からあげめがね

音楽、ドラマ、映画好き。30代後半、男性。関東在住。

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記事一覧

雑感(08)第120回ドラマアカデミー賞(ザテレビジョン)

ザテレビジョンの第120回ドラマアカデミー賞が発表された。WEBでも結果や全体講評、受賞者インタビュー等が読めるが、誌面には審査員講評等の詳細が載っている。 主演男優…

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読書記録(20)太宰治『斜陽』

*青空文庫へのリンク* 新潮文庫、令和4年3月20日発行、第141刷。 冒頭で描かれるお母さまのチャーミングな素行が可笑しい。立ちションとは…!ルイ王朝の貴婦人もその…

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松雪泰子さんについて考える(81)映画『この空の花 長岡花火物語』

松雪さん出演シーンの充実度:6点(/10点) 作品の面白さ:6点(/10点) 公開年:2012年 視聴方法:U-NEXT この作品ほど、どう言っていいか分からない作品は無い。 戦争…

観劇記録(02)『母と暮せば』

観劇日:2024/8 会場:紀伊國屋サザンシアター(東京・新宿) 紀伊國屋HP:https://store.kinokuniya.co.jp/event/1713158000/ *ネタバレを含みますのでご注意ください …

松雪泰子さんについて考える(80)『マル秘の密子さん』(2/3)

公式サイト:https://www.ntv.co.jp/maruhi-mitsuko/ ※ネタバレを含みますのでご注意ください ※第1話の感想へのリンク 第5話まで放送された。おそらく全10話か11話な…

読書記録(19)織田作之助『夫婦善哉』

9月にシス・カンパニーの舞台『夫婦パラダイス ~街の灯はそこに~』を観に行く。これが織田作之助『夫婦善哉』をもとにしているので、観劇前に読んでおくことに。どうやら…

藤圭子を偲びつづける(03)北の港町

*このシリーズの記事一覧はこちら* 1979年(昭和54年)発売。デビュー10周年記念曲。カバーでないオリジナルソングとしては、個人的に「新宿の女」と並ぶくらい気に入っ…

ドラマ・映画感想文(30)『インサイドヘッド2』

個人的評価:9点(/10点) 公開年月:2024年8月 公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/insidehead2 ※ネタバレを含みます。 ピクサーを語れるほど多くの作品を観…

雑感(07)戦争に関する作品や教育のあり方

8月は戦争に関する番組や映像作品が多い。そういったものや我が国の戦争教育のあり方について、愚見を述べたい。 戦争をテーマにした番組・作品、そして学校の教育現場で…

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ドラマ・映画感想文(29)『新宿野戦病院』(1/2)

公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/shinjuku-yasen/ FODではオンエアより一週先の放送回まで配信しているが、この投稿は第6話(8/7放送分)までの感想。ネタバレあり…

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ドラマ・映画感想文(28)『海のはじまり』(1/2)

公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/ 全体の半分を終えた第6話までの感想を。ネタバレを含みます。 月岡夏(目黒蓮)ののんびりしたペースに歩調を合…

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雑感(06)反省

仕事で、「行かなくてもヤバいことにはならないけど行くことにしていた用事」を行き忘れた。会社のカレンダーに書き、個人のカレンダーにも書いていたにもかかわらず。 朝…

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ドラマ・映画感想文(27)『流麻溝十五号』

個人的評価:9点(/10点) 公開年月:2024年7月 公式サイト:https://ryumako15.com/ 大変意義深い作品だった。しかも単なる「教材ビデオ」の範疇になど収まってなく、ち…

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読書記録(18)太宰治『桜桃』

ハルキ文庫、2023年5月発行、第6刷。 『ヴィヨンの妻』 (※青空文庫へのリンク) ダメ人間の引力。堕落の魔力。それらは不思議と周囲の人を引き込む。 関係ないが、最…

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ドラマ・映画感想文(26)『幸せのイタリアーノ(原題:Corro da te)』

個人的評価:8点(/10点) 公開年月:2024年7月 公式サイト:http://cdt.onlyhearts.co.jp/ 面白かった。オーソドックスなラブコメディ。小難しい伏線や文学的演出とは無…

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ドラマ・映画感想文(25)『パレード』

個人的評価:6点(/10点) 公開年月:2024年2月 公式サイト:https://www.netflix.com/jp/title/81639031 先月、NETFLIXを1か月だけ契約。オリジナル作品を幾つか観よう…

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雑感(08)第120回ドラマアカデミー賞(ザテレビジョン)

雑感(08)第120回ドラマアカデミー賞(ザテレビジョン)

ザテレビジョンの第120回ドラマアカデミー賞が発表された。WEBでも結果や全体講評、受賞者インタビュー等が読めるが、誌面には審査員講評等の詳細が載っている。

主演男優賞と助演女優賞を『アンチヒーロー』が獲った以外は全て『アンメット』が一人勝ちのように受賞。

4〜6月クールは『おいハンサム!!2』だけ観ていたが(感想:リンク)、どの賞も2位以下にすら入っておらず、わずかに主演男優賞の読者票・審査

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読書記録(20)太宰治『斜陽』

読書記録(20)太宰治『斜陽』

*青空文庫へのリンク*

新潮文庫、令和4年3月20日発行、第141刷。

冒頭で描かれるお母さまのチャーミングな素行が可笑しい。立ちションとは…!ルイ王朝の貴婦人もそのようなことをしていたと書いてある。マジですか。

しかしニコニコ読めるのもそこまでで、終戦から間もない頃の没落貴族の悲哀がどんどん迫ってくる。資産も金も減り、母は病魔に襲われる。そこへ凶兆の蛇が出現。

かず子は母を敬愛しているが

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松雪泰子さんについて考える(81)映画『この空の花 長岡花火物語』

松雪泰子さんについて考える(81)映画『この空の花 長岡花火物語』

松雪さん出演シーンの充実度:6点(/10点)
作品の面白さ:6点(/10点)
公開年:2012年
視聴方法:U-NEXT

この作品ほど、どう言っていいか分からない作品は無い。

戦争、空襲、震災。それらにめげることなく平和を祈って打ち上げるのが長岡花火、ということらしい。そうした題材選びと、なんとか後世にこの営みを引き継ぎ、平和について考えて欲しいという真摯な意図はいいと思う。

ただ、映像演出

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観劇記録(02)『母と暮せば』

観劇日:2024/8
会場:紀伊國屋サザンシアター(東京・新宿)
紀伊國屋HP:https://store.kinokuniya.co.jp/event/1713158000/

*ネタバレを含みますのでご注意ください

原爆投下から3年後の長崎の話だが決して陰気くさくなく、随所に出てくる母と息子の軽妙なやりとりが微笑ましい。誤解を恐れず言うと「ハートフルコメディ」だと思った。

井上ひさし原案、

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松雪泰子さんについて考える(80)『マル秘の密子さん』(2/3)

松雪泰子さんについて考える(80)『マル秘の密子さん』(2/3)

公式サイト:https://www.ntv.co.jp/maruhi-mitsuko/

※ネタバレを含みますのでご注意ください
※第1話の感想へのリンク

第5話まで放送された。おそらく全10話か11話なので、折り返し地点での感想を記したい。(長くなったので目次を設けます)

■コメディではなくサスペンスだった

この投稿をご覧くださっている方のほとんどは本ドラマの視聴者でいらっしゃるはずだが、

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読書記録(19)織田作之助『夫婦善哉』

読書記録(19)織田作之助『夫婦善哉』

9月にシス・カンパニーの舞台『夫婦パラダイス ~街の灯はそこに~』を観に行く。これが織田作之助『夫婦善哉』をもとにしているので、観劇前に読んでおくことに。どうやら、原作のストーリーをそのまま舞台化しているわけではなさそうだが。

新潮文庫『夫婦善哉 決定版』、平成28年発行、第1刷。

『夫婦善哉』

※青空文庫へのリンク

オチがいい。法善寺横丁で、タイトルどおり「めおとぜんざい」を食べる。ダ

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藤圭子を偲びつづける(03)北の港町

藤圭子を偲びつづける(03)北の港町

*このシリーズの記事一覧はこちら*

1979年(昭和54年)発売。デビュー10周年記念曲。カバーでないオリジナルソングとしては、個人的に「新宿の女」と並ぶくらい気に入っている。

作詞作曲は遠藤実。ベースが作曲家である遠藤実が作詞までしているのは珍しい。と思っていたが、調べたら意外とあった。

遠藤実は説明不要の巨頭であり、つくった曲を挙げれば枚挙に暇がないが、例えば「北国の春」(千昌夫)などは

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ドラマ・映画感想文(30)『インサイドヘッド2』

ドラマ・映画感想文(30)『インサイドヘッド2』

個人的評価:9点(/10点)
公開年月:2024年8月
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/insidehead2

※ネタバレを含みます。

ピクサーを語れるほど多くの作品を観てきたわけではないけれど、『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』、『リメンバー・ミー』等、子どもが楽しめるだけでなく大人の童心をも擽るメッセージ性の強い良作が豊富だと思う。

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雑感(07)戦争に関する作品や教育のあり方

雑感(07)戦争に関する作品や教育のあり方

8月は戦争に関する番組や映像作品が多い。そういったものや我が国の戦争教育のあり方について、愚見を述べたい。

戦争をテーマにした番組・作品、そして学校の教育現場で使用される教材の多くが、戦争の悲惨さや無辜の民が被った惨事などを伝えている。それらはたしかに大事だが、そこに終始していては何も前に進まないはず。「○○の空襲で○○人が亡くなった」「当時の人々はこんな苦しい思いをした」等を通して「戦争はダメ

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ドラマ・映画感想文(29)『新宿野戦病院』(1/2)

ドラマ・映画感想文(29)『新宿野戦病院』(1/2)

公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/shinjuku-yasen/

FODではオンエアより一週先の放送回まで配信しているが、この投稿は第6話(8/7放送分)までの感想。ネタバレありのためご注意ください。

第1話〜第2話のスタートダッシュは良かったが、若干下降気味に感じる。

日本の健康皆保険制度やマイナ保険証の問題が、海外との比較で端的に指摘されている。格差社会の現実

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ドラマ・映画感想文(28)『海のはじまり』(1/2)

ドラマ・映画感想文(28)『海のはじまり』(1/2)

公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/

全体の半分を終えた第6話までの感想を。ネタバレを含みます。

月岡夏(目黒蓮)ののんびりしたペースに歩調を合わせるかたちで、静かにゆっくり進む物語。僅かながらもどかしさや間延びした雰囲気が無いとは言えないが、第3話ラストの浜辺のシーンで夏(目黒蓮)に自然な笑顔が出始めたあたりから、ドラマ自体にも抑揚が出て

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雑感(06)反省

雑感(06)反省

仕事で、「行かなくてもヤバいことにはならないけど行くことにしていた用事」を行き忘れた。会社のカレンダーに書き、個人のカレンダーにも書いていたにもかかわらず。

朝からずっと考え事をしていたせいだと思う。カレンダーを見るという習慣化していたはずの行為そのものが抜け落ちた。

仕事上、2年ぶり2回目。

そもそも大事な用事ではないから意識に残りにくく、だからこそカレンダーにメモしていたのにそれを結局見

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ドラマ・映画感想文(27)『流麻溝十五号』

ドラマ・映画感想文(27)『流麻溝十五号』

個人的評価:9点(/10点)
公開年月:2024年7月
公式サイト:https://ryumako15.com/

大変意義深い作品だった。しかも単なる「教材ビデオ」の範疇になど収まってなく、ちゃんと映画芸術になっている。

第二次世界大戦終結後の台湾で行われた「白色テロ」を題材にとった作品。「白色テロ」なる言葉は初めて知ったが要は共産思想の取締で、スパイ嫌疑のかかった人物等を矯正する施設が台湾の

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読書記録(18)太宰治『桜桃』

読書記録(18)太宰治『桜桃』

ハルキ文庫、2023年5月発行、第6刷。

『ヴィヨンの妻』

(※青空文庫へのリンク)

ダメ人間の引力。堕落の魔力。それらは不思議と周囲の人を引き込む。

関係ないが、最近観た映画『大いなる不在』も、ダメ人間と関わるうちに周りの人がダメになっていく話だった。

『秋風記』

(※青空文庫へのリンク)

僕とKの関係性が複雑で不透明。血の繋がりを感じないでもない。華族あるいは富裕層らしい。

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ドラマ・映画感想文(26)『幸せのイタリアーノ(原題:Corro da te)』

ドラマ・映画感想文(26)『幸せのイタリアーノ(原題:Corro da te)』

個人的評価:8点(/10点)
公開年月:2024年7月
公式サイト:http://cdt.onlyhearts.co.jp/

面白かった。オーソドックスなラブコメディ。小難しい伏線や文学的演出とは無縁。肩の凝らないエンタメドラマ。

原題の意味は「あなたのもとに駆けつける」らしい。邦題の「イタリアーノ」と聞くとコーヒーを思い浮かべるかもしれないが、コーヒーは全然主題ではない。

49歳のちょいワ

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ドラマ・映画感想文(25)『パレード』

ドラマ・映画感想文(25)『パレード』

個人的評価:6点(/10点)
公開年月:2024年2月
公式サイト:https://www.netflix.com/jp/title/81639031

先月、NETFLIXを1か月だけ契約。オリジナル作品を幾つか観ようと思ったが結局あまり観ないまま日が経ち、あっという間に期間終了。好みのものを探し出すには検索機能が使いづらい気がしたがそれはさておき、とりあえず本作は視聴。

死後の世界の話。そこ

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