「礼儀作法を科学する」ダイバーシティインクルージョンの取り組みとマナーの重要性について
最近よく聞く、D&I(ダイバーシティーインクルージョン)
経営の取り組み。
流行りのSDGs関連のことかとお思いの方もいらっしゃると思います。
(私もそうでした)
昨今、企業では経営戦略には欠かせなく、専属チームも設けるくらい。
D&I、会社勤めしていない人には関係ないと侮るなかれ。
個人で鑑みても面白い発見があるのです。
D&Iを知ると、
「自分は自分の好きな人生を選択できるのだ」
という希望を抱く事ができます。
今日は、「D&Iと自己実現」について試論いたします。
1.D&I(ダイバーシティーインクルージョン)とは何か
ダイバーシティインクルージョン(D&I)は
いわゆる多様性のこと。
組織や社会において多様性を尊重し、
すべての人々が平等に参加し、受容される環境を築くための取り組みを指します。
「ダイバーシティ」とは、「多様性」のことです。
人々が異なる文化的背景、人種、民族、性別、性的指向、宗教、年齢、障害などの個人的特徴を持っていることを意味します。
多様性は、それぞれが異なる経験や視点を持つことによって、
より豊かな知識やアイデアが生まれる可能性を高めること期待します。
一方、「インクルージョン」は、多様な背景を持つ人々が
組織や社会に安心して参加できるような環境を作り上げることを指します。
インクルージョンは、
自分らしく意見を表明できる場を提供し、
公平かつ公正に扱われることを保証するために取り組まれます。
つまり、ダイバーシティインクルージョンは、
多様なバックグラウンドを持つ人々が集まり、
異なる視点を持ち、創造性やイノベーションが促進されることが重要なのです。
加えて、公平な環境で働きやすく
組織のパフォーマンスや効率を向上させ、
人々にポジティブな影響をもたらすことを目指しています。
2.D&Iの文化的背景とは何か
この図は、D&Iを説明する時に用いられる図です。
書かれてある項目が、個人の価値観や感じ方に影響を及ぼしています。
ご覧になっていかがでしょうか?
人間には実に様々な背景があることに
改めて気づかされる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この図で表している要素は、
図の中心に近いほど、生まれつきのもので変化しにくく、
図の外側は、成長する過程で変化していく要素です。
簡単に説明すると、
貴方は生まれながらに持ち合わせた人格があります。
ここでいう人格とは、
優しい、いじわるな性格の「性格」ではなく、
生まれ持った気質です。
例えば、ハイリ―センシティブパーソンだとか
自閉症などの生まれ持った気質をイメージされたほうがいいでしょう。
貴方は生まれた時、どんな人格を持っていたとしても
生まれた先の親の考え方によって
意思決定や精神的な考え方に影響を受けます。
貴方は成人になるまでに
中学・高校・大学など
幾つかの人生の選択肢を選ぶことになりますが、
それらもその時の周りの人々や環境の影響を受けています。
それぞれの環境の人々や生活習慣の影響を受けて
自分がどんな業界に進み、どのように生きるか
家庭を持つか、仕事に生きるか等が決まっていくのです。
今、同じ環境にいる友人や同僚でも
決して自分と同じような家庭背景でないかもしれません。
実は紆余曲折あって、大変苦労して何とか必死で
今の環境を勝ち取った方かもしれません。
他人には様々な背景があることを考慮し
お互いの人生に優劣をつけず
互いが幸せになるためにどう行動するかが
重要なのです。
3.D&Iの観点を翻ると、「私は何にでもなれる」と気づく
前述のD&Iの文化的背景の図は
「他人のこれまでの背景は色々だったので
考慮しなければなりません」という、
「他人の生き方への考慮」という観点で使用されることが多いのですが
この図を翻って考えると
「私は生まれ持った人格以外、生き様は選択できる」
という希望を感じてなりません。
この図は中心円に近いほど、生まれつきのもので変化しにくく
成長する過程で、外側の項目は自分で選択していくものです。
つまり、貧しい家庭で生まれたとしても
勤め先の業界や職位は自分で選択できます。
学歴も選択できます。
綺麗好きで整理整頓された、規則正しい生活も
自分で選べます。
現代においては、生まれ持った外見も
自分の選択によって変えることができます。
自分の生き方は自分で選択できるのです。
今私が宇宙飛行士になっていないのは、
宇宙飛行士になる日々の勤勉さと、ぐうたらな学生生活を天秤にかけ
ぐうたら学生生活を選択したから、宇宙飛行士になっていないのです。
4.D&Iの取り組みこそマナーが大切
D&Iの考え方における
・他人の背景に配慮をする
・自分の人生は自分の選択によって成り立っている
ことを考えると、マナーは重要だと気づかされます。
マナーやふるまいは、
・多様な背景を持つ人々との円滑なコミュニケーションや協力を促進することができます。
・自分自身を尊重し、なりたい目標を掲げ自分を律し行動できる。
ことに繋がるからです。
例えば、こんなことが挙げられると存じます。
■相互尊重
適切なマナーや礼儀正しい態度は、
他の人々のバックグラウンドや文化に対して敬意を示すことを助けます。
相手を尊重する姿勢は、多様性を尊重する社会の基盤となります。
■コミュニケーションの円滑化
適切なコミュニケーションスキルやマナーは、異なる背景や経験を持つ人々とのコミュニケーションを円滑化し、意見を適切に伝え合うことをサポートします。
■ソーシャルスキルの向上
マナーは、他の人々との関係を築くためのソーシャルスキルを向上させることにつながります。
ソーシャルスキルとは、人と対する場面でふさわしい振る舞いができる能力です。
言葉による行動や身振り・仕草など非言語の行動、
また行動を引き出す考え方や認知の仕方を含みます。
これは、多様なチームやコミュニティで協力し、
効果的に働くために重要です。
5D&Iの取り組みによって自己実現を叶える
D&Iの取り組みと自己実現には密接な関係があります。
自己実現とは、自己の潜在能力を最大限に発揮し、
自分自身の目標や価値を達成することを指します。
D&Iの取り組みは、自分が自分らしく、
公平な環境で活躍できるような社会的取り組みなのです。
■自分を尊重する
D&Iの取り組みは、人々の多様性を尊重し、
個々の特性や違いを重視します。
つまり、他人と比較するのではなく、
自己の強みや長所を理解し、自分自身を受け入れることが大切です。
■自由な自己表現
自分自身を受け入れることで、自己表現が増え、
自分の考えや感情をより率直に表現し、他の人とより深いコミュニケーションを築くことができます。
■自己肯定感の向上
D&Iの取り組みは、自分の意見やアイデアが尊重されることを体験できるような環境を構築します。このような環境において、個人の自己肯定感が向上し、自己実現への自信が増します。
まとめ
D&Iは、個人が自己を受け入れ、自己表現を促進し、自己の潜在能力を最大限に発揮できるための取り組みなのです。
その環境により、個人は自己実現の道を見つけ、
成長し、個々の価値を実現することができるのです。
今いる環境で、D&Iの取り組みを誰かがしないかと待っているのではなく
自分の心のなかでD&Iを取り入れ、
今いる環境を自分にとって素晴らしいものにしていただき
自分のなりたい自分に向かって行動いただければと存じます。