マガジンのカバー画像

食料と農業

40
運営しているクリエイター

#獣医師

宮城県開示文書①和牛DNA不一致、5月に地元JAでこっそり説明会、「風評被害」懸念?

 この夏、筆者のnoteへの投稿で明るみに出た宮城県産の和牛DNA不一致問題について、宮城県の対応記録を情報公開請求したところ、4月下旬から8月上旬までの会合メモなど計27種類92ページの行政文書が開示されました。

 不定期となりますが、順次note上で公開していきます。

 第一弾は、2019年5月27日開催の「遺伝子検査結果矛盾にかかる説明会」の記録です。宮城県と全農宮城県本部が記者会見な

もっとみる

和牛とあぶくのような儲け話にご用心

和牛の世界はどうしてあぶくのような儲けを期待する輩が跋扈するのだろう?

デタラメな人工授精証明が横行した宮城県の実情を調べていて、ふとそんなことを思いました。

和牛バブルに浮かれてコンプライアンスがおろそかになっていたのではないでしょうか?そんな時、背後に怪しげな欲望にかられた人々も近づいてくるものです。気を引き締めなければならない時です。

あれやこれや考えながらネット上で調べものをしていて

もっとみる

宮城県発の疑わしい牛、全頭DNA検査必要!

 全農宮城県本部(JA全農みやぎ)は18日、授精記録とは異なる牛の遺伝子が検出された同県産の子牛が流通している問題で、子牛の所有者の同意を得ながら疑わしい牛を全頭DNA検査にかける必要があるとの考えを明らかにしました。人工授精業務を監督する立場にある県と連携し、全容解明を急ぎます。

 検査費用をだれが負担するかは現時点では未定ということです。

 ふつうなら牛の所有者が検査費用を負担するものの、

もっとみる

DNA不一致の和牛、農水省も5月に把握

 宮城県の獣医師が人工授精を担当した和牛の産子DNA検査で親と異なる遺伝子が検出されたことがわかりました。東北のほか、九州でもDNA検査を実施しているもようで、畜産農家の間に動揺が広がっています。

 農林水産省は「宮城県から5月頃に第一報の連絡を受けていた」(畜産振興課)ということです。しかし、県と和牛の流通を扱う全農宮城県本部による調査はいまも継続中で、公式な発表はありません。

 今年3月に

もっとみる