かすみ

フリーのライター・校正者/言葉と物語が好き/徳島出身、神戸に12年住んだのちに大阪へ。…

かすみ

フリーのライター・校正者/言葉と物語が好き/徳島出身、神戸に12年住んだのちに大阪へ。年下夫とマイペース娘、猫2匹と同居中。踊るように生きていたい。

マガジン

  • エッセイのまねごと

    消えてほしくないなと思う感情たち。 それほど愉快でも便利でもないけれど、ちょっとホッとするかもしれません。

  • 私のポートフォリオ

    私のポートフォリオです。 ライティング、校正のお仕事多め。

  • 創作のまねごと

    この世界のどこかにあったかもしれないお話。

  • 思ってたんとちがう妊娠

    「妊娠」っちゅうのが思ってたんと違いすぎて 病んだり狂ったり入院したり感動したりした話。 ※2018年〜2019年頃のエピソードです。

最近の記事

校正者としての就活

今まで独学で、校正記号も直し方も見よう見まねのオリジナルものさしで行ってきた「校正」をあらためて勉強し、資格試験を受けてみた。 結果発表11月に申し込み、12月に受験。結果は2月中旬頃とのアナウンスだったが、2月20日になっても通知がなく「試験結果を焦らされている」という誰の得にもならない記事を書こうかと思い始めたところ、それが届いた。 結果は…… 果たして、 「合格」 やったーーー!!! 手応えとしては、実技試験(原稿引き合わせ2題、赤字引き合わせと素読み1題)

    • 明日死ぬかもしれないのに、40年がかりの買い物をするかもしれない

      人生で一番大きな買い物をするかもしれない。33歳の今、3歳年下の夫とふたりでこの状況に直面している。 このところ、今までと変わらない生活をしているつもりなのに食費が予算をオーバーすることが続いて、物価の上昇を実感している。 徳島の田舎を出て一人暮らしを始めたときは、玉ねぎやじゃがいもは1個20円だったし、バニラヨーグルトは3個セットで100円だった。かけるだけのパスタソースは2食入って100円だし、もやしは一袋19円だった。 今やもやしですら45円だ。毎週スーパーでボリ

      • 校正をあらためて勉強した話

        12月はわんさとあったお仕事が、1月に入るとティースプーン1杯程度に落ち着いてしまい、なんとも暇で不安な1週間を過ごしている。 年末にかけて忙しくなるのは毎年のことだが、昨年は資格試験を控えていた関係でなおのこと忙しかった。校正技能検定受験のため、10年ぶりに「テスト勉強」をしたのだった。 校正スクールで学ぶ(通信)以前から校正のお仕事はしていたものの、独学が過ぎて勝手に自信をなくしてしまい、あらためて基礎を学ぼうと思い立った。日本エディタースクールの校正コースを通信で受

        • 赤子の名付けはこんな風に

          ついに生んだ。とんでもない体験だった。 そして親になった。 親となって最初の仕事が名付けである。 よく小学校の宿題で「親に自分の名前の由来を聞いてくる」というのがある。 出産記念アルバムにも名前の由来が書いてあり、多くの場合それは「こんなふうに育ってほしい」という親の願いが込められている。 そう認識していたもので、妊娠しさぁ名前を考えようとしたとき、思考は自然と「どんな子になってほしいか」と自分の願いを探るものになった。 自分や夫のルーツを探りキーワードを書き出し、生

        校正者としての就活

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        記事

          思ってたんとちがう出産 ~ 激闘出産レポート編 ~

          「3070gの女の子を出産しました♡ 産声を聞いた瞬間涙が… 私たち親を選んで来てくれたこの子と、そばで支えてくれた旦那さんに目一杯の感謝を伝えたいと思います♡」 ……のような、きらびやかな出産レポート。 生命の誕生という感動の瞬間。 信じてはいけない。 壮絶という言葉に込めた、誰も教えてくれなかった出産のリアル。 ▼定義【母となる者】29歳、痩せ型、体力自信なし 【父となる者】25歳、痩せ型、睡眠欲強め 【環境】里帰り出産 【出産経験】なし ▼妊娠経過つわりで妊

          思ってたんとちがう出産 ~ 激闘出産レポート編 ~

          思ってたんとちがう妊娠 ~ 糖が出た編 ~

          年下の夫が進化を遂げて神になり、なんとか妊娠後期に突入した。 私も夫も細身で、ちまっとした小柄な子が出てくるもんだとタカをくくっていた。 ところが、いつも穏やかな笑顔でぼそぼそと喋る産婦人科の先生が遠慮がちに言う。 「あ、あ、赤ちゃんちょっと、お、おっきいね」 「あ、あとかすみさんちょっと、連続して糖がプラスだね」 いやそんなはずはない。私も夫も努力しても太れないタイプの 「に、妊娠糖尿病の検査したいんよね、念のため」 妊娠糖尿病は、糖尿病の既往がなくとも妊娠期

          思ってたんとちがう妊娠 ~ 糖が出た編 ~

          思ってたんとちがう妊娠 〜 最後の砦編 〜

          1日の大半をトイレで過ごすようになり、かれこれ7年の付き合いである夫にも今までに見せたことがないようなみっともない姿をさらすこととなった。 ふたりの子どもなのに負担のバイアスおかしくない?と思う。でもこればっかりは、男と女を創造された神の仕業なのでどうしようもない。 どうしようもなく男に生まれ結婚した相手がひどい妊娠悪阻になった夫。夫こそが、私が妊娠を続けるための最後の砦だった。 毛布妊娠検査をするまでもなく嘔気で妊娠を確信したのは秋の終わりのことだった。 いきなりクラ

          思ってたんとちがう妊娠 〜 最後の砦編 〜

          思ってたんとちがう妊娠 〜 地獄のつわり編 〜

          不妊治療を卒業した。喜びが襲ってくる暇もなかった。 朝起きるとなんだか気持ち悪い。 我慢できないほどではないけど重力がきつい。 なんとか遅刻で職場に出向き、定時ダッシュでクリニックへ向かった。 結果、小さな細胞が私の中に宿っていた。 妊娠したら、パートナーにどう報告しようか。 サプライズがいいか、さらっとがいいか。 結論に至らぬまま夫が帰宅する。 いつものように夕食を終え、 エコー写真でも見せてさらっと報告するかな……と思ったところで 「そういえば、赤ちゃんおるんかな

          思ってたんとちがう妊娠 〜 地獄のつわり編 〜

          思ってたんとちがう妊娠 〜 不妊治療編 〜

          上手くいかないことの原因は大抵ストレスだ。 妊活のために記録を始めてわかった基礎体温の乱れもそう。そりゃそう。 心当たりがありすぎる。 こういう物事をなんとかしたいときの思考と判断が極端かつ大胆なことで定評のある私は、まず仕事を辞めた。 副業やその他プライベートで生じるタスクも少しでもストレスを感じるものは全てやめた。 そして、妊活を始めて7ヶ月。 ついに重い腰を上げ不妊外来へと赴いた。 基礎的な検査をひと通り行い、結果異常なし。 ひとまずタイミング法で見ていきま

          思ってたんとちがう妊娠 〜 不妊治療編 〜

          思ってたんとちがう妊娠 〜 妊活編 〜

          子どもを作りたくて結婚したようなものだった。 やったこともないのに漠然と「子育てをしたい」という希望が成人前からあったし 私自身が客観的に見てかなりあたたかい家庭で育ったので、 親や祖父母への恩返しのような気持ちで孫やひ孫の顔を見せたいと強く思っていた。 ただし当方無計画な人間ではない。 結婚式で踊り狂う予定だった私たち夫婦は、入籍したあとも式が終わるまではしっかり避妊した。 避妊をやめればまぁ、すぐにできるだろうと思っていたわけで。 その考えが、ミルクチョコレート並

          思ってたんとちがう妊娠 〜 妊活編 〜

          あなたの理想の夫婦ではありません

          やっぱり心のどこかで「みんなの理想の夫婦でいたい」もっとストレートにいうと「仲良し夫婦を演出したい」と思っている自分がいる。 5月、5回目の結婚記念日。 夫はカメラマンであるので、結婚記念のセルフ撮影会をした。 撮影は楽しかったし、写真もまぁいい感じだった。 夫はその日のうちにインスタにアップしたようだが、私は「なんか今じゃない」と先送りにし、次も「まだちがう」「今日もちがう」「今日も理想の夫婦にふさわしい心持ちじゃない」とアップできないまま2ヶ月が経った。 結婚するの

          あなたの理想の夫婦ではありません

          眠れないまま大人になった

          うちの夫はいつでもどこでも2秒で眠れる。 疲れていようがなかろうが、 昼寝を3時間してようが歯磨きをしてなかろうが関係ない。 夫がメガネを外し寝室に消えるのを見届け、 私も寝るかとアラームをセットして電気を消したらば もうスウスウと寝息が聞こえる。 2秒で眠れる。なんて魅力的で価値のあるスキルなんだろう。 そもそも眠くならなくて夜になれば眠らなければならない。 それは健康のためだとか、脳を働かせるためだとか お肌のゴールデンタイムがどうとか とにかく夜にしっかり眠る

          眠れないまま大人になった

          答え合わせは、死ぬときに。

          「転職」のテーマを目にして、絶賛辞書ブームである私はまず辞書を引いた。 転職 職業をかえること。「農業にーする・ー活動」 (三省堂国語辞典 第八版) 想像よりだいぶゆるく、そして短い。これじゃあ数えられない。履歴書の職歴欄にいつも頭を悩ませる私の転職回数は結局何回なんだろう。 春看護師を志して国立四年生大学に進学したものの、1年目にしてナイチンゲールとの方向性の違いに戸惑った。言ってることはわかる、が気が合わない。 学年が進んでももやもやが晴れず、実習を経て「やっぱ違

          答え合わせは、死ぬときに。

          私のポートフォリオ【校正】

          はじめまして、かすみです。 ライティングおよび校正で言葉にかかわるお仕事をしています。 家族との時間を第一に、楽しく学びながら書くお仕事スタイルです。一緒にお仕事してもいいかな?と思ってもらえたら気軽に連絡してください。 ▼プロフィール概要2013年3月に神戸大学を卒業後、特別支援学校・定時制高等学校・児童発達支援事業と教育に携わる傍ら、2017年6月よりライティングを始めました。言葉に関わる仕事を調べるうちに校正・校閲の仕事を知り、自身もお世話になった通信教材から校正の

          私のポートフォリオ【校正】

          思い出せないから次に行く

          コロナを理由に家にこもり、感情や言葉もすっかり内にこもってしまっているうちに31歳になった。 誰から聞いたわけでもないが30歳から31歳までは本当にあっという間で「いま何歳だっけな」と指折り数えているうちに歳をとりまた一から数えるハメになる。 30を超えていままでと違うとハッキリ感じることがある。 「思い出せない」 これである。 正直にいうと昨日の晩ご飯も怪しいが、なにかこう、思い出深い出来事があったはずの日々の記憶が驚くほど薄い。忘れたとかじゃなく、たぶん最初から

          思い出せないから次に行く

          かぁか、あそこにいるのはだれ?

          電気を消して娘と布団に入った直後。娘が突然、 「かぁか、あそこにいるのはだれ?」 と聞いてきた。 うわ、え!育児エピソードでよく見るやつー!ちょっと待って急! てか娘普段そんな聞き方せんのに疑問文上手ね!! といろいろ驚きつつも なぜかすんなり(あぁ、5月に亡くなったばーちゃんやな)と思い当たって 「ひいばあばちゃうかな?」 と返したら娘も 「ひいばあば^^」 と納得したのかそこから何も言わなくなった。 私は号泣しながら寝かしつけた。 ----- 最後に会

          かぁか、あそこにいるのはだれ?