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Stand by me.

僕は映画が好きだ。
たくさん見る。
おそらく人より見ている。
が、少し前のかなり有名な作品たちを様々な理由で見てこなかった。(For ex,タイタニック、グリーンマイル、トップガン)
あの時代日本人みんな見ていたよみたいな映画を様々な理由からスキップしていたのである。
何も僕がひとえに天邪鬼だからという理由だけでは無いのである。

そして去年あたりから少しずつ見始めた。
まずショーシャンクの空に。
良かった。かなり良かった。
またいずれこれについても記そう。

次に……いつも忘れる……チョコレートの箱……エアマックス……ナイキの……
そう、フォレストガンプ。
かなり良かった。泣いた。
なぜ父があんなにもエアマックスが好きなのかも分かった。

そして今回!
Stand by me初見である。
特に理由は無い。なんとなく、あ、見ようと思い立ったので見たのである。

良かった。なんというか、ノスタルジックな、ということをたくさん聞いていて、勿論あれを見てノスタルジックを十分に感じるほどの年齢に僕も達した訳だが
それ以外にも色々と考えさせられることがあってうーん……となった。

まずリバーフェニックス。ご存知彼はもうこの世に居ない。
それ抜きにしてやはりあれを見ることは出来ない。
1人の、父親と兄貴が荒くれ者のクリス少年としてStand by meを見ることは不可能であった。
若くしてその溢れる才能を世に出し切ることなく亡くなってしまったリバーフェニックスを思わずにはいられない。

そして個人的に驚いたのは、あ!グーニーズに出てた子やん!と思ったことである。
コリーフェルドマン。グーニーズの時のまんまで近い年齢の時に撮ったのだろうと思った。

後にウィルウィトン(ゴーディ役の)が、"数奇なことに僕たちはあの話の通りを辿った。コリーは薬に悩まされ、リバーフェニックスは若くして死んだ。"と言うようなことをインタビューで話していたらしい。
実際ウィルウィトン自身は何かしらの本を出版したようだ。

僕にとって友情や友人関係というのはとてつもなく大切なもので、切っても切り離せないものなのだが、こういったStand by meしかり、以前見たTolkienもまた違った友情の大切さと時代の不条理を描いていて大変良かった。
めちゃくちゃ泣いた。


ちなみにこのトールキンの映画、Rotten Tomatoか何かの批評サイトで、"ニコラス・ホルトの演技は大変素晴らしかったがトールキンがどのようにして指輪物語を書くに至ったかを描くには詳細が少なすぎる。"というような事が言われていた気がする。
そんなことは断じてない。この映画を見てそれを考えられなかったのであれば明らかに想像力が欠如しているに違いない。

さて、リバーフェニックス(クリス役)の言ったこの言葉が忘れられない。

"I just wish that I could go someplace where nobody knows me."

Stand by me,Chris.


分かる。大いに気持ちが分かる。
僕が海外旅行が大好きな理由のひとつもこれである。
無論僕は給食費を盗むほどに困窮していないし、荒くれ者の父親やギャングな兄を持たないので、そういうことは無いのだが(アメリカンギャング昔あんな感じだったのかとちょっと笑ってしまった。郵便箱ぶっ飛ばしていって、いやまあ時代背景や場所的なものがあるにせよ、不良のすることってこういう事なのかって笑った。あとみんな耳にタバコ置いてるよね。)、そんな僕でさえ小さな地域や国に辟易して、人のする噂にうんざりする事が多々あるのである。
それを齢12歳くらいの田舎町の少年だったらどんなに強く思っただろうと……。
Social Stigmaの辛さをよく感じられた。(もっと言うと今になってはリバーフェニックス本人もそういったことに悩まされていたはずである。)


人の口に戸は立てられぬ。
本当にそうである。
もし君が不良グループの人たちとつるんでいたり、そう言った悪い噂のある家族や仲間たちといると間違いなく人は、そいつらと同類だと見なすだろう。クリスのように。
一方でもし君の周りにいるのが相当優秀な友達であったり兄弟であったり、家族であるならば人はその人たちと較べて、"君のご両親は医者・弁護士なのに君と言ったら……"と言うようなことを言い出すのだ。

ともかく何にしても、人は他人を悪くいう生き物なのである。
そんな事放っておけばいいものを、悪い人とつるんでいるので悪い、賢い家族がいるのに馬鹿だとなんぞ囃し立てるものである。
よって人が何を言おうと気にしない。
自分の人生を生きる。
これが大切なことであるが本当に難しい……。

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