくにゃーーーーい。 だ…
夏まっさかり。 海の中道の、広ーい直線道路をドライブ。 にぎゃーーーーーい。ちっ…
ブスブス煙を引きながら砂浜に転がったおれを見下ろし、誰かが立っていた。 「……ヤギハ…
……おれたちは、夏の海辺で、色々なおしゃべりをした。 イオリさんは風理座高校 (ふうりざこうこう)。 年上の幼馴染であるササオミは風理座大学 (ふうりざだいがく)に、それぞれ通っている。 イオリさんのお兄さんというのは、酷夏流格闘術の師範をしていて、ササオミはその門下生なのだと。 当のイオリさんは、身体が小さく、徒手格闘は向いていなかったため、剣の道を選んだらしい。 「あの…………夜羽の剣というのは……?」 「あ。あはは……あれ、私が考えた必殺剣なん