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2021年の呪いはまだ続く ・ 4 あるいは美味しいアイスティーの淹れ方について


とうとう4回目(トップ画像は椎名トキ氏の写真を使わせていただいております。多謝)。

今までの流れはこちら。


こう続いたら、皆さん大体予測はつきますよね。


ええ、壊れました。


冷蔵庫が…………!


まあとは言え、冷蔵庫の基本性能・冷やす機能が壊れた訳ではないので今までよりも状況は遥かに軽い。ええ、軽いんです。

ウチの冷蔵庫、東芝のベジータ(この名前……)なんですが、扉にタッチパネルが内臓されているのですね。そこで温度とか機能などの設定変更ができるようになっている。
品番は違うんですが、下のサイトで紹介されている「光操作パネル」と同じものです。


こちら普段は表示されておらず、「ホームキー」なる円の内部を触れると他の設定スイッチが光って押せるようになるのですが、このホームキーが壊れた。
ホームキーが壊れると、他のスイッチが光らなくなるので一切の機能変更ができません。


何故この故障に気づいたかと言うと、氷をたくさんつくろうとしたから。
めっきり気温が上がってきたので、アイスティーをがぶがぶ飲み始める季節となりまして。

自分は基本的に、アイスティーは水出しか二度取り法でつくります。
二度取り法とは、日本の偉大な紅茶研究家・故磯淵猛氏が考案したもので、簡単に言うと「茶葉を長時間蒸らし大量の氷で一気に冷やして濾しとる」やり方。
お茶を一度氷の入った容器にとって、氷を濾して別の容器に移しとるので「二度取り」です。

これをつくるのに最適な道具がこちら、「ハリオ ティードリッパーラルゴ」。

これの何が優れてるって、ピッチャーに一気にお茶を落とせるところ。
アイスティーを何故二度取りするか、それはゆるやかな温度低下によるタンニンとカフェインの結合で起きる白濁化(クリームダウン)を防ぐ為で、つまりは「急激に冷やす」「だらだら冷やし続けない」ことがたいそう大事。
この為、できたお茶を大量の氷で一気に冷やし→氷を取り除いて常温で保存(飲む時に氷を入れたグラスに注ぐ)というプロセスが重要となる訳です。

それがこの器具を使うととっても簡単。氷をぎゅうぎゅうに詰めたピッチャーに一気に上のお茶を落として、即ティーポットに移しかえればハイできあがり。
一度にたくさんつくれるのも良い。磯淵先生いわく「常温で18時間保存可」だそうで、朝にたっぷりつくれば一日飲めます(冷蔵庫に入れると白濁化します)。


だが熱々のお茶を一瞬で冷やすには大量の氷が要る訳で、これをやると冷蔵庫の氷が一気に減る。この後にそうめんでもゆでた日には残氷量がかなりこころもとなくなる。
できた常温のお茶を飲む際にはまた別に氷が要りますから、氷はいくらあっても困りません。

その日はアイスティーをつくった後、別のことにも氷を使ったので残りがほんの少しになってしまい、急ぎ氷を増やしたいなと思ったのですよね。
その時思い出した、「そうだ、ウチの冷蔵庫には『一気製氷』なる機能があったではないか」と。
では使おう、と元気よくホームキーをタッチしたところ、うんともすんとも反応しなくなっており、そこで故障が発覚したと、こういう次第であった訳です。
長い前置きでした。


今の冷蔵庫は買ってちょうど5年経つのですが、実のところ5年の間にホームキーを触ったことって片手をちょっと越すくらいの回数しかないんです。
冷蔵庫温も、冬は少し上げて夏は下げるくらいで(それもよく忘れる)。
小さい冷凍庫部分では一気冷凍とかいろいろ機能が変更できるのですが、普通に冷凍庫としてしか使用していません。多機能を全く生かし切れていない。

だから正直、いつ壊れたのかも判らないんですよこれが。
前に触ったのがいつだったのかも記憶にないんですが、確かに「ホームキーの反応が悪いな」と思った覚えがうっすらとあります。でもこの通り、使わないので気にしてなかった。


「一度リセットすれば忘れて元気になってくれるかも」と、コンセントの抜き差しで強引にリセットしてみましたがダメでした。
が、コンセントを差し直すと、その瞬間他のキーも立ち上がることが判り、ホームキー以外は操作できることが判明(しばらく触らないと消えてまた操作不能になるのですが)。

ネットで調べてみたところ、パネルの操作部分を丸ごと入れ替えれば直るようです。けれどもその機械部品は電気屋さんじゃないと買えない様子。
そして東芝冷蔵庫ではこの故障が結構頻繁に起こっていることも判った。おそらくパネル部分が扉に内蔵されている為、開け閉めでの衝撃が故障の原因のひとつではないかと。
なんかなあ、これリコールしてくれてもいいレベルじゃないかしら。冷蔵庫の扉の開け閉めって、そんな日常的で必須の動作で壊れるなんて。

こういう時って、何でもデジタルな今の家電がちょっとイヤになりますね。これが物理スイッチだったら、何ということもなくフツーに使えていただろうに。
本体機能には全く問題ないのに、タッチパネルや液晶の故障で使えなくなるのってホントがっかりします。


ホームキー、殆ど使わないしこのまま我慢しようかなあ、とも思ったのですが、連れ合いが「いざという時不便があるのもイヤだし直したかったら直していいよ」と言うので修理に踏み切ることに。
ちなみにヨドバシで買ったのですが、「冷蔵庫なんてそう簡単に壊れるもんでもないし」と延長保証は付けてなかった。壊れた。

とは言え、購入日が17年の4月末だったので、5月に入って気づいた時点で5年は過ぎていたのでした。
けどおそらく故障自体はもっと前に発生していたと思われるので、もし延長保証に入っていたら「何故もっと早く気づかなかった、この愚物め……!」と己を激しく罵っていたと思うので入っていなくてむしろ良かった。

修理はもうホントにあっさりと。
扉の横からパネルを抜いて繋がったコードを外し、新しいパネルにコード繋いで入れてハイ終わり。
ちなみに修理代1万8千ちょいの内、部品代は6000円。
アレ売ってほしいな……。


交換以来、こころなしか扉ををそっと閉めるようになっている自分がいます。
だってフツーに使ってたらまた5年経たずに壊れるかもしれないし。
冷蔵機能が健在なら、そんなところで修理費かけたくないですからね。

しかしこのような経過を経て、1階の高額家電で残るは洗濯機のみ。
今年はまだ半年以上ある。
ゴクリ……。

 
 
 

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