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きっかけを作る~幼少期②~

思い出す

『あら!!ニャンチュールーちゃんよね!!

 あなたよく知的障害の子と遊んでいたわよね!!

 優しくて偉い子やな~と感心してたのよ!!』

地元の同級生のお母さんと思われる方からを声をかけられました。

そんな昔のことを覚えているとは、よっぽど印象に残っていたのでしょう。


かぶらせてしまう

小学3年生になり、いじめをしてた女の子グループとも別クラスに分かれ、

もっと自分の意見を言えるようにならなくっちゃ!と心に誓った新学期。

名簿順で私の席の後ろには、知的障害の女の子が座っていました。

いつも笑っていて、ポッチャリしていて、いらん事ばかりするような子。

特別学級に入るべきなのに、親が普通学級で!とお願いしていたらしい。

みんなが先生の話を聞いていても大声を上げて走り出したりするので、

その子はよく先生から怒られ、みんなも迷惑していた。

そういう子はいじめの格好の的となります

女子なのに男子からはプロレスの標的にされ・・・

女子からはヒソヒソ話をされ・・・

いじめの内容は違うけれど、私はそれを見ているだけで、

小学1.2年生の頃の私とその子をかぶらせていました。


勇気を出せニャンチュールー

その子はいじめられても、ニコニコ笑っているような子でした。

その子は『遊んでもらっている、かまってもらっている』と思っており、

イヤとも言わない、先生にも告げ口しないので、

だんだんいじめはエスカレートしていきます。

『どうして自分より劣っているような子を見ると

 みんなバカにしたり暴力を振るうんだろう・・・』

引っ込み思案の私は勇気を出して言いました。


『一緒に遊ぼう!!』


私のいた女子グループにその子を引き入れました。

グループに属しただけで、その子に対するいじめは収まり。

何事も最初はきっかけを作ることが必要なのだなと感じた。


自転車に乗せる

暴れん坊なその子は、実は心の優しいいい子なのだと

みんなわかってきたので、学校が終わってからも遊んでいました。

みんな自転車に乗れるのに、その子は自転車に乗れなかったので、

いつも笑いながら私たちを追いかけて走って付いてくる・・・。

その子のペースに合わせていると自転車に乗って全力で遊べない・・・。

じゃあその子がこっちのペースに合わせれるように

自転車の乗り方を教えてあげたらいいんだ!!

と思いみんなで力を合わせてその子が自転車に乗れるように教えました。

暴れん坊のその子は『もうヤダ!走るからもういい!乗りたくない!』

と嫌がりますが、こちらとしては自転車に乗ってくれる方が

早く公園にも行けるようになるので助かるの!!という思いで必死。

いろいろありつつも乗れるようになり、本人も自転車を気に入り、

何よりもその子のお母さんが泣いて喜んでいたのを鮮明に覚えてる。


きっかけは誰でも作れる

このストーリーの冒頭にある『優しくて、偉い子やな~と感心してた』

大変光栄なお言葉なのですが、違和感があった。

『普通はそういう子に、優しくしないし、何も手を貸さない』

という言葉が裏にあるように思えた。

実際に世間は優しくない。だれも助けてくれない。何事も自己責任。

でも・・・

困っている人がいたら、その人が自分でそこから脱出できるように

きっかけを作って、方法を一緒に考えて、応援する。

これなら私もできるかな。

#いじめ #ADHD    #知的障害 #きっかけ #自転車

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