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映画『スペンサー ダイアナの決意』

見終わったあと、シャネル提供の色とりどりの衣装をダイアナ妃が身に着けていたにもかかわらず、“赤”が印象に残った。
“赤”は自分を奮い立たせる色だし、イライラの色。
まさしくダイアナ妃の置かれている状況。

クリスマスを挟んだ3日間の出来事を綴ったストーリーだけど、その3日間だけでも、というかその3日間こそがダイアナ妃にとてつもないストレスを与えるもの。

全部が全部、実際にあった話ではなく寓話というけれど、妻と愛人に同じパールのネックレスを贈る夫の趣味の悪さ。
忘れていたのか、はたまたワザとなのか。
それをまた、クリスマスのミサに身に着けて現れる愛人。
勝ち誇ったように薄ら笑いを浮かべ、ずっと妻を見続ける。
怖い、怖い😱💦

全編通して実在の人物の話だとわかっているから見ていられるけど、フィクションなら途中で主人公が殺害されて退場かもと怯えてしまう💦

更にダイアナ妃の実家、スペンサー家はヘンリー8世の二番目の妻アン・ブーリンに繋がる家系だそう。

アン・ブーリンは、ヘンリー8世の寵愛が無くなり、姦通罪をでっち上げられて処刑された王妃だとか。
(諸説あり)
丁度この頃のダイアナは、チャールズ皇太子(当時)との仲が冷え切っていて、パパラッチには浮気疑惑も持たれていた。

まさしくアン・ブーリンの罠に重なりそうと怯えていて怖い、怖い😱💦

一言も漏らさず次の日にはチャールズに筒抜けになっているような環境だし。

本当に誰一人信じられない世界だけど、それでもティモシー・スポール演じるブレゴリーや、衣装係のマギー(サリー・ホーキンス)、シェフ長のグレン(ショーン・ハリス)等、彼女を思いやる人が居るのは救い。
(因みにこな3人の役者を見るだけでも至福♥)
勿論、ウィリアムとハリーの兄弟も。
ただ、「王になりたい?」と弟に聞かれ「なるしかない」と答える兄には覚悟を感じさせるし、対して、こんな環境で育ったハリーがメーガンを守るために王室から離れるのもわかる気がする。
(なにせ、クリスマス真珠のネックレス事件を目の前で見ているのだから)

(『SUITS』をずっと見続けてきた身としては、メーガンだけを悪者にしたくはない気が😅)

余談だけれど、丁度ワイドショーでチャールズが戴冠式にハリーは来てもらいたいけれども、メーガンは話題をかっさらうから来てほしくない。なんてウソか本当かわからないことを言っているのだけど、この劇中にもそんなシーンがあった。

「話題の中心は私!誰も貴方のことは見ていない!」

ダイアナがチャールズに叩きつける不満の言葉。
チャールズがダイアナに嫉妬してたとも取られるし、ダイアナからしたら、チャールズが浮気をしててもパパラッチに狙われるのはいつも自分でやりきれないとも取れる。
まあ、本当に『知らんけど』の世界だけど。

ラスト、とてもハッピーエンドで明るい未来を感じさせたのだけど、将来ダイアナ妃の身に起きる悲劇を知ってるから刹那の幸福でしかないとわかっていて悲しかった。

にしても、多分この作品の監督は現国王は嫌いなんだろうなぁ。
エリザベス女王やアン王女は比較的チャーミングに描かれていたのに、冒頭の後ろ姿の頭頂部に悪意を感じたわ。


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