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子供の頃

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#幼少期の記憶

三歳の七五三

三歳の七五三

着物は知り合いの方からのお下がりだったが、白地に赤い模様の鮮やかな晴れ着だった。髪の毛はおかっぱに大きな白い飾りを付けられた。

初めての着物は窮屈だった。足袋も草履もいつもと違う履物に嫌々感がMAXだった。その格好で1キロ以上も商店街の続く道をお寺まで歩かねばならなかった。三歳の七五三は辛かった思い出として今でも覚えている。

長い長い商店街のちょうど中央辺りに銀行があって、その辺りから頭に付け

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黄金の葉っぱ

横浜の桜木町駅方面へと両親と歩いていたイチョウの並木道。

キラキラキラキラ幼い頃の私の目にはイチョウの葉が輝いて見えた。キラキラキラキラ。

手が届きそうで届かないイチョウの葉っぱにもどかしい気持ちを抱きながら一生懸命歩いていた。

それはもう夢心地の並木道で、西に傾き始めたイチョウは陽に照らされて輝きを増していた。

あそこのイチョウは届くかなと試してみるけど届かない。

お父さんでも届かない

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