涙が出るのは雨のせい

なぜか、忘れられない人がいる。

それが初恋の相手や元恋人なら、未練なのだが、これは後悔なのである。

最後に会ってから早5年。

無気力なのに、やるべきことはやる先生だった。

通勤時間を短くするために、学校の近くに住むのが当たり前なのに、わざわざ片道40分かけて通勤する人だった。

「昨日帰らず、保健室で寝た。」と当たり前の様に口にしてた。

なぜか、ふとした瞬間に思い出す。

一緒に挑んだコンテスト。入賞できなかったけれど、ぼそっと「多分4位だったやろな。」と慰めの言葉を言ってくれたのがおもしろい。

もっと素直に、「お疲れ様」と言ってくれんのか！

最後に「ありがとう」も「さようなら」も言えなかった後悔。

「スーパーティーチャーになりたくて先生になった。」と言っていたのを思い出した。

そんな、「スーパーヒーロー」みたいな仕事あるかい！と思いながら検索したら、まさかのHIT

スパイダーマンかと言われれば、どちらかと言えば、サルみたいな先生だったけど、先生ならきっとなれるだろう。

先生が映っている写真は一枚もないけれど、私の記憶の中に残っている。

先生どうかお元気で。