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見たこともない木ですから

この木なんの木、気になる木。
逆佐亭 裕らくと申します。
今日は名前だけでも覚えて帰ってください。

突然ですが、皆様は「バウムテスト」をご存じでしょうか。

バウムテスト(ツリーテスト):木を描かせ構図や木の様子(実や葉の有無、枝や根の形など)から心理を判断する。
——Wikipediaより抜粋

要するに心理テストの一つでして、一枚の紙に思いのまま描いてもらった木によってその人の性格等を測るというものです。

何故急にこんな話をするかと申しますと、つい先日とある企画に参加させていただきまして。
猫野サラさんが主催する「#ほっこり4コマ漫画大賞」というコンテスト企画なんですけど。

誠に恐縮ながら、こちらの記事にて僕の応募作品を紹介して頂いたのですが、それと同時に紹介されたあきらとさんの絵を見て、僕はなんとも言いようのない違和感を感じてしまいました。

「この違和感はなんだ…?」
と名探偵ばりに顎に手を当て、難しい顔をしながら彼の絵を眺めていて、ふと気づきました。
「あ、木だ」
と。

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(改めて見ると凄い絵だな…)

僕は、敢えてこの場所に、この木を描いた彼の深層心理を知りたくなり、Twitterにて「あきらとさんが描いた木の絵でバウムテストをやりたい」と申し出たら、すぐに木の絵を一枚描いてくれました。
(余談ですが、僕はあきらとさんのこういう実直なところが本当に大好きです)

あ。
ここで念の為言っておきたいのですが、僕は心理学者でもなんでもありません。齧った事すらありません。このバウムテストというもの自体も漫画で得た知識です。サイコメトラーEIJIか何かで知りました。サイコメトラーEIJIて。懐かしいなオイ。
なので、はっきり言ってインターネットで仕入れてきた浅い知識のみで測ろうと思っています。誰でも出来るやつです。
というか、心理テストと称して単純にいじってしまうタイプのお手紙note第二弾を書こうという算段です。

そして、そのやり取りに不幸にも反応してしまった、お二人の作家さんにも半ば強制的に木の絵を描いていただき、合計三人の方のバウムテストを実施することになりました。

・ルミさん

・猫野サラさん

以上、今回の被害者の方々です。
では、始めましょう。

はじめに

まず最初に断っておきたいのは、これはあくまでもお遊びです。
僕がネットで仕入れた浅い知識を基に面白おかしく冗談を言っているだけのしょーもない企画です。
あまり真に受けないでくださいね。

とは言え、このバウムテストというものは実際にあるものなので興味のある方は是非お試しください。紙とペンがあればできますし、診断方法もググればいくらでも出てきます。
解釈の仕方はたくさんあるので、その辺を見比べてみるのも面白いかもしれません。

まず例として、僕が描いた木を参考にしてみましょう。

【case.1】

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逆佐亭 裕らくの場合。

・やや自信家、自己中心的であり、若干お堅いタイプで周りの視線が気になるお年頃。
・幹に比べて遥かに小さい根の描写は「隠されているものを見たい好奇心」の表れだとか。なるほど。確かに週刊誌とかの袋とじは見たい方です。ちょっとエッチなやつとか。
・枝の描き方から、隠し持った攻撃性を抑えがちである事や、木の大きさや樹冠の幅から目立ちたがり屋で強めの承認欲求…

ちょっと待ってください。ろくな人間じゃないですよ。これ。
なんだろう。ものすごい反撃を食らったような気がします。

いたずらに人をいじろうとするからこういう目に遭うのでしょうね。
なんだか罰が当たったような気がしますが、とにかくこんな感じで診ていきます。
おそらくこの辺りで今回紹介するメンバーは「あ、やばい」と思い始めているとは思いますが、お構いなしに続けますね。


【case.2】

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あきらとさんの場合。

・若干空想的ではあるが協調性はあるので周りとは上手くやっていけるタイプです。好奇心は強め。
・情緒的な負荷に対して引き起こされやすい焦燥感の表れも見て取れます。非常に繊細なところがあるという事でしょうかね。
・樹冠の広がり方を見る限りですと、対人接触にやや不安を感じる傾向もあり。あきらとさんほどのコミュ強ってなかなか居ないと思うのですが…。
・全体的に「自分よりも周りの調和を重んじる」タイプのように感じられました。

あと個人的に事の発端となった絵の方も気になったので、こちらも診てみます。

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不満を感じており、慎重派で、強い攻撃性。


………………見てはいけないものを見てしまったような気がします。
あの、あきらとさん、なんか、完全犯罪とか考えてないですよね?
何があっても僕が食い止めますよ。じっちゃんの名にかけて。


【case.3】

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不用意に首を突っ込んだせいで巻き込まれた不幸な人、ルミ姉さんの場合。

・割とリアリストな面があって、こだわり派。むしろマニアックともとれるくらいです。
・注意力が少々散漫になってしまう傾向があるようです。
・少し周囲の期待に応えようとしがちなのかもしれません。
・お話好きで用心深く、視野が広くて感受性が強い。

マニアック、については「なるほど!!」と思いました。(失礼)
ご自身が書かれたレビュー記事なんかも読んでてそう思うし、僕がやらせて頂いている某学園の企画に参加して頂いた際に、
「田中圭とおっさんずラブを愛しています」
と自己紹介をしてくださった事からもなんとなく察しております。
もう、とにかく田中圭が好きなんですね、と。だって要は両方とも田中圭ですから。
あと視野が広く、用心深い。
これは見張り役に向いてそうです。
あきらとさんが企む完全犯罪を上手くサポートできそうな予感がします。
まぁ、食い止めますけども。この僕が。じっちゃんの名にかけて。


【case.4】

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巻き込まれた二人目、猫野サラさんの場合。
ちなみに、この絵を送っていただいた瞬間
「あ、これ、お金払わないといけないやつだ」
と思わず財布の中を確認してしまいました。
六百円くらいありましたので、足りない分は他のみんなが払ってくれると思います。すみません。それで宜しくお願いします。
では診断していきます。

・葉っぱを一枚一枚丁寧に描く方は完璧主義者の傾向が強いそうです。
・いくつかの明確な目標を持たれているようです。でも用心深く、それを普段はあまり見せないようにしているのかも。
・理性よりも感情を重視するタイプかもしれません。
・あと秘密主義で頑固者の傾向もあります。
・全体的に安定している印象を受けました。ただもしかして少し疲れ気味?かな?

流石に四人目ともなれば僕も慣れたもんです。
ちょっとバウムテストにも詳しくなってきてますし。
僕は一体何処に向かっているのでしょうか。
まぁでも、これだけ慣れてきたし、今後は心理学者と名乗ってもいいのでは、と思い始めています。プロフィール欄に書き足しましょうかね。
こうなってくると、僕もプロの心理学者として教科書通りの診断ばかりしてないでオリジナリティを出したくなってきました。ちょっと出していきますね。
えーとですね、猫野サラさんの絵を見るに、えー、と。えー………。


「猫が好き」ですね。
名前にも猫が入ってるし、絵にも描かれてるし。
当たりでしょう?当たってるでしょう?
やっぱ凄いな。僕は。超天才心理学者、ここに爆誕。
参ったな。これは業界が震撼しますよ。マジで。
そんなスーパー心理学者な僕ですから、これを読んでいる皆様の今の気持ちもわかります。

「そんなもん誰だってわかるわ、調子に乗るな」
ですね。当たってるでしょう?


以上です。
バウムテスト、皆様も是非お試しくださいね。
では、また。
逆佐亭 裕らくでした。



……と、本当はここで終わりたかったのですが。
「そういえばサラさんの企画で他にも木を描いていた作家さんが居たぞ」
とふと思い出し、「#文豪の挑戦」で検索したら、やはり居ました。

危うくスルーしてしまうところでした。
界隈の方からすれば、けして忘れてはいけない、ラスボス級の「画伯」による作品を。


【case.5】隠しキャラ

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聴こえる。僕には聴こえますよ。
画面の向こうで
「出たぁー!!」
と叫ぶ皆様の声が。

サラさんの企画「ほっこり4コマ漫画大賞」における“文豪チーム”の最終兵器、はるさんの場合です。

僕ね。
絵って凄いと思うんです。
例えば、同じ対象のものを描いたとしても、描く人によって全然ニュアンスが違ったり、そのときの描き手さんの心境等で受ける印象がガラっと変わるじゃないですか。
それって一枚の絵を通して、描き手さんが見ている世界を垣間見れるからだと思うんですね。
我々は同じようで違う世界を共有しているワケです。だからこそ他の作家さんが描く絵、書く文章で「自分の両目だけでは見えない世界を見せてくれる」という感動が味わえるんだと思うんです。それこそがアートなのだと思いますし、感性というものの一番面白いところなんですね。

だから要するにですね。

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はるさんには、こう見えているという事ですよね。世界が。


「そっか……」


って、思いますよね。


…なんて、ここで落ち込んでいる場合ではございません!

さっそく心理学に基づいて診断していきましょう。


・この世のすべてに眉毛があると思いがちです。
・この世のすべてのものが、うっすら笑顔だと思いがちです。
・重力という概念を無視しがちのように思えます。半魚人が若干浮いているからです。
・というか、半魚人が普通に存在しているのは百歩譲るとしても、あまりにも魚成分が多いように思えます。これでは八割魚人です。

…はっ!
ついつい半魚人に目がいきすぎました。
バウムテストですよね。木を見るんですよね。すみません。
えーと…。木ですね。木は…。

ぼくは、「お花が、きれいだなあ」と、おもいました。


普段の柔らかな印象、温かい言動から「聖母」と称されるはるさん。
勿論、僕も大好きな作家さんです。
そんなはるさんが描いたこの作品。
非常にハートフルで、優しい世界観を感じざるを得ません。

しかし、僕だけでしょうか。

どことなく「狂気」を感じてしまうのは。

当作品を応募された際に
「はっきり言って力作」
「久々に本気出した」

そう、仰っていました。



そう、仰っていたのです。



人というものはペルソナをたくさん所有しています。
いろんな顔があるという事です。
なのに、こんなね、木を一本描いたくれぇでね、人格だ傾向だなんて決めつけられちゃあ、たまったもんじゃあねぇってんだ。
なぁ、旦那。
なぁ、奥さん。
馬鹿を言っちゃあいけねぇよ、ってね。


そういうワケで。
もう僕にはわかりません。
続けていく自信がありません。

心理学者、辞めます。
短い間でしたがお世話になりました。


御後が宜しいようで。



お金は好きです。