【創作小説】まわれ!今川やきくん!ベルギーの巻⑵
パタパタパタパタ。 パタパタパタパタ。
「ああ!オレはぁ…今、幸せを感じている!」
「ぺ?」
「なぜなら、今、オレの足元にいる本物の青い鳥が オレを運んでいるのだよ!」
「ぺ!」
本物?顔だけ青い鳥なんだが…。
しかも解釈(かいしゃく)が違うような…。
「オレに 幸せをくれた 顔だけ青い鳥よ!」
「ぺ?」
「そうさな…。まずは 青い鳥の作者、メーテルリンクの故郷、ゲントって都(みやこ)に向かおうではないか!」
「ぺ!」
パタパタパタパタ。パタパタパタパタ。
「んんん!? あ・れ・は…?」
「ぺ?」
「ビルの前で 何やらいっぱい青い鳥が パタパタしてるぞ!?」
「ぺぺ!」
オーーーーイ!! オイ!オイ!オイ!!
カーーーーーーーーーーッ!!
あんなにいっぱい 青い鳥が はためいていて!!
もっともっと幸せがやって来ちゃうってこと!?
デ、デヘヘヘ…い、いいのかなぁーーーーっ!?
いやぁ…参った こりゃ!ペシッ!
「ぺぺ(痛い)!!」
オイ!コラ!ペーちゃん 叩いて!
図々しいな。そこの水玉模様の今川焼き。
おまいの考えが それでいいのか…?
「んんん…?い、いや…ちょっと待て。あれは青い…鳥…じゃあ なくて…青い旗(はた)? むむむむ……。よし!近づいてみよう!」
「ぺっぺ!」
パタパタ。パタパタ。
「な、な、な、何だろぉ…!?」
「ぺ、ぺぇーー!?」
続く
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