【創作小説】まわれ!今川やきくん!ベルギーの巻⑸
ここはベルギー。
EU(ヨーロッパ連合)ビルの向かいにあるスイーツのお店。
お店の中に 人間たちは いない模様…。
「ところでキミキミ ワッフルさん。お店に人間たちは いないようだが、どこへ行ったんだい?」
「ああ!人間たちは EUビルへ ここのお菓子を持って、出前しに行ってるわ!」
「出前!? 」
「そう。今、EUビルには 世界中の国の人たちが集まって、会議を開いているの。だから 来てくれた人たちのお土産に、ベルギーのチョコレートとワッフルを 渡すのよ!」
「ほ、ほぉ〜っう!チョコとワッフル!チョコとワッフルは ベルギーの伝統か?」
「んふふ…。伝統…というより、代表ね! ベルギーの人たちは ワッフルが大好き!いつも 食べているのよ!そして お誕生日とか 特別な日にも、家庭で焼かれ味わう習慣があるわ!」
「ワッフルは ベルギーの代表か!なら オレと一緒じゃないか!」
「あなたも代表なのね。どこの代表なの?…あ!あなた名前は?」
「オレは 日本代表の “今川やきくん!” 」
「日本!」
いつからだ…?
「そうさ!今は オシャレな青い水玉模様になってるけど、チャラくは ないんだぜ!なぜなら 日本一の職人のオッチャンが 真心込めて オレを作ってくれたからさ!」
オシャレ…ねぇ…。
「イケてるオレだけど、実は粒あんびっしり!しかも十勝産!腹はすわってるのさ!」
「まあ!日本代表だけに大したものね!」
「ガハハ!そうなんだなーーーーっ!オレは おっちょこちょいで 失敗ばっかりしてるけど、叶えたい夢があるから 何度だって がんばるぜーーーーっ!」
「叶えたい夢?」
「ゴ、ゴホ…。んっ!! オレの大好きなヒナちゃんにとって、オレが “ 一番必要な存在 ”になることさ!」
「あはぁ…。今川やきくんは ヒナちゃんが大好きなのね!」
「カーーーーーーーーーッ!その通りだぜーーーーーーっ!そのために オレは世界中を回ってるんだ!」
「そうだったのね!ベルギーのチョコとは逆だけど、今川やきくんがしてることも ステキなことだわ!」
「ん?ベルギーのチョコと逆って?」
「発信よ!」
「発信!?」
続く
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