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新刊速報【2022年3月版】|柏書房営業部通信

柏書房営業部です。今月の新刊は、2021年1月に出版されると同時に衝撃を与え、フランスで32万部突破した話題作の邦訳『ファミリア・グランデ』です。

『ファミリア・グランデ』

カミーユ・クシュネル 著
土居佳代子 訳

営業担当・大槻から一言
フランスのエリート一家に生まれた著者が、一家のもとに集う「ファミリア・グランデ(大家族)」と過ごすなかで、双子の弟への性虐待に遭遇する。
おぞましい行為を行っていたのは継父。
継父をはじめ、周りの大人たちは著者らを沈黙させるためじつに巧みに翻弄する。
あたかもそこに沈黙のための意志など全く存在しないかのように。
息詰まるような叙述が、著者と出来事との距離を巧妙に変化させながら、ときに美しく展開される。
テキストの力というものを思い起こさせられる一冊です。

(参考情報リンク)
傷ついた者のため 沈黙にあらがう声、文学に響く 作家・小野正嗣〈朝日新聞文芸時評21年2月〉
「国民の10%が被害に遭っていた」フランスの近親姦の知られざる実態
フランス名門一族で起きていた“近親姦”──「蛇はずっと家族の中に潜んでいた」」(記事全文を読むには会員登録(無料)が必要です)

ファミリア・グランデ』は3月24日(木)の配本予定です。

今月は号外と銘打ち、現在開催中のフェアを紹介した記事も公開しております。ぜひこちらもチェックしてみてください。



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