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「魔王軍最強の魔術師は人間だった : 4 」感想・ネタバレ

どんな本?

『魔王軍最強の魔術師は人間だった』は、羽田遼亮 氏によって書かれたライトノベルで、KUMA 氏がイラストを担当。
この作品は「小説家になろう」から始まり、大人気な魔界転生ファンタジーとなった。

物語は、魔王軍第七軍団に所属する不死旅団の団長、アイクを中心に展開する。
アイクは「魔王軍の懐刀」と呼ばれるほどの魔術師ですが、彼の正体は人間で、しかも日本人の転生者だった。
彼は大魔術師ロンベルクに気まぐれで拾われ、彼の知識と魔術を受け継。
普段は人間であることがバレないよう、仮面とローブを身につけている。

また、この作品は2024年夏にTVアニメ化される。

読んだ本のタイトル

魔王軍最強の魔術師は人間だった :4
著者:#羽田遼亮 氏
イラスト:#KUMA  氏

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あらすじ・内容

ローザリア騎士団との一連の戦いを終え、イヴァリースへと戻ったアイク達魔王軍第八軍団。魔王様からリーザス攻略の関門となる、国璽の奪還と食糧不足問題を解決するよう命じられるアイクだが――。 なぜか人間(主人公)が魔王軍幹部の職に就き大活躍する、「小説家になろう」発、大人気魔界転生ファンタジー。

魔王軍最強の魔術師は人間だった : 4

第1章  再びゼノビアへ

第八軍団はローザリア騎士団との戦いを終え、イヴァリースに戻った。
王都リーザスには攻め込まなかった。
理由は騎士団が壊滅していないこと、第八軍団の疲労、リーザスが難攻不落の要塞都市であることから勝ち目がないと判断したためである。
戦後、魔王から感状と褒美が送られてきた。
アイクはサティに紅茶とアップルパイを頼み、そのデザートを堪能した後、イヴァリースの街についてサティと話す。
アイクはリーザス攻略の時期について考え、最終的にサティは再び紅茶を持ってくることになる。

ジロンはリーザス攻略の時期について疑問を投げかけるが、アイクは冷静沈着であり、ジロンの発言が逆に有用である場面もあると評価する。
アイクはリーザス攻略前に大義名分を手に入れることが重要であると指摘し、トリスタンが正式な国王ではないが、彼を支持する国民や諸侯がいるため、彼の存在が大きな意義を持つと考えている。
リリスは積極的に王都攻略を進言するが、アイクは魔王軍全体での行動が必要であると考えている。

魔王城ドボルベルクでは、アイクはセフィーロと共に王都リーザスの攻略について話し合う。
しかし、魔王は攻めるには時期尚早であると述べ、国璽の奪還と食糧不足問題の解決を求める。
アイクはその重圧を感じつつも、戦争の責任を果たさねばならないと考える。

エルトリアとの再会において、彼女は赤毛の女性で、ゼノビアが大きな危機に直面しており、特にユリアが生命の危機にあると告げる。
エルトリアの説明によると、二十年ごとに乙女の生け贄が要求される伝承があり、その時期がちょうど現在に重なったため、ユリアが候補となったのだ。

エルトリアとの協議の結果、シーサーペント退治にはゼノビアが所有する五隻の軍艦と500人の水兵を動員することになった。
エルトリアはシーサーペント退治の成功後に協力を申し出た。
アイクはシーサーペントを倒す必要があると結論付け、エルトリアが戻ってきて、シーサーペントに関連する海図を示す。

第2章  伝説の大海蛇

エルトリアの館での話し合いの後、アイクはユリアを安心させようと努力する。
ユリアとリリスがアイクの部屋へ忍び込もうとする一幕があり、翌朝二人は冷戦状態で顔を合わせる。
その後、ゼノビアの街を案内し、戦の準備が整うまでの間、楽しい日々を過ごす。

数日後、ゼノビア港には五隻の最新鋭軍艦が集結し、エルトリアはその指揮を執る。
航海五日目、乗組員たちは味気ない食事にも慣れつつあり、エルトリアは食事について不満を表明する。
シーサーペントとの遭遇が迫り、その巨大な影が視界に捉えられる。
エルトリアは即座に砲撃の指示を出すが、シーサーペントの厚い皮膚は砲弾を弾き、簡単には傷つけられないことが明らかになる。

リリスとアネモネがシーサーペントと戦う中、アイクはさらに強力な《究極迅雷》という雷系の禁呪魔法を使用し、シーサーペントに大ダメージを与えるが、完全には倒れない。
最終的にアイクはシーサーペントを内部から破壊する戦略を選び、強力な爆薬が詰まった樽を用いた。
シーサーペントがアイクを飲み込んだ後、アイクはその樽を爆破し、巨大な爆発でシーサーペントを内部から撃破する。

エルトリアは、シーサーペント討伐の成功を祝うが、多くの水夫が犠牲になったことを認め、ゼノビアに帰港した後、アイクに食糧供給の増加を要請されると、すぐに承諾する。
エルトリアはアイクの要求を予想しており、魔王軍の現状とそのニーズを理解していたためだ。
彼女は、魔王軍との全面的な協力を約束し、アイクはエルトリアとの契約を確かなものとする。

第3章  王都潜入

ゼノビアからの歓迎式典を終え、一行はイヴァリースへ戻った。
アイクは魔王様への報告とリーザス攻略のために魔王城へ向かう。
軍団長会議で、魔王様はリーザス攻略の総大将を務めると宣言し、アイクに国璽の奪還を任せることを決定する。
アイクは食糧調達の功績を認められ、リーザス攻略の鍵として重要な役割を担うことになる。

イヴァリースに戻ったアイクは、戦地へ赴く前にサティと過ごす時間を求める。
アイクは単騎でリーザスに向かい、アリステアと共に王都の街を進んだ。
彼らは闇夜を利用して衛兵を避けながら、アリステアの乳母が住む家に身を寄せることにする。

市場での情報収集の結果、アイヒスが毎晩夜会を開いていることが分かり、娼館の主を通じて王宮に潜入する計画を立てる。
アリステアは娼婦に変装し、主人公は付き添いの役を務めることにした。
その計画は成功し、彼らは王宮内に入ることができた。

王宮内で《催眠》の魔法を使って兵士を眠らせ、宝物庫へ向かう途中、敵将軍と遭遇するが、アリステアを認識されることはなかった。
主人公とアリステアは国璽を確保し、脱出を試みる。

脱出は潜入時よりも容易で、主人公とアリステアは王都を離れ、魔王様がいる本陣へ帰還する。
魔王様は国璽の奪還を喜び、トリスタンとの形式的な関係を整える計画を進める。
魔王様はアリステアにローザリアの内戦に参加するよう命じ、アリステアはこれを受け入れる。

第4章  リーザス陥落

第八軍団の陣幕に戻ったアイクは、魔王直属の使者から王都リーザス攻略の軍議招集を告げられる。
軍議が始まり、城攻めの方針が議論される中、アイクは参謀役として議事を進行するが、魔王様は突然撤退を宣言する。西方からの諸王同盟の進軍と北方の危機が理由である。

アイクは新たな策を提案し、王都リーザスを攻略するための新たな計画が採用される。
部下たちにリーザス攻略戦の概要を説明し、敵を誘い出す作戦を立案する。
リリスを含む部下たちはこの大胆な策に緊張しつつも、アイクの指導を信じて従う。

基本戦術はリーザスの軍隊を引きつけ、その間に第七軍団のセフィーロに王都を急襲させる計画である。
敵の名将アインゴッド将軍の率いる軍勢を引きつけるため、アイクは勇気と知恵を駆使して戦術を練る。

戦闘が開始され、アイクの部隊は巧妙に敵軍を引き離すことに成功する。
セフィーロの軍団が王都に迫ると、内部で混乱が生じ、アリステアの工作も功を奏して城門が開かれる。
アインゴッド将軍は奮戦するも、アイクの奇策と圧倒的な戦力の前に撤退を余儀なくされる。

最終的にリーザスは陥落し、アイクは勝利の凱旋を果たす。王都攻略の成功により、魔王軍の支配地域は大きく広がり、アイクの名声も一層高まる。
彼の冷静な判断と大胆な行動力が、魔王軍全体に新たな希望をもたらすのである。

感想

第4巻は、戦術と戦略の複雑さ、そしてキャラクターたちの成長と絆が見事に描かれた作品である。
この巻では、主人公アイクが魔王軍の第八軍団の軍団長として、リーザス攻略の大任を果たすために奮闘する姿が中心となっている。
物語は、ローザリア騎士団との戦いを終えたアイクたちがイヴァリースに戻り、魔王様から新たな指示を受ける場面から始まる。
食糧不足と国璽の奪還という二つの難題に直面するアイクの葛藤と決断が描かれ、その緊張感に引き込まれる。

特に印象的なのは、ゼノビアへの再訪と伝説の大海蛇との戦いである。
エルトリアとの協力関係を築き、彼女の助けを借りてシーサーペントを倒す過程は、アイクのリーダーシップと決断力を際立たせている。
エルトリアのキャラクターも魅力的であり、彼女の勇気と知恵が物語をさらに豊かにしている。

また、王都リーザスへの潜入作戦は、スリリングで緊張感に満ちている。
アイクとアリステアの協力によって国璽を奪還する場面は、計画の緻密さと実行力が際立つ。
特に、アリステアの変装と主人公の魔法を駆使した戦術は見応えがあり、読者を引きつける要素となっている。

本作の最大の魅力は、アイクの人間性と彼が築く絆である。
部下たちとの信頼関係や、エルトリア、アリステアとの協力は、物語に深みを与えている。
アイクの成長と彼の周りのキャラクターたちの変化が、物語の進行とともにしっかりと描かれており、感動を与えてくれる。

最後に、リーザス攻略の成功とアインゴッド将軍との激戦は、物語のクライマックスとして非常に緊張感が高い。
アインゴッドの忠誠心と勇気、そして主人公の戦略と魔法の融合は、強い印象を残してくれた。

総じて、「魔王軍最強の魔術師は人間だった」第4巻は、戦術、キャラクターの成長、緊張感のあるストーリーが見事に融合した作品であり、ファンタジー小説として非常に魅力的な一冊であった。
アイクの人間としての成長と、彼が築く絆が物語に深みを与え、読者を引き込む要素となっていると思われる。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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