小説:イモータル (萩耿介)紹介

ストーリー

ヒンドゥー教の根本経典を、ムガル帝国の皇子ダーラー・シコーがサンスクリット語からペルシャ語に翻訳。

それを仏の学者デュペロンが仏語に訳しショーペンハウアーが読み、意思と表象としての世界に。

皇子と学者が皇位争いの戦争やフランス革命の最中、政や商売と研究の間で苦悩する。

と、いう時代の話から、現代に飛び、

現代日本で彼らの生まれ変わり?らしい不動産会社営業男性もまた、商売と人間性の間で悩む。

彼のところにインドで死んだ兄が出てきて…という始まりではあるが、

ヒンドゥー教の根本経典を翻訳した二人の生涯が中心。本の内容についてもそれほどは出てない。現実と探求との間の折り合いについても答は出てない。

時代が飛ぶし、難解ではあるけれど、その時代ごとの物語で楽しめるし、時代を超えたプロセスの共通性も見えて楽しめた。

(2018/11/6著)

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