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なぜか人は、他人から「こうした方がいいよ」と言われたことが腑に落ちなくて実行に移せない(ブランディングの話)

広告とは、良くも悪くも、その製品を魅力的に魅せるにはどうしたら良いかを考える。
時には、デメリットを隠してメリットを誇張させることもある。
しかしSNS・ネットの口コミが民主化したことにより、結局本質と乖離があると、広告やPRの効果は一時的なものになってしまう時代になってきた。

タレントが表面的に紹介しても、ユーザーはPRだと気づいてきている。
SNSで、本当にこれを気に入っている、と紹介してくれるのを待っている。

人のブランディングも同様で、表面的な綺麗な情報よりも、悩んだり失敗しているところも含めて本質を伝えられている人が長期的なファンを獲得している。

広告代理店時代、さまざまなインフルエンサーに仕事を依頼していた。
まだインフルエンサーという言葉が出てきたばかりの時、
所謂フォロワー至上主義の時代、私はフォロワー順にインフルエンサーのリストを並び替え、クライアントに提出していた時もあった。
しかし、とあるインフルエンサーの女性に出会ってから、その考えは変わった。

当時、特定のブランドの服を着て特定のハッシュタグをつけたら
ある程度フォロワーが増える、というインフルエンサーの中でのブームがあった。
しかし、その女性は、私はそれは絶対にしない、と言っていた。
「それをやればもっとフォロワーが増えることはわかっている。しかしそれは本当の私ではなくなるし、今まで仕事をくれたブランドを裏切ることになるから」と。

それ以降、私は提案するインフルエンサーたちの投稿をじっくり研究し、
この人はどのような信念を持って投稿をしているのかを基準に選ぶようになった。
クライアントがフォロワーの数を優先したいと言っても、あなたのブランドには相応しくない、と伝えた。
結果的に、ブランドの世界観に合わない人に投稿してもらっても反響が出ない、ということは、徐々にわかってきた。

広告の仕事をしていた経験から、「あの人の本当の魅力はこうした方が伝わるのに」
「この人はこうした方が映えるのに」ということを考える癖がついてしまっている。
しかし、先ほどのインフルエンサーの女性のように、自分のことを理解し、適切に映えさせ、自分の世界観を発信できている人はとても少ない。
自分が発信できると思っていることと、世間がその人に求めていることに、大体は乖離があるのではないかと思う。
そのため、人のアドバイスをそのまま受け入れて実行できる人は少ないのではないか。
そして自分も然り、他人からこうした方がいい、と言われたことが、なかなかできていなかった。

だから、今年はやってみようと思った。

メンターに、私がやった方が良いよ、と言われたことは
まずこの2つ。

・noteで自分の思考を定期的に書いてみる。
・オンラインで読書会を開催し、自分が今興味ある分野の知識をシェアする。

どちらもハードルは高いけど、やった方がいいと思ってもらえているならやってみる。違ったら変えてみる、を今年は挑戦してみようと思う。

ちょうど良く、2022年新年の決意になったので、今年の抱負にすることができた。

本年もどうぞ宜しくお願いします。

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