からあげめがね

音楽、ドラマ、映画好き。30代後半、男性。関東在住。

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ドラマ・映画感想文(23)『メイ・ディセンバー ゆれる真実』

個人的評価:5点(/10点) 公開年月:2024年7月 公式サイト:https://happinet-phantom.com/maydecember/ 予告編と本編に齟齬があると思う。 主張したいことは何となくわかる。「真実」の不存在。当事者の主観があるだけ。 それに加え、ネットで他の方々の感想を見て分かったことは、ドキュメンタリー映画あるいは映画界そのものへの自虐・風刺を込めているということ。 ただ、それが分かったところで、特に感銘を受けることは無く…。 こういう

    • ドラマ・映画感想文(22)『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』

      個人的評価:9点(/10点) 公開年:2000年 視聴方法:U-NEXT ※ドラマ版・映画版それぞれの結末に関するネタバレを含みます。 連ドラが1999年に放送され、特別編の放送を挟んで映画版の公開が2000年。小学生だったのでリアルタイムでは観ていなくて、5~6年後にレンタルで観た記憶がある。しかしそれも20年近く前のことなので、久しぶりに連ドラから総ざらいした。 未解決事件を所管する警視庁捜査一課二係という閑職部署にやってきた、キャリア官僚刑事の柴田純(中谷美紀)。

      • 読書記録(14)永井荷風『つゆのあとさき』

        渋谷ユーロスペース等で映画『つゆのあとさき』が公開されると知り、映画の前にまずは原作(原案)をと思って読み始めた。残念ながら、時間のやりくりがうまくいかないうちに渋谷での上映はつい先日終了してしまったが(地方で上映開始)、小説を読むきっかけとしてはちょうどよかった。 永井荷風は谷崎潤一郎とセットで高校日本史の授業に出てきた耽美派の作家、という程度の浅い認識しか持ち合わせていなかったのだけれど、昭和初期、今から90年以上前の作品ということを感じさせない瑞々しさのある、面白い作

        • 松雪泰子さんについて考える(75)『マル秘の密子さん』(1/3)

          公式サイト:https://www.ntv.co.jp/maruhi-mitsuko/ 本作については、今回まず第一話の感想を記し、クールの折り返し時点(第5・6話あたり)でもう一度投稿し、最終回終了後に総括を書こうと思う。 さて、第一話。 予想以上にサスペンス的な内容だった。むろん、大歓迎。 福々しく不敵な笑みを湛える本宮密子(福原遥)は、予告の段階で明らかに何か裏がありそうな雰囲気だったが、終盤で描かれた通り、予想以上にダークでバイオレンスな動きを見せる。 神出

        ドラマ・映画感想文(23)『メイ・ディセンバー ゆれる真実』

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        • 読書記録
          14本
        • ドラマ・映画感想文
          23本
        • 松雪泰子さんについて考える
          75本
        • 雑感
          4本
        • 観劇記録
          1本
        • 藤圭子を偲びつづける
          2本

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          読書記録(13)川端康成『舞姫』

          面白くて一日で読み切った。通勤電車の往復2時間、会社の昼休憩30分、カフェで30分、夜寝る前に1時間。 新潮文庫、令和5年7月30日新版。 ■家族構成 波子・・・バレエの先生。矢木の夫。実家は金持ち。竹原という既婚男性を昔から想い続けている。 矢木・・・日本古来の文化を愛する、懐古主義の厭世家。自己肯定感が低いわりには、波子や品子を女だからと下に見る。そのわりには波子を定期的に抱く。 品子・・・大手の教室でバレエを習うとともに、母波子の教室で指導補助。 高男・・・父の味方

          読書記録(13)川端康成『舞姫』

          ドラマ・映画感想文(21)『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』

          個人的評価:10点(/10点) 公開年月:2024年7月 公式サイト:https://anpan-movie.com/2024/ ※ネタバレを含みますので、ご注意ください。 Yahoo!で、ライターの田幸和歌子さんの書かれた記事(脚本担当の米村正二さんのインタビュー)を見て、居ても立ってもいられず観に行った。なんと、ばいきんまんが主役であるばかりか、無頼漢キャラに似合わず、妖精のルルンを助けるためにアンパンマンと共闘するというではないか。 しかし、困った。我が子はもう小

          ドラマ・映画感想文(21)『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』

          読書記録(12)川端康成『眠れる美女』

          電車で読んでいると、ジロジロと本を見られる視線を感じることがある。横から、前から、向かい側から。本にブックカバーはかけない。本屋がつけてくれる紙のやつも。だから、著者とタイトルくらいは周りから見えると思う。 この本のときも、まじまじと見つめる顔によく出くわした。川端ファンの1人や2人はいたかもしれないが、多くは、読んだことない人たちだったはず。「川端康成」「眠れる美女」というワードを見て、どういうイメージが湧いただろう。メルヘンなファンタジーと思っただろうか。私がそうであっ

          読書記録(12)川端康成『眠れる美女』

          読書記録(11)川端康成『伊豆の踊子』

          新潮文庫の令和4年7月1日新版(第3刷)。 巻末の解説が、三者三様、読み応えあった。竹西寛子、三島由紀夫、重松清。これについては後述。 『伊豆の踊子』 ネット上に感想・批評・考察・研究が百出しているおかげで、浅学の私でもそれなりに理解度が深まる。初恋の話っぽく書かれているが、主人公(≒川端)の屈託が社会と融け合う過程を描いたエッセイとして読むべきかもしれない。 踊子の親類一座は、伊豆大島から渡って来ていた。少し調べたところでは、当時の大島は海上の要衝で、波浮港周辺はか

          読書記録(11)川端康成『伊豆の踊子』

          松雪泰子さんについて考える(74)『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』

          松雪さん出演シーンの充実度:6点(/10点) 作品の面白さ:6点(/10点) 制作年:2024年(NETFLIX) 視聴方法:NETFLIX 公式サイト:https://www.netflix.com/jp/title/81581946 ※ほぼネタバレなしで書いています。 作品の内容はさておき、準主演の出口夏希さんが素晴らしいと思った。目の動きに、感情の機微が息づく。技巧を衒わず、感性を活かして自然に表現しているように見えた。ストーリーやセリフによってでなく、彼女の表情ひ

          松雪泰子さんについて考える(74)『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』

          雑感(04)古谷徹氏と安室透(名探偵コナン)

          『名探偵コナン』は子どもの頃から読み続けている。毎年の映画も観るし、少年サンデーの連載も読む。 ラブコメ要素への興味はとうの昔に失ったが、黒の組織への関心は止まない。結末が分かるまで、死んでも死にきれない。 その黒の組織にも関係している「安室透」という人気キャラクター役を務める声優・古谷徹氏が、今回の醜聞によって降板。個人的には、この手の話は原作に直接の影響が無い限りどうでもよいと思うのだが、今回は影響がゼロではない。「安室透」は古谷徹氏を前提としたキャラクターだからだ。

          雑感(04)古谷徹氏と安室透(名探偵コナン)

          ドラマ・映画感想文(20)『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

          *このシリーズの投稿はこちら* 個人的評価:9点(/10点) 公開年月:2024年6月(アメリカでは2023年) 公式サイト:https://www.holdovers.jp/ ※結末に関するネタバレを含みますので、ご注意ください。 ハートウォーミングな良作。 キネマ旬報の専門家レビューで、3人それぞれ★4、★4、★5。まずハズレはないと思いながら映画館へ。高評価に納得。 1970年アメリカ、ボストン郊外。寄宿制の男子校。嫌われ者同士の生徒と教師の交流。クリスマスか

          ドラマ・映画感想文(20)『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

          ドラマ・映画感想文(19)『映画 おいハンサム!!』

          個人的評価:6点(/10点) 公開年月:2024年6月 ※ネタバレや否定的感想を含みますので、ご注意ください。 映画を観終えて外に出るとき、カップルの声が聞こえた。 男性「どうだった?」 女性「んー、期待しすぎちゃったなぁ…。」 全く同感だった。公開日に会社を早退して観に行くほど期待していただけに、残念。期待しすぎたこちらが悪いのかもしれないが。 山口雅俊監督のことは尊敬しているし、ドラマ版(シーズン1・シーズン2)は非常に良かった。しかし、それとこれとはまた別の話

          ドラマ・映画感想文(19)『映画 おいハンサム!!』

          ドラマ・映画感想文(18)『蛇の道』

          *このシリーズの投稿はこちら* 個人的評価:6点(/10点) 公開年月:2024年6月 公式YouTube:リンク ※結末について具体的には記しませんが、読めば想像できてしまうかもしれませんので、鑑賞前の方はご注意ください。 黒沢清監督の98年公開同名作品のリメイク版。98年版を観ていないので詳しいことは分からないが、登場人物や舞台設定が大きく変わっているらしい。 娘を殺害された男(ダミアン・ボナール)が、精神科医(柴咲コウ)の助けを借りながら、犯人を追求していくサス

          ドラマ・映画感想文(18)『蛇の道』

          松雪泰子さんについて考える(73)『ブラック・ジャック2〜天才女医のウエディングドレス』

          *このシリーズの記事一覧はこちら* *松雪泰子さんについて考える(51)「歌は語れ、セリフは歌え」* 松雪さん出演シーンの充実度:7点(/10点) 作品の面白さ:7点(/10点) 制作年:2000年(TBS) 視聴方法:U-NEXT 手塚治虫原作マンガの実写化。 堤幸彦監督らしい演出。厳密にいうと、”放送された2000年当時の”堤監督らしさ。細かいカット割り、若干見切れるほどの顔のアップ、あえてアンバランスな引きの画角、空の早送り…。まさに『ケイゾク』(1999年、T

          松雪泰子さんについて考える(73)『ブラック・ジャック2〜天才女医のウエディングドレス』

          松雪泰子さんについて考える(72)舞台『キレイ-神様と待ち合わせした女-』

          *このシリーズの記事一覧はこちら* *松雪泰子さんについて考える(51)「歌は語れ、セリフは歌え」* 松雪さん出演シーンの充実度:8点(/10点) 作品の面白さ:?点(/10点) 上演年:2014年 視聴方法:BS松竹東急 松尾スズキさん作・演出。2000年の初演以来、何度も再演されているとのこと。その2014年版。 出演者が豪華。敬称略で、多部未華子、阿部サダヲ、小池徹平、尾美としのり、田畑智子・・・等々。 再演されるだけあって、かなりの気合の入りよう。出演者だけ

          松雪泰子さんについて考える(72)舞台『キレイ-神様と待ち合わせした女-』

          松雪泰子さんについて考える(71)映画『ATARU』

          *このシリーズの記事一覧はこちら* *松雪泰子さんについて考える(51)「歌は語れ、セリフは歌え」* 松雪さん出演シーンの充実度:5点(/10点) 作品の面白さ:?点(/10点) 公開年:2013年 視聴方法:U-NEXT TBS連ドラの映画版。ざっくり言って、警察もの。連ドラを観ていないので、作品自体を楽しむことは諦めた。 松雪さんは捜査の指揮を執る管理官役。赤い車椅子に乗っている。凛々しい女性だが、際立った特徴は無い。出番が多くないというか、ほとんど警察の捜査本部

          松雪泰子さんについて考える(71)映画『ATARU』