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90秒で読めるエッセイ書き集め

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600文字〜1000文字程度、1〜2分で読める、つきむらのエッセイ集です。わりと軽快系。たまに短編も混じってます。
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記事一覧

【90秒エッセイ】美しい人とは。

【90秒エッセイ】美しい人とは。

あなたが思う美しい人は、どんな人ですか。

✳︎

歳を重ね、自分の理想とする像が変わってきたように思う。かつては、人の外見的な"美しさ"を羨んでばかりいた。ところが今は、自分で備える"美しさ"に興味を持っている。

“20歳の顔は自然からの贈り物、30歳の顔はあなたの人生。でも、50歳の顔はあなたの功績よ”
VOGUE :ココ・シャネル! 新境地を開いた女の人生を輝かす30の言葉。

1.姿勢の

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「食べ頃のふたり。黒とニーナ。」

「食べ頃のふたり。黒とニーナ。」

あなたはどちらが好み?黒とニーナの正体とは?

✳︎✳︎✳︎

黒「それで?彼氏とはどうなった?」

ニーナ「彼じゃないよ、まだ友だち!」

黒「はぁ、なかなか進展ないのね。さすがの身持ちの固さだわ。モテるくせに引っ込み思案なんだから。」

ニーナ「そんなことないよ。黒ちゃんの方が人気者でしょー。」

黒「ただ、おっきくて目立つからよ。ババーンとしてりゃ有名にもなるわ。ニーナは品よくお嬢さまだから

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【90秒エッセイ】バックミラー越しの"ちらり"と一瞬のドラマ。

【90秒エッセイ】バックミラー越しの"ちらり"と一瞬のドラマ。

あなたはどんな顔をして運転をしていますか。

バックミラーにはドラマが詰まっている。

わたしは40分ほどかけて車で通勤している。赤信号、バックミラー越しに"ちらり"と覗くのは、後ろの車を運転する人の顔。

(運転中のよそ見はダメです。よそ見を推奨しているわけではないので、歪曲して受け取らないでね)

他人の空間を覗く、ちょっとした背徳感。名も知らない人と視線を交わすような不思議な感覚。偶然の出会

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閉店前日、花園町のミスドにて。母と振り返った家族の30年。〈#ミスドの思いド〉

閉店前日、花園町のミスドにて。母と振り返った家族の30年。〈#ミスドの思いド〉

「松山市花園町のミスドが閉店する」

どうしてもさいごに母と訪れたくて、閉店前日に足を運んだ。それは2015年10月30日のこと。

ポンデリング、オールドファッション、チョコオールドファッション。

カウンターの向かいのテーブル席に場所を決め、店内をゆっくり見渡しながら、お馴染みのドーナツに手を伸ばした。

店内はハローウィン仕様になっていて、その賑やかさが逆に物悲しく感じる。

「スクラッチた

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【90秒エッセイ】楽譜を読み続けられないわたしのピアノ。

本を覚えていられないわたしは、楽譜も覚えていられない。もっと言えば、楽譜を読み続けられないし、楽譜も覚えていられない。

3歳から音楽を習いはじめ、13歳まで続けたエレクトーン。社会人になって始めたピアノ。

わたしはほぼ楽譜を読んで弾いていない。

もちろん初見では楽譜を読む。いや、正確には音符を読む。ひとつひとつのおたまじゃくしが、何の音を指しているのか確認する作業を行う。

ただ、これが重な

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【90秒エッセイ】電柱に抱きつくわたしを慰めて。胃カメラの憂鬱。

時は10年ほど遡り、人生初の胃カメラ。その日は、人生初、過呼吸になった日でもある。

胃カメラの途中で過呼吸になったわたしを医者は「もうちょっとだから我慢して!」と叱咤した。そして、従順な看護師たちは、ヒッヒッヒッヒッと謎の呼吸をするわたしを押さえつけた。

検査が終わり病院を後にしたわたしは、いちばん近くにあった電柱に抱きついて大声で泣いた。

年頃の娘が病院前の電柱に抱きつき嗚咽する地獄絵図。

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【90秒エッセイ】本を覚えていられないわたし。「皮を脱いでしまった宇宙人の話」ご存知?

【90秒エッセイ】本を覚えていられないわたし。「皮を脱いでしまった宇宙人の話」ご存知?

「皮を脱いでしまった宇宙人の話」衝撃的なタイトルになってしまったが、スーパーミステリー・マガジン「ムー」に投稿するような話ではなく、ある短編小説の内容のこと。

それは、タイトルや著者が分からなくて長年探し続けている本。note界の住民の方なら、ご存知かも…と言う、あわよくば感満載で今書いている。このエッセイの最後にその内容を書いたので、確認いただけたらとてもとてもありがたい。

✳︎

わたしの

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