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#美味しいnoteの歩き方 逆佐亭 裕らくさん②

こんにちは、カラストラガラです。昨日に続き、裕らく師匠のnoteへお邪魔しています。他のnoterさんの記事に対しても意識してきたことですが、面白く完成している作品に、私が無粋なコメントつけたくありません。そんな事態を回避出来るのでしょうか。挑戦します。

(※マガジン作りました)

引用したい言葉たち

ぼくは、「お花が、きれいだなあ」と、おもいました。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n8f73b2d99089

裕らく師匠が、たまに書かれる小学生の作文風のコメントが好きです。脳や語彙が溶ける感じがするし、前後の流れの緩急が生まれるから。

僕は正直、読んでる最中から鳥肌が立つくらいの嫌悪感を覚えてしまった。
いや、あんたがミスチルならわかる。
被災地の方々を勇気づける為に歌い続けるべきだろう。
しかし、どうだろう。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n5b6c9fb38a2c

転機です。なぜどんな嫌悪感を抱かれたのか、読めば分かるように書かれています。ばっと冷める過程を、丁寧に言語化されたと感じました。

でも、楽器を持たなくなっただけで。
マイクの前に立たなくなっただけで。
結局は今も昔も僕は同じことを主張し続けているような気もする。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n5b6c9fb38a2c

戦い方と戦うフィールドを変えられたのかなって、受け止めました。

湧き上がる衝動をそのまま叫ぶような歌唱法も、声と楽器が共に成すアンサンブルも、匂いを感じるような文学的な歌詞も。
そのすべてが僕にとっては世紀の大発明のように感じられました。
 
それから暫くして、音楽雑誌で貴方を拝見しました。
 
今でも、まるでフラッシュバックのように鮮明に思い出せます。
ただ、衝撃でした。
 
あれを歌っていたのは。
あれを掻き鳴らしていたのは。
 
どう見ても“こちら側”の人間でした。(失礼ですよね、すみません…)
https://note.com/kurobuchi_310/n/n6e1dadce679c

情熱も時間も労力も音楽に注ぎ、同時代を生きた方じゃないと、書けないお手紙です。眩しい。例えば「湧き上がる衝動をそのまま叫ぶような歌唱法」「匂いを感じるような文学的な歌詞」など、表現がすごく刺さります。音楽を全身で吸収して、血肉にしたから、生まれた言葉ですね。

おそらく、僕の人生が終わるその瞬間。
走り出したエンドロールに貴方の名前は確実に流れるでしょう。
あ。あと、すみません。甲本ヒロト氏の名前も多分。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n6e1dadce679c

人生の終わりに走り出すエンドロール。恩人リスト、ロケ地、監督やキャスト。自分なら誰が登場するかなと、少し考えました。

アジカンは、『ソルファ』が好きです。

『Re:Re:』のヒリつく感じとイントロは、ここにしかない音楽だと思います。あと、『君の街まで』は曲は聴き込んだのですけど、カラオケ屋さんで初めてミュージックビデオを見た時、凍りました。何かのバグかなって。

僕は即答した。
 
なんなら食い気味に。
https://note.com/kurobuchi_310/n/nb695c7c8e55a

「これがトラウマでそれっきり行ってません」タグ、大事。

そいつらはもうだめだ。生を諦めた屍だ。捨ておけ。自分の身と心を守る事だけに専念するんだ。
 
 
「そんな……、性は諦めてないというのに……ッ!!!」
https://note.com/kurobuchi_310/n/nb695c7c8e55a

あまりにコントラストが強すぎる窮地です。そんな状況でも、そんな状況だからこそ、言葉遊びを忘れないのですね。生きを諦めても、性は諦めない。裕らく師匠はここ書きたくて、作品生み出したのではないかとさえ思うことでした。体、張りましたね……。

『耳をすませば』といえば、近藤喜文さんの画集が好きです。

僕のそれは果たして「優しさ」から来るものなのだろうか。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n70cfc381eec1

裕らく師匠は、言葉の扱いや選び方が丁寧な方だと、お見受けします。「優しさ」だろうかと、戸惑い立ち止まりますよね。

僕は初期ゲームボーイ並みのスペックの低さなので、正直言って愛の容量が物凄く少ない。
注げる愛に限りがあるのだ。それもかなりの数量限定だ。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n70cfc381eec1

他者が裕らく師匠に対して使う「優しい」の中身は「怒らない・否定しない・声を荒らげない」なのですね。「接しやすい」と、私なら言い換えるかもしれないです。

「どうでもいいから波風立てないように適当に済ませよう」って価値観は、冷めているようでいて、他人の私からすると無責任に引っ掻き回さないでくれるので、とてもありがたいです。

自分のリソースを意識し、大切なところに集中させることを自覚できない大人って、残念だけど一定数います。もしかしたら、そんな人と接して疲れたり傷ついたりするから、「ただ真っ当な大人である」ことを「優しい」と呼んでしまうのかもしれないですね。

(「叱った原因は八つ当たりで蹴ってきたからです」タグも拝見しました。愛する娘さんを、大事だからこそ真剣に叱り、「パパなんて嫌い」って言われて、お疲れ様でした)

なんでだよ。
 
どんな意地の張り方だ。
 
八角入れなきゃいいだけだ。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n997bd1286ed4

『関白宣言』を下敷きに、「うちの嫁がこんなに愛おしい」って情景を描かれています。照れずに大事なものを大事って言えること、大事。

これで明日から山口県岩国市に急な単身赴任、転校、夜逃げをした際に戸惑わなくて済みますね!良かったですね!
 
それ以外の地方に飛ばされた場合は知りません。自分でなんとかしてください。僕は貴方のお母さんじゃないので。甘ったれんな。
 
では早速いきましょう!
https://note.com/kurobuchi_310/n/n1e3246416511

有無を言わさないテンションが好きです。ガイドして下さる方が丁寧な方だなあって油断してると、「それは、置いてないんで」的に蹴っ飛ばされるのがいい。

方言を教えてくれるnote、いいですね! 広島弁に近い、なるほど。「裂く」って、確かに使わない。言われないように行いを慎みます。

嫁に「お昼ご飯あんなにいっぱいあったのに全部ペロっと食べて偉いね!」と褒められたのに
 
「ペロっ、とじゃなくて、パクっとたべたんだよ!ママ、そのいいかた、へんだよ!」
 
と、ぷりぷり怒る娘を見ながらそう願ってやまない夜。
 
僕の厄介なところ全部受け継いでる……。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n40586b8c473b

この情景をぽんと受け取れるように、流れを逆算されたかのように、丁寧に裕らく師匠の感じ方や価値観を語られる構成に惹かれます。

理解できるから、今更だけど。
たった一回だけ、譲歩してやる。
https://note.com/kurobuchi_310/n/neb04515f616c

この作品、とても刺さりました。私自身の価値観を割り引いても、文章の魅力が高いです。許す・許さないではなく、譲歩。譲歩から生まれた、末尾の2つの言葉。

血縁じゃなければ、こんなに悩んだり、板挟みになったりしなかったかもしれない事柄。歯を食いしばって、毅然とケジメをつけられたのだなあと、受け止めました。

「ジョジョのスタンドは全部言えたり、M-1の歴代チャンピオンとそのネタなんかはすらすら言えるくせにな」
https://note.com/kurobuchi_310/n/ne28d3b405d5a

ジョジョのスタンド全部言えるの凄いと思います。脳内会議シリーズ来ましたね。何故、干支なのか。裕らく師匠がそう決めたから。会議で誰もツッコまず、ボケ倒してていくのが楽しい。

干支、確かに自信ないです。星座はもっとそう。九九の七の段も、言われてみれば言いにくい。小学生の頃と決定的に違うのは、誤変換です。タイピングミスじゃなくて、アナログで。手書きなのに、誤変換します。

マジでただ単に同級生あるあるを言いたいだけです。
 
でもまぁ、僕は語彙も少ないし、気の利いた帯も書けないし。
noteに居る作家さん・クリエイターさんの素晴らしさを僕なりに最大限伝えられる方法がこれだと思っています。
いや、これしかないと思いました。
 
この「いたいたwww」な同級生や教師を皆様の記憶と照らし合わせ、
 
「ああ、中学んときのあいつみたいな感じのnoterさんかぁ。もしかしたら気が合うかも」
 
と、リンクを辿って行ってもらえれば。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n204dd3d4c958

後述しますけど、これ、裕らく師匠だから出来ることな気がします。

「えっ、俺も?」
「当たり前じゃん」
「いやいや、バイクは?誰も持ってないし、乗れないでしょ?」
「まぁ、そこは気合っしょ」
「気合って……。俺、喧嘩とかもしたことないんだけど」
「そこも、まぁ、気合っしょ!」
https://note.com/kurobuchi_310/n/ndaa9aa4a127a

なんだろう、この鮮度の高い少年の会話は。裕らく師匠の引き出しの、少年時代が豊か過ぎる。「気合っしょ!」で、だいたいなんとかなるのもポイントですね。

「今でも怒られないかとヒヤヒヤしてます」タグがついてる。

11000字越え。noterさんの作品を読み込んで、キャラを描写なさったのですね。有り余る少年時代というか、溢れ出す童心とノスタルジーのおすそ分けというか、裕らく師匠じゃないと書けない作品だと思いました。

僕はどういうふうに舵を切っていこうか。
 
去年はnoteを始めたばかりで、すべてが探り探りだったけど、なんとなく方向性と言うか、noteの街における“逆佐亭 裕らく”の在り方というものは少しずつだけど見えてきたような気がする。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n3611c5e56d91

noteをどう使うか、考えることありますよね。

何か一つでも満たされちゃうと、僕はきっと書けなくなるから。
ある程度の反骨精神と、ある程度のハングリー精神をキープしながら、というのが大前提で。手と声は届くけど、ちょっと離れた所から斜めに見てるくらい。それくらいがちょうどいい。少しだけ寂しいけど。こればっかりは仕方ない。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n3611c5e56d91

自己分析というか、ご自身の把握というか、ちょうどよい距離感や温度を知ってるって、強いです。

なのに。それなのに。
もうその瞬間に、僕の世界の中心は井上さんになってしまった。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n14a4117e8cf7

井上さん……。

子供ながらに危機感を覚えた僕は必死で考えた。
彼女の心を繋ぎとめるにはどうすればいいか。
夜通し知恵を振り絞って本気で考え抜いた。
 
そして、小学三年生男子の僕が死に物狂いで考え抜いた先に「これしかない!!」と導き出した答え。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n14a4117e8cf7

「彼女の心を繋ぎとめるにはどうすればいいか」。ええと、小学三年ですよね。読んでいる私の心が追いつかない。覚えているのも凄いですけど、「自分から関心が離れる」ことを察するとは。この少年、優秀。

この日を境に、井上さんは何故か僕と口をきいてくれなくなった。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n14a4117e8cf7

裕らく師匠も読者も、全員、何故か分かっている。作中の「僕」のみ、理由が分からない状態が好きです。あと、「本当は井上さんじゃなくてヨリコちゃんが好きでした」タグ。タグで現れたヨリコちゃん誰ってなりつつ、真相は闇の中なのです。

「あんたのくだらない長話に付き合ってる暇なんてないわよ、この卑しい豚が」
なんて思っているお姉さんも、もしかしたら居るかもしれない。(ありがとうございます)
要約すると、“海老の天ぷらを食べ損ねて大人なのにマジギレしてお友達をドン引きさせた話”である。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n2250fdf0a402

裕らく師匠は、作品のイントロに「卑しい豚」と「ありがとうございます」を書きたかったのかなって受け止めました。そうじゃなくて、noteの街には、うっかり長話をすると「この卑しい豚が」って思われるお姉さんが(もしかしたら)居らっしゃるのだよって、警鐘を鳴らして下さったのだとしたらどうしよう。こーわーいー。

(余談ですけど、満員電車でヒールで踏まれると、キビシイです。「すみません(踏んでます)」「(踏んじゃって)すみません」ってなります。1mmもありがたくない。)

「あー、ごめんごめん。こんな空気にして悪かったよ。もう俺の分だけ払って先に出てるから、適当に切り上げて連絡くださいな」
https://note.com/kurobuchi_310/n/n2250fdf0a402

食い物の恨みは分かるし、この流れも分かります。

あれは友人、後輩、そして呼んでもないのに何故か勝手についてきた僕の実弟と四人で食事をした夜の事だ。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n2250fdf0a402

そして呼んでもないのに何故か勝手についてきた僕の実弟と四人で食事をした夜の事だ。

ここが、まさか、弟さんが伏兵だったとは。お疲れ様でした。

肝心な事を忘れていた。
顧問の先生は熱血タイプのポケモンだった。
 
結果として、
“下手糞なりに練習には毎回参加し、ひたむきにサッカーを続ける健気な少年”と、
“そんなチームメイトに心無い事を言い放った悪い奴”という構図が出来上がってしまった。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n016b10e0bf92

ここも「構図」に気づかれてますよね。今の裕らく師匠が考えるのではなくて、当時の「僕」が熟慮して想定外だったことを、描写されていて凄いです。

子供の感受性は侮れない。何気ない一言や行動が意外と核心を突いているという事も少なくないのだ。うちの五歳になる娘の目には僕がこう映っている、という事なのだろう。
 
(中略)
 
おそらく僕の中にあるパンクス精神を見抜いたのだろう。
 
(中略)
 
そう考えればこの似顔絵にも頷ける。なるほど。すごいな。娘。天才か。娘。帰ってきたらチューしてあげよう。逃げる娘を捕まえてチューしてあげよう。
https://note.com/kurobuchi_310/n/na105e9e4eda2

お嬢さんへの愛が溢れている。いいと思います。

天才ですね。画伯の作品をぜひ保存なさって、10年くらいして見せて差し上げて下さい……。

「は?あんた何考えてんの?なんでそんな事させんの?保育園でお友達に同じ事したらどうすんの?」
https://note.com/kurobuchi_310/n/n58092fdf4ab0

ぐうのねもでない正論。末尾のお嬢さんの変わり身の早さ、処世術だと思います。奥様に叱られたから保育園ではしないでしょう。「いたずら」をそそのかして、一緒に遊んでくれるお父さんて、最高だと思います。

はるさんには、こう見えているという事ですよね。世界が。
 
 
 
 
「そっか……」
 
 
って、思いますよね。
https://note.com/kurobuchi_310/n/n8f73b2d99089

バウムテストの流れが、凍りつきましたね。

聖母はる画伯の作品ですけど、半魚人というか、たい焼きが歩いてるように見えるのは私だけでしょうか。「見たこともない木」というタイトルに回収しきれない、荒ぶる絵心に脱帽です。

この作品が届いたら、構成はラスボスにしますよね。納得。ジワジワきます。また絵を見に行きたくなります。この中毒性は、どこからくるのでしょう。

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編集後記

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父と娘の素敵なエッセイもあるけど、基本、みずみずしい少年の心を燃料に、笑いにステータス全振りした作品達。
https://note.com/karasu_toragara/n/n4af1588a0568

昨日拝見したnoteから、少年の気持ちとか童心をみずみずしいまま保たれている方だと感じました。

加えて、幼い頃や少年時代の記憶が鮮明なことと、構造(関係)を俯瞰する力が高いだけでなく、たぶん幼い頃からお持ちだったこと。

そして「有り余る、内なる少年」を他のnoterさんに惜しみなく分け与える方だなと、気付かされました。note学園は、裕らく師匠の中の中学時代の記憶の情報量が豊かだから、成立する企画だと思いますし。

ネタ、企画、シリアス。裕らく師匠の多面的な魅力に触れた気がするのでした。


Thank you for taking the time to read this.