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#コラム

2019-2022年のウェブ小説書籍化② 日本のウェブ小説における有料販売の歴史、中国・韓国式有料課金モデル導入の夢|飯田一史

日本のウェブ小説サービスにおける有料販売の歴史 2010年代後半に日本にやってきた「北米型チャット小説」は、書籍化も有料サービス(新しいビジネスモデル)も軌道に乗らなかった。  では「中国・韓国型有料ウェブ小説」はどうだったか。その話に入る前に、ふたつの流れを確認しておく必要がある。  ひとつは日本のウェブ小説サービスにおける有料販売の歴史と作家への利益還元の潮流。  もうひとつは中国と韓国におけるウェブ小説市場の隆盛だ。このふたつの流れが合流したところで、日本における「中国

ウクライナ侵攻〜ロシア軍ついに攻撃始まる~平和への祈り

24日、ついにロシア軍がウクライナへ侵攻を始めた。 これらの地域は旧ソ連時代に多くの移民が移住してきた関係で、ウクライナでもロシア系の住民が多くなっている。ウクライナはこれらの自称国家を認めず、常に武力的な軋轢があった。その後2015年「ミンスク合意」にて停戦協定を結んだが、それらを打ち破る今回の侵攻である。 ロシア系住民は独立を希望する。ウクライナは民主主義を進めたい。それぞれの主張。 過去にはベラルーシと並んで「兄弟国」と言われていたが、なぜこのような事態になったの

芥川賞作家の思い出①

皆さんは「芥川賞作家」と聞いて最初に誰の名が浮かびますか? 私は中村文則(なかむら ふみのり)です。彼の代表作「掏摸」(スリ)に出会うまでは「現代文学は当たり外れが激しい」「小難しいテーマや前衛性に囚われて話があやふや」「太宰や三島や漱石を読む方が間違いない」という偏見が少なからずありました。 ところが彼の小説は(少なくともデビュー作「銃」から「あなたが消えた夜に」ぐらいまでは)、私の好きな旧時代の文学と味わいが似ていました。カミュやドストエフスキー、サルトルらの遺した名

みらっちセレクション⑤ わりと人生を狂わせがち

今回は中学校編です。 中学時代は、以前書いたことがありますが、私の中では少女小説全盛時代。 そのうえ、どちらかというとアニメに夢中でした。 当時のアニメは、勢いがあったんですよね。 『アニメージュ』という雑誌もありました。 『風の谷のナウシカ』が連載されていた気がします。 特に『超時空要塞マクロス』『北斗の拳』『うる星やつら』はかなりハマっていました。「小白龍~」と一緒に歌ったり、「あたたたたた!」といって遊ぶ人が誰もいませんでしたね。孤独でした。笑 いまでいう、オ

女たちにとっての「自由」と「エコノミー」|角田光代と桐野夏生|仲俣暁生

 「平成」という時代を象徴する言葉の一つとして、「失われた○○年」というものがある。昭和末期に最高潮に達したバブル経済が破綻し、その後、現在に至るまで続く長いデフレと不況の時代を指す言葉だ。この時代に失われたものは、日本社会の経済的繁栄だけではない。個人の内面にかかわること、たとえば変化を怖れない勇気だったり、自由に生きることへの希望などもまた、この長い停滞の時代に失われたような気がする。  そんな時代に、長い時間をかけて独自の世界を築き上げてきた二人の女性の小説家を今回は

2016-2018年のウェブ小説書籍化④ 軌道に乗ったカクヨムと他出版社系投稿サイトとの違い、ウェブ小説に対する「語り」の変化|飯田一史

カクヨムと明暗を分けたピクシブ文芸、NOVEL DAYS、セルバンテス カクヨム以外にも2016年から2018年の間に出版社が投稿サイト運営に乗り出した例はあった。  たとえば幻冬舎とpixivが組んだ文芸小説投稿サイト「ピクシブ文芸」だ。これは2016年10月にスタートし、小説誌「小説幻冬」とのコラボレーションを行い、山形市で三浦しをんらを講師に小説講座を実施した。また、両社にテレビ朝日を加えて「ピクシブ文芸大賞」(2016年10月~2017年3月募集)を開催。pixivで

2016-2018年のウェブ小説書籍化② 児童向けへの広がりとアンソロジー・ショートショート書籍化ブーム|飯田一史

小学生向けに広がるウェブ発小説 男性向けのエロライトノベルや女性向けのTL、BLでウェブ小説書籍化が本格化していく2015、2016年から、奇しくも小学生向けにもウェブ小説の書籍化が広がっていく。  「2011年のウェブ小説書籍化」で記したように、角川つばさ文庫でエブリスタ発の『オンライン!』が2011年に刊行されているが、児童文庫におけるウェブ小説書籍化が一般化するのは、双葉社ジュニア文庫が創刊タイトルのひとつとして『王様ゲーム』を掲げて創刊した2015年7月以降である。

【都内】夜に訪れたい、文壇bar7選

こんばんはTAGABOOK編集部の令です。 本日は『夜に訪れたい、文壇bar7選』を紹介します! 1. Bar Rupin銀座の喧騒も裏路地に入り込めれば、文学界の方が密かに通い詰めるBarにたどり着くことができます。それもそう、文豪太宰治も通ったとされるお店です。カクテルが並ぶカウンターテーブルには、当時通い詰めた太宰治のDenaが付着しているかも。(隣席の医者がお話されたジョークから引用してます)深いお話に盛り上がっても、くれぐれも2人揃って入水自○だけはなされないよう

Cafe&Bar bookcobar・Hotel OKUnoMA

こんばんは、TAGABOOK編集部の令です。 本日は浅草に佇む話題沸騰のブックカフェ&ホテルの「Cafe&Bar bookcobar・Hotel OKUnoMA」を特別に取材させていただきましたので、魅力についてご紹介させていただきます。 Cafe&Bar bookcobar①文壇トークが弾む、文学空間 建築家が、生み出した空間は文字通り「文学×建築のイノベーション」。 浅草情緒漂う本の隠れ家で、コーヒーやお酒を楽しむ文壇トークは時間の流れをとろけさせます。 空間にふ

静寂読書にオススメな、高円寺のブックカフェ。

こんばんは、TAGABOOK編集部の令です。 本日は、高円寺にあるブックカフェ『アール座読書館』の魅力3つについて綴らせていただきます。 1.感動するほどの、静寂空間 読書好きのための、読書のための空間と言わんばかりの『静寂』に包まれています。※お店の中は私語厳禁です。 薄暗い店内に響くのは水音のみ。長時間の読書・難しい文学に耽りたい時に、オススメのブックカフェです。 2.こだわり尽くされた、珈琲メニュー この日メニューに載っていた、キリマンジャロを頼みましたが、

銀座の文壇Barが最高すぎた。

こんばんは、TAGABOOK編集部の令です。 本日は読書好きで話題の「bar十戒」(銀座)の魅力3つについて綴らせていただきます。 1 文豪好きにはたまらない、小説をモデルにしたカクテルメニュー オススメは、なんといっても「銀座鉄道の夜」です。 また、太宰治の「桜桃」もありました。 味の感想(ボンさん): 甘めの飲み口にシナモンの香りがアクセントでとても美味しかったです。 2.洗練された文壇空間。 カウンター席・テーブル席の双方があり、一人で訪れても読書をしな

福島の女性のキャリアのために~八嶋真央さんの挑戦①

今回私がインタビューさせていただいたのは、八嶋真央さん。 八嶋さんは、これからキャリアコンサルタントとして活躍が期待されている女性です。 実は私と八嶋さんは同学年で、地元も非常に近いため、学生時代の環境も良く似ている間柄でもあります。 そのような二人が、福島の女性の未来も含めて、ざっくばらんに話し合いました。 【八嶋真央さん】 福島県郡山市出身。地元の高校を卒業後、短大へ進学。二人の子供を持つ母親であり、医療、金融業などで活躍した際の知見を踏まえ、第16回キャリアコンサルタ

【戦争と家族】祖父は毎夕、戦争の傷のためお酢を塗っていました。

90年前の今日、 満州事変が起きました。 正確には、日本陸軍が起こしました。 90年前、もう昔の話だなあ、 って思いますね。 でも、この満州事変から 日本は次々と、間違った選択を とり続け、最後には敗戦に至ります。 ヤバくなるたびに、どんどん 周りを悪者扱いして、 対話の姿勢は失っていき、 ますます追い詰められ、、、、。 もうまるで、悲劇の教科書みたい。 満州事変→リットン調査団→国連脱退→ 日中戦争開始→二・二六事件→ ドイツと提携→太平洋戦争開始→ 原爆→敗戦。

『"人のつながりを深める"イベントの3つの価値を高める行動』 【13,000字】

こんにちは、おかっちです。 この記事を開いてくださり、ありがとうございます。 いきなりですが、質問です。 ぼくにとっては、とても重要です。 今の自分があるのも、いろんな人とのつながりで生まれたと本気で思っているからです。 "人のつながり"を重要視して活動されている方にとっては、無料部分だけでも、参考になるように書いていますので、 是非、無料部分だけでも読んでもらえたらと思います。 この記事では、 ファンができるイベントの3つの価値を高い状態に近づけるためにでき

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