見出し画像

教室を開いて18年の間に・・・

この湘南平塚に私がアクリル画教室を始めて 
早いもので年が明けると19年目に入ります。
思えば18年前は、アクリル絵の具と言うとデザインの世界で使われている位で、アクリル画と言う認知度も低く油彩画が主流でした。
当時、ネットでアクリル画教室で検索してもほとんど出て来ませんでした。

画像1

アクリル絵の具の使い勝手の良さ、又いろんな支持体との相性の良さを知り
これからはアクリル画が主流になっていくのではないかと考え
アクリル画教室を立ち上げました。
そしてアクリル画だけでなく、絵画一般に共通する基本から知って頂きたく思い、
色の成り立ちや絵を描く人なら一度はやって頂きたい立体(斜投影法・等角投影法)の描き方や、透視図法(一点透視・二点透視)もカリキュラムに取り入れました。

アクリル絵の具を多く皆さんに知って頂くのが先決と、無料講習から始めました。
皆さん絵の基本は知りたいけど、入りづらい図法があると敬遠される方も居ました。

しかし、始められた方は
「美術館に行っていろんな絵を見て、今までわからなかった事が見えてきました」
と 喜んでお話しくださいました。
講義が実を結んだと嬉しかったです。

またつい最近のことですが、透視図の講義の時です。
それまで絵は描けないと思っていた生徒さんが
「絵を描くにはルールがある。ルールが分かれば絵は描けるような気がします!」
と前向きな感想を言ってくださり、基本は大変だけど改めて大事だと思いました。

画像2

この18年で大きく変わった事

絵を描きたいと思う気持ちは年齢には関係がありませんが、
最近若い世代が趣味を持ちたいと考えていたり、
中高生も美大受験では無く趣味習い事のひとつと位置付けている。と感じます。
永く勤め上げ定年になってからと言うよりも、「今やってみたい」「今だからできる」と考えているようです。

またその昔、娘さんが美大受験で一生懸命やってたデッサンを、
この教室で始めたお母さまは
「娘の苦労が良くわかりました。こんな風にやっていたんですね。」
と、デザイナーになった娘さんの事をあらためて思いやっていました。

画像3


生徒さんの中から「抽象絵画をやってみたい」と言う要望がありました。
やってみたい人にはカリキュラムとは別に抽象絵画について講義と実践をしています。
その中から・・・

「家のメロディー」 SM アクリル画 MKさん

画像1

ヴァイオリンやギターの音色 
そして 誰かがめくるハードカバーのページの音
家の中には色んな音がして
又 子供や孫の話し声も メロディーの様に
ここち良い事でしょう
もちろんそこには ピアノの旋律も
聴こえて来るのだと思います

日常の想いは あれこれと交錯し変容して
走馬燈の様に途切れる事はないのでしょう

追憶と現実の中で 様々な出来事を思いながら
一日が終わるのでしょうか

作品は 表現主義的抽象絵画の手法を取り入れ
目に見える物と心の内を 見事に融和させ
楽しく感じさせてくれる作品に
仕上がっていると思います   

            オクトアトリエ講師 若林 薫 評


誰もが「絵の中に入り込みたい」そんな思いにさせる風景もご紹介します

「どこまでも」 SM  アキーラ NKさん

画像2

秋の澄みきった空気を思いっきり吸い込んで
体の中を浄化したいと 誰もが感じる景色です

どこまでも限り無く広がる大空と大草原が織りなす
ハーモニーは清々しく心洗われる気がします
ずっとずっと続く青空の中に 吞み込まれてしまいそうな
そんな気持ちにさせる作品だと思います

丘の頂を越えたはるか彼方には
更なる世界が広がっている事でしょう

作者は一貫してアキーラを使用し
風景画を数多く描いています

今回の作品は 空以外の部分に シェルマチエールを用いて
枯れた草原を表現し
工夫した作品になっていると思います

            オクトアトリエ講師 若林 薫 評


アクリル絵の具・アルギド樹脂絵の具のアキーラ そして
カッターでカットし描く切り絵をご紹介します

「魅せる背中」 SM 切り絵  RYさん

画像3

白く切り抜かれた背筋に添って
バラの蕾が描かれています
腰廻りの黒いバラには紫色のスパッタリングが施され
更に魅惑的な猫の描写になっていると思います

ちょっと小粋でかわいい猫の仕草に
飼い主である作者は癒され思わず
スケッチをしたのでしょう
そんな思いが感じられる作品です

切り絵の工程は案外面倒くさいものです
アイディアスケッチが出来たら黒い紙の裏面に
スケッチの反転した絵を描き 
それをデザインカッターで切り抜きます
切り終わったら表面にスパッタリング等で彩色したり
切り抜いた作品と台紙の間に色紙を貼り付けたりします
次に 画面の裏に 両面テープや糊で白い台紙に貼り付けます
そんな一連の作業が終わると白と黒のコントラストが
はっきりとした さわやかな作品に仕上がります
簡潔な表現が 切り絵の魅力のひとつかもしれません

                 オクトアトリエ講師 若林 薫 評

画像7


最後までお読み頂きありがとうございました。今後も有益な情報発信をしていきますので、スキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります。
よろしくお願い致します。

https://www.instagram.com/kaoruwakabayashi2021/
https://twitter.com/kaoru_oct_
https://artsticker.app/share/artists/1777

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

96,312件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?