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針に糸を通す(小川糸さんの「針と糸」を拝読して)

囲碁のヨセは針に糸を通すよう

囲碁には終盤に互いの陣地を境界線を決めるヨセという作業があります。

序盤、中盤でどんなにリードしてもヨセで陣地の広さが入れ替わり逆転してしまうことが良くあります。

先日、上記リンクの研究会に参加しました。ここでの対局が今年初めてだったのですが、1局目は完敗で、2局目も途中まで良い所がありませんでした。

ただ粘って最終盤のヨセで針に糸を通すような手順で逆転することが出来ました。苦しい時間が続いただけに勝ててホッとしました。

母の日で揉める

今年のGWは精力的に活動しています。上記の研究会しかり、後輩の指導碁や数年ぶりに友人と再会して楽しい日々を過ごしています(もちろん、アルコールティッシュや換気で感染症対策はしています)。

ただ、母の日の贈り物で少し母と揉めているのが残念です。

最初は4,000円の品で合意したのですが、追加の品も要請され合計で6,000円超えたので少し検討する旨を伝えたら、10,000円の品に変更しろと言われました。流石に高いと言ったら親不孝者…!!と罵られました。

友人に母の日のアンケートしても、7割はそもそも贈らない。残り3割は3,000円~5,000円の範囲で母の日に贈り物をするようです。

私は母と良い関係を築けないで30代になりました。私がHSP気質だったりするのはここに原因があると思います(アダルトチルドレン)。母とまともに会話するには、それこそ針に糸を通さなければならず、生き辛さを感じています。

小川糸さんの「針と糸」を拝読して

そんな中、小川糸さんが書かれたエッセイ「針と糸」(毎日文庫)を拝読しました。

小川糸さんの作品は「ツバキ文具店」、「キラキラ共和国」を拝読していたので、エッセイも読んでみたいと思いました。好きな小説を読んでその読者のエッセイを読むと、背景や作者の考え方が明瞭になります。その後に小説を読み直すと理解が深まったり違う視点で楽しむことができます。

第2章で小川糸さんのお母様のことを中心に書かれていますが、小川糸さんも相当苦労されたのだと感じました。親との関係は当の本人しか分からない苦しみがあります。昨年は「親ガチャ」というワードが流行りましたが、小川糸さんも作中で「くじ引きみたいなもの」と著されています。外れを引いたので、引き直したいと言えないのが本当に苦しい所です。

小川糸さんはお母様との関係に落としどころを見つけ、納得された点がとても参考になりました。こうした話題を扱うのはタブーのような感じがまだあるので、作品を公表して頂けるだけでもとても勇気付けられます。

他にもベルリンの日常や料理、生活のことも書かれていて毎日を大切に過ごそうと思える素敵な作品でした。

残りのGWも前向きに楽しもうと思います。読んで頂き、ありがとうございました。

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