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【ADVPCG】2024年1月の海外オンライン大会のデッキについて【RS-PK】

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はじめに

 今回は1月にTCG ONEで行われたADV・PCGシリーズのオンライン大会「The Stambler Open[Winter 2024]」の結果や使用デッキについて記事にします。
 最近はオンオフ問わず国内のPCGシリーズのイベントが増えており、自分で参加したものは記事にもしていますが海外主催の大会は久しぶりなので流行の変化を知るのに役立つかもしれません!
 なおもともと1回目の大会についてのみまとめるつもりで書いていて、その後2回目の大会の存在を知ったので後から加筆しています。そのためバランスが悪いところがあると思いますがご了承ください!

 大会まとめ記事は気が向いたときに不定期に書いています。比較用に過去のリンクをはっておきます。



大会ルールはこのような感じです。
・ADV1-WCPまで、勝利のリングや劇場版など日本限定の一部使用不可
・デッキは事前に登録したものから変更不可
・予選スイスは一本先取、本戦トーナメントは二本先取
・スイスドローで上位8人を絞ってからトーナメント
・本戦も毎試合ごとに先攻・後攻をランダムで決定

1回目(1月7日)大会について

大会結果のリンク

順位や参加者のレシピはこちらから見られます!


英語ですが翻訳サイトにコピペしながらでだいたい読めたのでこちらもぜひ確認しましょう。


参加者29人のメインポケモン・デッキタイプ集計

まず参加者全体の使用デッキを確認しどんな環境だったのかを見ていきます。元のサイトにもメタゲームのページがあります。

・メインポケモン別

3:バンギマイン(サナギラス型2:アメピジョット型1)
3:マルレアコロロ(エネコロロ+レアコイル+マルマイン)
2:ジュカイン(草ex+δ+エナジートランス)
2:カイリューexδ
2:スクランブルエッグ(ナッシーPCG1+マルマイン)
2:R団のニューラ+わるいカイリュー

1:ナッシーライチュウ
1:レックサンダーマイン
1:ラフレシアex単
1:カイリキーマイン
1:メガニウムジュカイン
1:アブソリューション
1:Destiny(ナッシーδレックexδほか)
1:サーナイトδ
1:ジュペッタルナソル
1:わるヤドポリゴン2
1:オムトプス
1:カメルギア
1:ニドクイン(PCG1)
1:ラッタロック
1:無限ホロンサークル(ピジョット+セレビィex)

メインポケモンの種類については長期間トップの使用率を誇るわるいバンギラスが今回も最多ですが、それでも3名と今までよりはやや少なめとなっています。かなりばらけており特定のポケモンに絞って弱点などで対策するのは難しくなっているといえるかもしれません。

・戦法別
分類は主観です!

速攻タイプ(主にアタッカーのみで構成され、序盤からダメージ効率のいいワザを使っていくデッキ) 6/29

1:ナッシーライチュウ
1:アブソリューション
1:Destiny(ナッシーδレックexδほか)
1:ジュペッタルナソル
1:わるヤドポリゴン2
1:ラフレシアex単

展開ビートダウンタイプ(サポートポケモンがやや多めで場を整えてから攻撃に移り、継続して中~高ダメージを出せるデッキ)  11/29

2:ジュカイン(草ex+δ+エナジートランス)
2:カイリューexδ
2:R団のニューラ+わるいカイリュー
1:メガニウムジュカイン
1:サーナイトδ
1:オムトプス
1:ニドクイン(PCG1)
1:カメルギア

逆転タイプ(主にエネエネボンバーを使い、サイドが負けていると強いカードを多用しながら一撃で相手を倒せるレベルの攻撃を繰り返すデッキ) 10/29

3:バンギマイン(サナギラス型2:アメピジョット型1)
3:マルレアコロロ(エネコロロ+レアコイル+マルマイン)
2:スクランブルエッグ(ナッシーPCG1+マルマイン)
1:レックサンダーマイン
1:カイリキーマイン

コントロールタイプ(サイドを取るのは優先せず、長いターンをかけて相手の妨害や詰みの盤面をつくるのを重視したデッキ) 2/29

1:ラッタロック
1:無限ホロンサークル(ピジョット+セレビィex)

 この分類からはマルマインを使わない純粋な速攻デッキが少なくなっており、いわゆるシステムポケモンを使う展開デッキやマルマインを使ったデッキがかなり増えていることがわかります。またオドシシバクーダなどがいたら分類されたかもしれないコントロールタイプのデッキも減っていると言えるかもしれません。
 このようなデッキ分布になった理由は簡単にはいい表しづらいですが、それまで流行していたバンギマインの影響があるかもしれません。バンギマインに限らずマルマインデッキ同士の対戦では先にエネエネボンバーを使ってマジハンで厄介な状況にしつつ幹部で手札を減らせると有利になりやすいですが、これでバンギに互角以上に戦えると判断された可能性があります。
 また最近のバンギマインはホロンFFや多数のサナギラスを採用しており闘タイプやトレーナーロックに強くなっていますが、反面ほこらや岩マシンの枚数が減っておりスピンテールを使った妨害・ばら撒きデッキとしての性能は少し落ちています。それを踏まえて展開ポケモンと性能の高い2進化カードのデッキで真っ向勝負で勝てるという想定があったことも考えられます。
 ベンチ攻撃が主体のデッキ数も検討しました。しかし該当するデッキはバトル場への攻撃も多用するナッシーライチュウとDestinyや、スピンテールにそこまで特化していない構築のバンギマインが中心のため今回は分類できないほどばらまきデッキの数は少なかったと言えるかもしれません。
 速攻タイプに分類したデッキは減っているのはたしかですが、勝率や本選進出率は高いのでデッキ選択としては正解だった可能性もあります。マルマインで加速したアタッカーを一撃で倒せるくらいの攻撃力を出せればサイドで優位に立てるでしょう。

・個別ポケモン別

10:マルマインex
前の項目でも触れましたが使用者が増えている印象です。バンギマインにエネエネボンバーによる主力をたたき合うミラーに持ち込めることや、意図的にサイドを取らせることやリムーブに強いことがマジハンを多用するロック系デッキに有効なことも考えられます。

5:ジュカインexδ(メイン2、タッチ3)
マルマインやカメックス対策と思われるジュカインは5/29と多いといえるかは微妙なところですが、トーナメントでは数回は当たってもおかしくない人数なのでできれば意識した方がよさそうです。

10:ピジョット
ピジョットは明確に増えていると言っていい数です。一時期オドシシや黄レックによって徹底的に対策されたため数を減らしていましたがそれらのアンチカードの使用率が落ちる読みのせいか多用されています。また1名にポリゴン2が、すべてマルレアコロロでの採用ですがエネコロロも3名に使われており、強力な展開力を発揮しています。

6:ルナソル
ピジョットやエネコロロの増加を想定していた参加者も多く、ソルロックの使用率も増えていました。もとからルナソルが併用されやすいジュペッタやカイリューδでの使用は自然ですが、入れるかどうか選択になる他のデッキでも使われだしているので今後は使うにしても使われるにしても意識される存在になりそうです。

8:封印の結晶
暴風やワープポイントの枚数に影響する封印の使用者は少なくなっている印象です。また8名の中でも4枚入れている参加者は少なく、自分もポケパワーを多用するデッキに少量入れているケースも多いです。今後の推移はまだ分かりませんが、封印対策を減らしてその分パフォーマンスをあげるデッキが増えてくるかもしれません。

2:オドシシ
非常に少なくなっています。その2つも選択肢を増やすためにタッチ採用されているので、オドシシがメインといえるデッキは絶滅してしまったといえます。対策がかなり進んでいて使っても勝てないと考えられているのかもしれません。

その他
ダグトリオやパルシェンδ、切り株といったばら撒き対策カードの使用率は減っている印象で、実際にばら撒きデッキが少なかったので環境に合わせた選択といえそうです。よってばら撒きワザの通りはよくなっていますが、ロック対策なのかワープエネルギーやハギ老人の採用枚数は増えており間接的な対策になるおそれはあります。


2回目(1月14日)大会について

1週間前の結果を受けてどのような変化があったのかを見てみます。

大会結果のリンク

メタゲームのページの分類はそれまでにまとまった使用者がいない「その他」が増加しています。

主催者の方のレポートはこちらです!


参加者47人のメインポケモン・デッキタイプ集計


・メインポケモン別

5:ジュペッタルナソル
4:グロスカイリュー
3:バンギマイン(ピジョット1)
3:カイリューexδ
2:オドシシレック
2:ナッシーδライチュウδ
2:ナッシーマイン
2:ニドクイン(PCG1メイン)
2:フライゴンexδ(ピジョット1、オニドリル1)

1:ハッサム単
1:ハッサムexほか
1:ドードリオ化石
1:ヌケテッカ化石
1:ブーピック化石ムウマスリーパー
1:ユレイドルほか
1:ラッタロック
1:メガニウムδフライゴンδ
1:サクラビス
1:トドゼルガex
1:ウツボットマタドガス
1:ラティexδミュウツーδほか
1:ウインディexヘルガー
1:ハリテヤマexブイズex
1:ジュカイン3種
1:わるいハガネールマイン
1:オドシシバクーダ
1:ラフレシアex単
1:サーナイトδピジョット
1:サンダーexエレキッドMバクーダ
1:マルレアコロロ
1:Sレック(レックδ単)

今回はジュペッタexデッキの使用者が最多となっています。自分も使ったので納得できるところで、先週の使用率や順位から見ると使ってみたくなるデッキに感じます。
またグロスカイリューが急に増えているところも目立つところです。闘とそれを対策する超デッキが多くなるとデッキパワーで押し切りやすく、封印とほこらには弱いですがエネ加速が豊富で縛られにくいため先週の環境に合っていて、確かにこちらも有効に思えてきます。
オドシシデッキや化石系デッキも一定数います。前回の大会を見るとピジョットやマルマインとそれの対策の方が中心になっていて他は強く意識されていなかったため、もともと強いこれらのデッキタイプも有効でしょう。
逆に20人弱参加者が増えたのに2つ以上使用者が減っているのはマルレアコロロとわるいカイリューで、勝ちにくい環境だと考えられたのかもしれません。またバンギマインも増減なしで、ある程度人数のいる大会でここまで使用率が低いことは最近では珍しい気もします。

参加者が47人いるなかで30近いデッキタイプがあるところはADV-PCGレギュのいいところが出ていると思います。それぞれのデッキをそこそこ扱えるようになるには長い時間がかかりますし今後もずっと楽しめそうですね!

・戦法別

速攻タイプ 15/47
5:ジュペッタルナソル
2:ナッシーδライチュウδ
1:ハッサム単
1:ハッサムexほか
1:ラティexδミュウツーδほか
1:ウインディexヘルガー
1:ハリテヤマexブイズex
1:ラフレシアex単
1:サンダーexエレキッドMバクーダ
1:わるいハガネール(マインの要素が薄いため)

展開ビートダウンタイプ 18/47
4:グロスカイリュー
3:カイリューexδ
2:ニドクイン
2:フライゴンexδ
1:メガニウムδフライゴンδ
1:サクラビス
1:トドゼルガex
1:ウツボットマタドガス
1:ジュカイン
1:サーナイトδ
1:Sレック

逆転タイプ 6/47
3:バンギマイン
2:ナッシーマイン
1:マルレアコロロ

コントロールタイプ 8/47
2:オドシシレック
1:オドシシバクーダ
1:ドードリオ化石
1:ヌケテッカ化石
1:ブーピック化石ムウマスリーパー
1:ユレイドル
1:ラッタロック

前回と比べるとピジョットなどを立てる展開系デッキやマルマインを使ったデッキは参加者の割に増えていないか減っていて、速攻デッキとコントロール系デッキが増えています。
展開系デッキはルナソルなどの対策や、ロックデッキに縛られるのによってやや使いづらいと思われたかもしれません。マルマインもジュカインδの使用者が一定数おり、ミラーマッチが先にうまくエネエネボンバーを使った方の勝ちになりやすく構築やプレイングで勝率をあげにくい傾向があるため少し敬遠されたかもしれません。
速攻デッキは少ない手札でもエネコロロやレアコイル程度は倒せそうなポケモンが多く見られ、序盤のリードのまま勝つ見込みがあるのがうかがえます。また使うポケモンの数が少なく、マジハンなどで戦闘能力のないポケモンを縛られにくいのも環境に合っています。
コントロールタイプはその中でも様々な種類があって一緒くたにしづらいですが、前回多かったピジョットに強いオドシシやバトル場への攻撃を中心にしたデッキが多い環境に強い化石デッキが使われているのはうなずけます。

一部のデッキ紹介

参加者全員のレシピは上のリンクで見られます。しかし数が多いのでここでは今まで自分のNoteで触れていなかった要素のあるいくつかのデッキをあげさせていただきます。

・ニドクイン James Arnoldさん 第1回

ピジョットを使うデッキで暴風が入っておらず、ジュカインδが入っているデッキで砂漠の遺跡が4枚入っています。また自分がニドクインデッキを組むなら入れることが多いニドクインδや特殊エネルギーが少なく、素引きで進化とどくどくが使いやすいようになっています。自分を含め日本で一般化されている感覚とは異なる部分があるため考え直してみたいです。

・ラッタロック erikreedsさん 両方

色々なポケモンが入っていますが、多くの場合マジハンで攻撃力の低いポケモンを縛られ山札切れやエネルギー切れで勝っているようです。一方無限サークルや無限マヒと比べてジュカインによる攻撃力もあり、ある程度事故を起こせたらサイドを取りきって勝つこともできます。
このデッキに関しては自分であまり使ったことがなく対策をする側になっているので、ぜひ使われた方の記事を参考にしてください!


・1:ブーピック化石ムウマスリーパー Kilheryxさん 第2回

ブーピックがメインで化石を壁にするデッキは比較的見られますが、こちらのレシピは対戦では珍しいカードが使われています。
まずムウマが入っており相手が気絶しない場合はねむりにしてからテレポートブラストを使い、ふかいねむり状態を維持してダメージを蓄積します。ムウマが逃げる0になるカードが複数入っており逃げやすくなってもいます。
またスリーパーも入っています。トレーナーを封じたり捨てたりするロックデッキが流行しているためワープエネルギー・ヒーリングエネルギーの採用が増えている現状では有効にはたらく場面が増えています。

・日本人参加者のNoteまとめ

おわりに

 同じカードプールでも去年とも一昨年とも違うデッキが流行っており、ADV-PCGシリーズはまだ研究の余地があると思わされます。
 また今回は一週間後に二度目の大会が開催されるということで、現行のように流行を意識したデッキ選択や構築の調整をしたプレイヤーもいたと思います。過去レギュの大会は数か月や数年に一度とあまり頻繁には開催されず、こういった要素はより新鮮に感じました。
 ぜひ今回の大会で使われたデッキタイプを参考にして遊んでみましょう!


PCGデッキのまとめ
https://note.com/kanten620/n/n0f54f94af7e0

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※ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

※カード画像やデッキレシピ画像は
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