かんわラヂオ

放射線治療×緩和ケアでがん患者さんの苦痛を取り、過ごしたい場所・過ごし方作りのお手伝い…

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放射線治療×緩和ケアでがん患者さんの苦痛を取り、過ごしたい場所・過ごし方作りのお手伝いをしています。 大学病院で放射線治療→緩和ケア(病棟・緩和ケアチーム・外来・在宅)研修 放射線治療や緩和ケアを体系的に勉強する機会がなくても緩和ケアを学べる本やコンテンツをご紹介します。

マガジン

  • 若手医師が緩和ケアを学んでみて、役立ったこと

    緩和ケアを学びたいって言うと、「若造に何がわかる?」とか「人生経験がない奴に緩和ケアなんてできない」とか、言われませんか? 緩和ケアの重要性や必要性は聞いたり、家族の経験を通して感じてるけど、いざ学ぼうと思うと障壁が多い気がします。だれに聞けば良いのか?どこで学べばいいのか?周りに教えてくれる人がいない...。なんて壁にぶち当たることが多いと思います。医師6年目で6ヶ月間緩和ケアの研修をさせてもらい、同じ悩みを持つ同年代の医師に少しでも役立てればと思い、経験や考えたこと、役立ったツールなどをご紹介していきたいと思います。

  • 医書のレビュー

    がん診療や緩和ケアに役立つ本をご紹介いたします。がん治療はもちろん、症状緩和・支持療法・緩和ケアをはじめ、医療現場でのコミュニケーションなど、幅広くテーマを扱っていきます。

  • 若手医師によるキャリアの挑戦

    若手医師がMBA受講を通して学んだこと、現場に役立たせそうなことを書いていきます。

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最近の記事

がんを診る医師が最も辛さを感じる瞬間とその対応方法を学ぶ~SHARE-CST受講記~

患者さんにがんの再発や転移を伝えるのって難しいし、自力で上手くできるように練習をするのはさらに難しくないですか?こうした話は患者さんはもちろんですが、医療者にもかなり心理的ストレスがかかることが知られています。 医療におけるこうした難しいシチュエーションのコミュニケーションはトレーニングにより上達することが知られています。そのトレーニングコースの中にコミュニケーション技術研修会(CST)があります。これまでに2007〜2016年までの10年間に 1,360 名の医師が受講し

    • あなたが放射線治療科をローテートする時に読むべき高コスパな3冊

      放射線治療科をローテートしてくれる研修医の先生や興味を持ってくださった他科の先生から教科書って何を読んだらいいですか?って聞かれた時に思いました。コスパよく学ぶためにはどれを読むべきか? 放射線治療は適応が広く、各領域をどこまで勉強するかは結構難しいと思うのですが、最低限、ご専門の領域の根治〜緩和照射を学ぶという点で、以下の3つを軸に選んでみました。 放射線治療の基本的な考え方が簡単に理解できる 1冊5000円以下 他の診療科に行っても見返すことができる 私たちがど

      • 書籍レビュー:もったいない患者対応

        今回は山本健人先生の「もったいない患者対応」を読みましたのでご紹介します。 ・どんな本・どんな人におすすめ? 外来を始めたての先生はもちろんですが、「説明が苦手でどう勉強したらいいですか?」なんて聞かれた時に後輩に勧められる一冊です。 どうなったら早めに受診したほうがいいか、術前のリスク説明、どうやって家族も含めてうまく伝えるかなど、明日からすぐに使えるtipsが満載です。 ・本を手に取ったきっかけは? タイトルに惹かれました。笑 でも、ちょっとしたコツを知っているだけで

        • 医者がなぜMBAを受講するか。

          自分が歳をとった時に過ごしたい地域はどんな場所でしょうか? いろいろな要素があると思いますが、僕は職業柄から、「病気になっても安心して過ごせる」ということがあります。そのためにMBAがあった方がいいと判断しました。 医者が経営というと「金儲けか?開業でもするのか?」などと言われることがありますが、そうではありません。 もう聞き飽きるくらい高齢化という言葉を聞いていると思いますが、高齢化するということは、多くの人が介護が必要になり、いずれは最期を迎えるということです。 し

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          1本
        • 医書のレビュー
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        記事

          脊髄圧迫の緊急照射チェックリスト

          脊髄圧迫の際にステロイドを併用することが放射線腫瘍学会が提案しているQIに盛り込まれました。 https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/palliative/ しかし、ステロイドを使うだけでなく、以下のレビューのように他にも考えることって多いと思うのです。 そこで、以下のような項目を脊髄圧迫に対する緊急照射のチェックリスト(バンドル)として考えてみました。あくまで診断に至ってから治療開始までの確認することとしてまとめてみました。

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          書籍レビュー:がん診療における対話力をみがく

          ・本を手に取ったきっかけは? 緩和ケアの勉強をしていた時から1年くらい経ち、外来診療の成長が頭打ちな感じがしていたため、コミュニケーションスキルの勉強をまたしたいと思っていました。 特に医療コミュニケーションの指導者がいない中で、同スキルをみがくかに難しさを感じていました。 ・どんな本・どんな人におすすめ? 医療コミュニケーションは練習で上手になると言われますが、指導医に外来や面談を見てもらえるという贅沢な環境は少ないと思います。1人でも上達できるtipsを知ることができま

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          免責事項 掲載されている情報は、万全を期して調べたものではありますが、その内容の正確性や安全性を保証するものではありません。 万が一、当noteの情報のご利用等により、何らかの不都合や喪失が発生したとしても、当noteでは一切の責任は負いかねます。ユーザーご自身の責任において細心の注意の上で行ってください。 また当noteに記載した情報は予告なく変更や削除される可能性があります。予めご了承ください。 本免責事項は予告なしに変更されることがあります。変更された場合は変更後の免責

          書籍レビュー:また来たくなる外来

          ・どうして手にとったの? 2020年から初期臨床研修でも外来研修が必須になりました。思えば僕が研修医をしていた時は外来研修がなかったです。もともとコミュニケーションに苦手意識があり、外来診療に苦手意識を持ったまま専攻医になってしまいました。外来は患者さんは多いし、いろいろ起こるのに対応しないといけないしで、外来を上手にならなければと思っていました。 ・どんな本?何を学んだ?読んでどう変わった? コミュ力や性格など関係なく、誰でも明日からすぐにできる外来のコツが伝授されていま

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          書籍レビュー:エンド・オブ・ライフ

          今回は「エンド・オブ・ライフ」を読みましたので、ご紹介します。 ・本を手に取ったきっかけは? 福岡県八女市にある「うなぎbooks」という本屋さんで出会いました。 こちらの本屋さんはテーマごとに選書されていて、その時に自分が感じていることや考えていることの棚を見ると大体、そのテーマについて少し前に進めるので考えを深めたい時にお邪魔するようになりました。 ・どんな本・どんな人におすすめ? 私は在宅医療に関るまでは退院した患者さんが家でどう過ごしているかがよくわからず、退院す

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          書籍レビュー:がん患者の運動器疾患の診かた

          先日放射線腫瘍学会で講演されていた先生の本で「がん患者の運動器疾患の診かた」という本を読みました。 ・はじめに がん診療をしていると骨転移は避けられない問題のひとつです。 本書は特に歩行・運動機能を維持するための骨転移診療について学びたい方におすすめです。 ・どんな本?何が学べる? 治療期〜緩和ケアにおいても歩けることは言うまでもなくPSを維持して治療を続けたり、ADLを維持するために運動機能の維持は大切です。 どうしたら歩けるか、どうしたら移動を維持できるかを考えて診

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          はじめまして

          私は緩和ケア医・放射線治療医としてがんになっても過ごしたい過ごし方で過ごせることをお手伝いしたいと思い日々診療しています。 家族の癌闘病体験から緩和ケアと放射線治療に興味を持ちました。放射線治療や緩和ケアを受けた家族とそうでない家族では過ごし方や苦悩が大きく違っていたのです。 そんな過ごしたい過ごし方ができるように緩和ケアと放射線治療をもっと活用していただけるように活動したいと思います。

          はじめまして