雑感(08)第120回ドラマアカデミー賞(ザテレビジョン)
ザテレビジョンの第120回ドラマアカデミー賞が発表された。WEBでも結果や全体講評、受賞者インタビュー等が読めるが、誌面には審査員講評等の詳細が載っている。
主演男優賞と助演女優賞を『アンチヒーロー』が獲った以外は全て『アンメット』が一人勝ちのように受賞。
4〜6月クールは『おいハンサム!!2』だけ観ていたが(感想:リンク)、どの賞も2位以下にすら入っておらず、わずかに主演男優賞の読者票・審査員票・TV記者票のうち、TV記者票で4位に吉田鋼太郎さんの名前が出てくるのみ。映画化(感想:リンク)するほどの勢いだったのでもう少し何かあるかもと思ったが、人気はごく一部に限られていたということ?
脚本賞『アンメット』の篠﨑絵里子さんのインタビューを読むと、原作漫画の作者と直接会話し、作者の考えをドラマに活かすようにしたという話が書かれていた。こういう当たり前のことをしていればあのような事件も起こらずに済んだのにと、ふと思い出した。何も難しいことはないはず。
審査員4名のうち、稲増龍夫氏と北川昌弘氏は第1回(1994年)からの古参審査員。この2人に加え前回の冬クール分までは麻生千晶氏も、第1回から続いて審査員を務めている1人だったが、引退。歯に衣着せぬ激辛講評が見ものだったので、いなくなると淋しい。
氏の明らかに偏った評価軸について、もうちょっと公平を期した見方をするべきでは?と思うことも多かったが、まぁドラマや映画の審査・講評なんてどこまでいっても客観的であることなどあり得ず、結局は個々の主観でしかないと思うと、否定するときは全否定みたいな言いたい放題ぶりも決して間違いではなかったように思う。
現に今の4人が書く講評は、コンプライアンスを意識してか(意識せざるを得ないでしょうけど)、全く棘のないつるつるの文面で、読んでもあまり面白くない。もしかしたら、本気で筆を走らせたくなるような作品が当該クールに無かっただけなのかもしれないが。
このまま審査員4人体制でいくのか、誰かを迎え入れるのか。次回以降が気になる。
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