振り向くにゃ。君は美しい
(前回のお話+α)ご縁があって我が家にやってきた、保護猫のみーちゃん。「可愛いは正義」という言葉のように、どんなにイタズラしても凶暴でも、家族友人親戚中に愛されるという、MIKKOの周りは「お猫様」状態に。本日も入力しているMIKKOの姿を安定のストーキング行為で見守っているが、この一時間後にお出かけするためにお留守番になることを、まだ彼女は知らないのだ――
■出かけるたびに買ってしまうオモチャ。しかし――
飼い主あるあるかもしれないが、どうも猫を飼い始めてから、出掛けて猫グッズを見かけるたびに「あら、これいいんじゃないの」と購入してしまうことが多い。子供が赤ちゃんだった時、ベビーグッズを買い漁ってしまったのと同じ状況だ。
昨今の猫グッズは本当に多種多様。考えた人すごいなあ、と思うのと同時に、家族の一員として愛される猫も多く、その子たちは大切にされているんだなとも思った。
基本的には部屋に物を置きたくないので、大きなものは購入しない。必要最低限で済ます。でも箱にしまって管理できるオモチャについては別で、箱に入る大きさで、且つお手軽な値段のものについてはわりと買ってしまう。
ネズミの形のぬいぐるみ、押すと音が出るオモチャ。ふわふわしっぽが付いた棒、マタタビが少し刷り込まれた、魚の形をしたけりぐるみ――様々なものを買ってきた。みーちゃんも、それなりに遊んでくれはするものの、これまでで一番喜んで遊んだのは、100均で購入したねこじゃらし(二本組)だった。そうだ、この子は超エコな子だった。
■みーちゃんと遊んでみよう
そんなみーちゃんとは、よく「だるまさんが転んだ」もどきをして遊ぶ。
一回振り向くと、遠くにいる。ソファに隠れて、またそこから顔を出すと――あら、少し近くに座っている。もう一回隠れて顔を出すと――あら、確実に近づいてきている。それを何回か繰り返し、最後は――襲いかかってくる。猫の狩猟本能を垣間見る遊びだ。というより、私が狩られている。
または、ネズミ型のおもちゃを遠くに投げると、それを猛スピードで取りに行き、口にくわえて戻ってきて、目の前に落とす。投げろと催促をする。それを何度も繰り返す。何度も咥えて戻ってくる。終わりのない遊びなので、15分くらい遊んだら切り上げると、今度はキャットタワーの陰に隠していた、「ねこのきもち」の付録のキラキラがついたじゃらし棒をズル、ズル、と咥えてやってくる。「さあ、次はこれでみーと遊ぶにゃ」とでも言うように――。遊びとちゅーるに関しては貪欲なみーちゃんである。
(え、遊ばなにゃいの?そういう権利、あると思ってるのかにゃ? 的なみーちゃん)
■猫と芸
その昔、「鉄棒する猫」というのが流行った。あの時はなんとも思わなかったけれど、今考えると「すごいな、あの猫!」と思う。うちのみーちゃんは絶対にやらないだろうし、本当に猫にあんなことが?と思う。一体、どうやって教えたのか。不思議でならない。
別にみーちゃんに芸を仕込んでいるわけでもないけれど、犬が投げたフリスビーをフライングキャッチをしてご主人様の元に戻ってくるのと同じように、みーちゃんももしかしたらこれなら、できるような気が――そんなことをこっそり考え、「そーら、取りにおいき!」とぬいぐるみを再び投げてみるも、そういう下種な考えをしているのは猫にもわかるのか、見向きもしなかった。やはりこれは、みーちゃんにとって芸ではないらしい。
まあ芸か芸じゃないかはともかくとして、運動不足にはならないように気を付けながら、今日もみーちゃんに狩られている、MIKKOなのである。
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