karasui@ノロップ
現役眼鏡屋が現役眼鏡屋1年目からベテランさんにまでわかりやすく検査の技術を解説しています。教えるのが苦手なべテランさんは検査初心者さんに教える時に使ってください。
眼鏡屋で働く上で必要な技術知識として、視力測定からの度数決定があります。 これらは測定をする人により結果が大きく変わってしまうこともあるので とても大切な知識と技術なのですが、 「測り方はわかったけど、その先の装用度数の決め方がわからない、、、」 「座学的に教えられてもよくわからない、、、」 といった方もたくさんいるのではないでしょうか? 実は僕もその1人でした、、、 そんな時、ネットなどで視力測定の度数処方を検索しても 当時ほぼ素人だった僕にとってわかりやすいものが1
一般的に知られるパソコン眼鏡って、 ただブルーライトカットしたレンズだったり、 ちょっと詳しい人でも 中近両用や近々両用を知っているくらいじゃないでしょうか? 今回の動画は、眼鏡屋らしく、ちょっとだけレベルの高い内容になります。 これは以前にも少し紹介したことがある 「遠近両用のレンズ設計を利用したデスクワーク眼鏡」の処方解説です。 簡単におさらいで解説すると、 累進レンズにはそれぞれの特徴がありますよね? 遠近両用なら遠方が広くて中間手元がしだいに狭くなる設計、
乱視の測定でミスらない3つのポイントは次の通りです。 ・乱視の法則を知る ・乱視軸の重要性を知る ・最小錯乱円を知る では一つずつ解説していきます。 ひとつ目 ・乱視の法則を知る こちらは以前も詳しく解説していますが、あらためて簡単に紹介します。 乱視は大きく分けて3つの特徴があり、 直乱視(180度方向)タテに物が重なって見える 倒乱視(90度方向)ヨコに物が重なって見える 斜乱視(45度、135度方向)ナナメに物が重なって見える これらの特徴に合わせた処
今回は 眼鏡測定に関してよく聞かれる質問回答を15個、箇条書きでまとめてみました。 1. レッドグリーンやクロスシリンダーテストの切り上げタイミング 2. 乱視の軸度をどこまで変えて大丈夫か? 3. 遠近両用と中近両用の提案を切り替えるタイミング 4. 加入度数を決める際の考え方 5. 瞳孔間距離が測定値とKBの差がある場合の対処法 6. 強度近視の度数を変化させる適切な範囲 7. 不同視の度数合わせで気をつけるポイント 8. 初めて累進レンズを使う方への鉄
眼鏡屋さんによっては現用メガネの呼び方が違いますが、 今回はとりあえず現用メガネをKBとして呼んでいきます。 皆さんはKBに詰まった情報の大切さをご存知でしょうか? メガネの処方に必要な情報がKBにはたくさんあり、 その情報の一部がこちらです。 慣れているメガネのかけ位置 (アイポイント) レンズの傷やコーティング状態 瞳孔距離 度数の左右バランス 度数も大切ですが、一番大切なのはよく使っているメガネの慣れです。 例えば、かけ位置が変な場所で慣れている場合やレンズのコ
皆さん、「良い眼鏡」って何だと思いますか? 一般の眼鏡ユーザーの多くは「遠くがよく見える眼鏡」を思い浮かべるんじゃないでしょうか? しかし、眼鏡屋が考える「良い眼鏡」とは、いかにお客さんの主訴や副訴を満たせる「明視域」や「レンズ設計」を提案できるか?なんですよね。 大切なのは、この「良い眼鏡」の概念を、一般の方と眼鏡屋の概念を 「できるだけ近く合わせないといけない」ということです。 簡単に言えば、「視力〇〇の眼鏡」ではなく「ここからここまでを見えやすくする眼鏡」で
眼鏡屋チャンネルなのに心理学?と思った方もいるかもですが、 メガネの測定は知識の他に「人とのコミュニケーション能力」が必要とされます。 なぜコミュニケーション能力が必要かというと、お客さんが望む見え方は何なのか?を相手の気持ちになって考え、 その「答えを引き出すための質問」をしなければいけません。 究極を言えば、 僕たち測定者はお客さんが見たい「明視域」を知りたいわけですよね? でもそれってお客さん自身も 「何が見えにくいのか?」をわかっていないことが多いので、
まず、遠近両用と中近両用の基本的な特徴をおさらいしましょう。 遠近両用レンズは、レンズの上の方が遠くを見るための度数、下の方が近くを見るための度数になっています。 しかし、レンズの設計上、遠方視野は広いもののパソコンなどの距離から手元にかけて視野が狭くなり、 1番近いところはハガキ一枚分くらいの広さになる特徴があります。 中近両用レンズは、主に50センチくらいのパソコンの距離から、2、3メートル離れたところまでを見るためのレンズです。 中間部分の視野が広い分、遠方視野
眼鏡測定初心者が「実践前に知るべき知識7選」 ということで、 大枠はこんな感じです。 ・明視域 ・調節力 ・レンズの設計 ・処方度数の目安 ・完全矯正と慣れ ・問診 ・クロージング 測定初心者の方からしたら 言葉の意味すらわかんねーよ!と思うかもですが とても大切なことなので一つずつ覚えていきましょう。 「眼鏡の測定を教わる」と聞くと、だいたいがフォロプターなどの機械を使った「完全矯正値の出し方」を教わると思いますが、 この眼鏡測定マスター塾ではそ
今回のテーマは大きく分けると3つです ・眼鏡の慣れ ・KBの状態を確認する ・慣れやすい度数の目安 眼鏡の測定をするときに、完全矯正値をベースにするのか、眼鏡の慣れをベースにするのか? こんな疑問をみなさんはもったことはないですか? 基本的に初めのうちは完全矯正値をベースにするよう教えられることが一般的のようですが、 この眼鏡測定マスター塾では、完全矯正値と眼鏡の慣れをミックスした理論でお伝えしています。 そもそも 眼鏡の慣れとは何か? 人の体には「慣れ」と言わ
今回の内容は大きく分けて3つです ・中近両用の設計とフィッティングポイント ・中近両用をおすすめするタイミング ・中近両用の処方 まず、中近両用の設計とフィッティングポイントですが 遠近両用と大きく違うのは、中間部分の視野が遠近の設計と比べて 大幅に広いというところです 見た目的にはこんな感じで 遠近両用の設計を広げてみたイメージになります そもそも中間部分の見え方を広くする設計なので 用途も遠方視野はせまく、 数メートルくらいが見える程度の設計です 使い方は目線を水平
近々両用は10年以上前から存在するにも関わらず、 世間での認知は「遠近両用」に遠く及ばない印象があります。 その原因の一つとして、「処方する僕たちの理解」が少ないところもあると考えられますね。 例えば 「そもそもテストレンズが置いていない」 「テストレンズの加入度数が1つしかない」 「よくわからないから、とりあえず遠近でいいだろうという考え」 などなどが挙げられます テストレンズがなければ体験できないのでどうしようもないですけど、無いなりに知識があればなんとか
眼鏡業界では、大きくわけて遠近、中近、近々などの累進レンズが存在し、 用途によって使い分けていくことが「眼精疲労対策」になります。 その中でも特に使用頻度、世間への認知が高い 「遠近両用」と「中近両用」ですが、 今回はその「間」のレンズを紹介します。 名前の呼び方は眼鏡屋さんによって違うので、 僕はそのまま「遠近と中近の間のレンズ」と呼んでいます。 今回はニコンさんの画像を引用させていただいているので 名前は「ウォーク」と呼びます。 特徴としては、大きくわけてこちら
処方交換とは、一度処方した度数が進んだりなじまないといった理由で 交換することですが ほとんどの理由は 「慣れることができずに度数をもとに戻したり 度数を前後すること」です もちろん慣れに関しては人それぞれ度合いが違うので 絶対に防げるといったものではありません 交換保証が半年から一年ついている眼鏡屋さんも多いかと思いますので 交換自体が悪いことではないと思います とはいえ、眼鏡の利益としてはマイナスになることは間違い無いので 「防げるものは防ぎたい」というのが実情だ
測定をはじめて間もないころは 手持ちの武器となる知識が不足しているので、処方の選択肢がせまくて苦労しますよね? 僕も測定し始めた頃は、近視の測定くらいしか教えてもらってない状態で、まずは対人測定に慣れるためにやらされていた気がします。 今思えば、圧倒的に知識が不足していたので「とりあえず完全矯正値いれとけ」と言った残念な処方になっていたと思います。 簡単な測定に慣れてくると 眼鏡処方の流れというか全体像が なんとなく見えてくると思いますが、 同じく「壁」にもぶつか
視力測定初心者でもベテランでもお客さんに、 これを聞かなければ測定が始まらない「質問」が最低3つあります。 それは、 「今の眼鏡の見え具合、今の眼鏡の使用年数、新しい眼鏡でどこを見たいか」 です。 眼鏡が初めての人には「今裸眼で見ていてどこを見る時に困るか」でOK。 なぜそれを聞かなければいけないかというと、眼鏡は今まで使用した年数によって見え具合が記憶され、新しい度数に変化があるほど違和感を感じます。 この違和感をなるべく少なくしつつ お客さんの主訴にそった処方が