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【ADV-PCG】いつかきっとダブルレインボー杯 大会結果とデッキレシピ【RS-PK】

はじめに

 この記事では2022年6月26日に行われたADV-PCGレギュレーションの自主大会「いつかきっとダブルレインボー杯(W虹杯)」について書きます。
ここでは大会全体の概要として書き、個人的な対戦レポートは別の記事で行います。
 また主にデッキレシピだけ見たいという海外プレイヤーの方やPCGシリーズに初めて触れるような方の需要もあると思いますので、まず全員のデッキレシピだけ先に掲載し、その後上位デッキについてのコメントや大会概要という順番に書いていきたいと思います。


参加者のデッキレシピ一覧

優勝 ちろさん ジュカイン

ロケット団参上に加えて太いポケモンラインに妥協を許さない姿勢を感じます!


準優勝 たぶりすさん ハッサム単

自主大会なのでハッサム単はあまりいないかと思っていましたが使われたら厳しかったです!


第3位 オガワさん 横浜Destinyナッシーズ(横浜Deナ)

ナッシーδレックウザδジラーチexほか

色々なカードを2~3枚ずつ入れてバランスを取るのが苦手なのでうまく組めていてすごいです!


第4位 ぱすとすさん アブソリューション

自分のこのタイプのデッキは最近ほったらかしだったので改良方法が参考になります!


決勝トーナメント進出者以外は順位がついていないので、大会時の番号A-1から順番に載せていきます。

葱さん ナッシーライチュウ

ワープエネルギーの採用が新しいです

ざくろさん 封印マグマ

無色弱点の評価増やトレーナーロックからザングースの価値も上がっている気もします

ランニングハイさん カメルギフーディン

進化ポケモンが比較的多く採用されています。自分もカメ使うか迷いました

こばゆうさん ほぼライボルト単

ジラーチのタッチが独創的です!

やつはしさん 封印サーナイト

環境に合っているダグトリオを入れつつメインで入っているカードの枚数が調整されています


トミオカさん Legend Tool Box


オドシシレックδジラーチexほか

話題のオドシシですがこの日使われたのはこの1デッキでした


寒天 ロケット団スタンダードデッキF-black&silver-


わるいカイリューマインバンギラス

色々なデッキに勝ち筋を持とうとしたのですが安定感がなかったです

タキタさん ルンカル

カードパワーが高い汎用的なタッチカードと、現在の流行を意識した対策の両方が入っています

いつさん バンギマイン

ビリリダマはHP50、岩マシンは封印かスーパーボールの方がよかったそうです!

あいあーげさん バンギマイン

闘ヨーギラスやヒーリングエネ等現在有力とみられるカードが多く入ってます

遥さん ナッシーライチュウ

流行に合わせてヒーリングと鋼エネが多くなっています

Kさん サーナイトオニドリル

ピジョットやポワルン対策に強く、安定してコンパクトに戦えるタイプの構築です


上位入賞デッキについて

トップ4になったデッキについて、当日少し使用者にお聞きしたのでその内容に触れつつ簡単に振り返ります。

優勝 ちろさん ジュカイン

 私の記事でも同じポケモンをメインしたデッキを一度紹介していますが、妨害がメインのデッキが増えたこともあってポケモンの種類を絞り、メインポケモンの枚数を厚くして安定性を高めています。
 オドシシ+バクーダ等のばらまき系デッキは一度の攻撃力が低いので草タイプの方のグリーンヒールでしばらく耐えることができ強い盤面を作りやすいです。また超タイプの方も相手に封印の結晶を貼られるとポワルン1枚で攻撃でき、他に使われそうなサーナイトやカメックス相手にも勝てそうということでジュカインデッキを選択したようです。
 なおロケット団参上!は今回のデッキでは勝利のリングに勝る部分はほとんどないようですが、実物のカードで組める点を重視したそうです!
 ちろさんは前日のCard-Secretの同じレギュレーションの大会でも別のデッキで優勝しており、デッキ選択も個別の調整も素晴らしいです!
 炎タイプのミュウδが不採用のため決勝戦のハッサムex戦は厳しそうにも思えましたが、うまく2~3回の攻撃で処理していました。またジュカインδは相手のミュウδに簡単に倒されてしまうのですが、草exの方は2回かけるか5エネつけるかしないと倒せないためよく凌いでいました。


準優勝 たぶりすさん ハッサム単

 このデッキは自分の記事でも紹介していますが、多くの人が共通のデッキイメージを持っているほぼ確立しきったデッキです。
前日のCard-Secretとδ-Partyのそれぞれの大会で他のプレイヤー複数人が使って好成績だったため使用したようです。特に苦手なカメルギアやキュウコンを使ったデッキや、結構苦手なサーナイトが別のデッキに押されていて使用率が下がっているのも大きいかもしれません。
 アイスバリアを持つラティオスδは採用率が高かったですが、時間制限のある大会だと勝敗がつかないことが多く、リバースやサイクロンエネで意外とハッサム側が勝てることもありそうです。
 今回の大会では明確に不利と言えるような相手には一度も当たっておらず、デッキ選択としてはとても効果的だったといえるでしょう。
エネルギーが計17枚使用されています。もともとブーストエネ以外で12枚だと多少安定性に欠けるので、リムーブ・マジハン対策や混乱から逃げる動きを加味すると多い方がいいと思います。
 ハッサム単を使うことはぎりぎりまで決まっていなかったそうですが、他にはレックヘルガーやバンギマインが候補だったそうです!

第3位 オガワさん 横浜Destinyナッシーズ(横浜Deナ)

 このデッキについては本人の記事がありますのでそちらをご覧ください!記事内でも触れられていますが、ptcgarchive内にもサンプルレシピがありますのでそちらも参考にしていただければと思います。後者の方がデッキ名から連想される標準的なイメージに近いです。

 Destinyというデッキは日本ではあまり馴染みのないデッキです。当時はDPシリーズが始まったのと、世界大会のレギュと違いが多かったのであまり参考にされなかったのもあるかもしれません。当時のなにものかさんのブログでも少し触れているように名前は少し知れ渡ってはいて、個人的にはミュウexと色々なたねポケモンが入っているデッキくらいの認識はありました。

 このデッキタイプの詳細については別の機会にそれだけで記事にした方がいいと思うのでざっと要点だけまとめると、
「カードパワーが高いレックδexとジラーチexを主に使いたい」
「この2種類はエネルギー1個で動くのが強く、基本エネのサーチができる漂流者が有効に使える」
「漂流者で封印の結晶をサーチできるが上の2種類にはつけられないので、有用な非exも入れる」
……というような流れの後に各自評価しているカードを入れていって完成です!ナッシーδは闘タイプであることとワザの性能のバランスから採用されやすく、ナッシーのワザのためδ種のたねポケモンも優先的に入る印象です。
 なお現存しているDestinyのレシピの多くはWCS2007レギュで組まれているため、ADVやPCG3のカードが入っていません。ルールによって古い弾のカードと差し替えたほうがいいでしょう。

 前置きが長くなってしまいましたが今回使われたデッキについてです。ご本人の記事に詳しく書いてあるのでデッキ自体の解説はそちらを見ていただくとして、一般的な形と比べてみます。
 ポケモンはナッシー、レックウザ、ジラーチの枚数を厚くしてポケモンの種類を削っています。想定される相手に刺さるポケモンに絞って安定性やデルタサークルの威力を下げないようにしているようです。オドシシもこのタイプのデッキによく入っているのですが、今回はオドシシはかなり対策されてそうなので入っていません。
 トレーナーカードはホロンのトランシーバーが入っていないのが特徴的です。やや引きにくいレックやナッシーをサーチするためにホロンの研究員と一緒に入っていることが多いのですが、これらのポケモン自体の増量や回収装置とマユミのネットサーチで用意するようになっています。ホロンサポの毎回1枚捨てるカードが確保しにくいこともあってよく改良されています。 マジックハンドや幹部などサイドが負けているとき向けのカードも少なめの採用です。このデッキはベンチ攻撃が得意なのでサイド調整がしやすいのですが、よりサイドを取るのが遅いオドシシ系デッキや、エネエネボンバーで狂わせてくるバンギも多いという判断なら腐るリスクが高いのもうなずけます。
 エネルギーはリムーブやクリスタルビーチもよく使われそうななか、1個で色を満たせるものが多く入っていて対策されにくくなっています。総じてよくある形から結構変更点が多いけれどとてもよく考えられているデッキだと思います!

第4位 ぱすとすさん アブソリューション

このタイプのデッキも自分の記事で2回紹介していますが、流行を意識した構築がなされています。
 先にエネルギーから触れますが、悪と超の2色に絞っていて雷やマルチが入っていないのが特徴的です。この手のデッキで高い採用率のレックδはポケモンごと入っていませんが、導師でサーチできず引きづらいのでエネルギーごと不採用になっています。攻撃役としてのサンダースも活用できる相手があまり多くなく、状況次第でポワルンで使うくらいの扱いとしているようです。その分超と悪は多く採用されていて色事故を気にせず戦えそうです。
 一方で超エネルギーが多く入っていながらエーフィexは入っていない点も印象的です。オドシシ系やバンギなど使わない相手が多いからだそうで、つい見逃してしまいそうなところです。
 ポケパワー・ボディーのみ使うサポートポケモンも入っておらず、アブソリューションにしてはポケモンの種類が少なめになっています。またレックやブイズをサーチするためのサポーターがなく、その分効果の高いサポーターを入れて安定性が高まっています。
 
 ぱすとすさんはアブソリューションをよく使っている印象がありましたが、同じカードプールでもその時期の流行に合わせて構築が変わっていてとても慣れている感じがします。安易に入れっぱなしにしてしまいそうなカードもよく取捨選択されています。
 デッキ選択についてはどのデッキも相性で勝てないデッキがあるので、使っていて楽しいデッキだからということでした!私は多くの相手に勝とうとして不安定なデッキになってしまって結局ボロボロだったので大事なことだと思います……!


今回の大会について

 今回の大会「いつかきっとダブルレインボー杯」は、主催のオガワさんが資格試験の勉強のためポケカを休止するのにともない、最後に全力で対戦したいという趣旨で開催されました。豪華な賞品もご用意してくださいました!

 大会は「PLAY FACTORY TOKYO」さまをお借りして行いました。

 1テーブルは配信卓となっており決勝トーナメントをはじめ毎回1試合は参加者が観戦して楽しめました。テーブルそのものも各テーブル間のスペースも広く、とても快適に対戦できました!
 大会ルールは4人リーグを4つ作り、総当たりで3戦して1位のプレイヤーが決勝に進出する形式で行いました。
決勝に進んだ4名は3位決定戦を含めて1本先取のトーナメントで進めました。
 また今回は開始直前にそれぞれのデッキレシピを公開して対戦しました。
1回で同時に対戦できるテーブルよりも参加者の方が多いため観戦できる人が有利にならないための配慮ですが、公開されることを意識してデッキを組んだ方もいました。

 その他細かいルールについては以下の通りです。
予選は1試合35分
予選リーグ1位の勝ち数が並んだ場合、直接対決→取ったサイド数→取られたサイドが少ない数→ランダム の順に決定
たね切れ・山札切れ・投了の場合は6枚取った扱い
時間切れの地点のプレイヤーの次の番の終わりまで続け、サイド差がついていたら決着。同数だった場合は追加で5分の延長戦をしてサイド差がついた地点で終了、それでも同数だったら勝ち点1の引き分け
山札から何らかの指定されたカードをサーチする効果で何も選ばないことができるが、どっきり!タイムマシーンは戻したポケモンを載せられる場合は載せなおさなければいけない
ロケット団の幹部などは1枚ずつ引きながら上限まで枚数を決められる

大会進行中は2003~6年当時のBGMを使用し雰囲気もとても楽しめました!
また当時は予選を突破するとレイがかけられていたのですが、これも再現されていました。

決勝進出者の皆さん。この日のために流行のオドシシTシャツを作っている方も!

 以上のようにPCGシリーズのポケカで遊ぶイベントという点に加え、対戦面以外でも様々な工夫が考えられていました!改めて開催や運営のみなさんお疲れ様でした!!

参加者について

 今回のW虹杯に参加された方についてまとめました。参加者同士で交流するのに使うのが主な用途でしたが、この記事を見てくださった方もぜひ一緒にADV-PCGをしましょう!

以下の情報は、
・TwitterのID
・オンラインで対戦できるサイト「TCG ONE」のID
・ADV-PCGのカードが公式大会で使えた時代の成績
・その他のポケカの成績
・ADV-PCGシリーズ以外で遊んでいるポケカのレギュレーション
の項目のうち、公開していいものを選んでお聞きしています。
大会のレポートや使用デッキの記事を書いている方は一緒に掲載します。

ちろ さん
TCGONE:chiro_pcg
当時の成績:ジムファイナル参加1回、リザードバッジ1個所持

葱 さん
twitter:@O95jLNGkAIm0MyF
TCGONE:RASPBERRY-BELLE
当時の成績:
2006春関東Aシニア2位
2006夏関東Aシニア優勝
2006全国シニア四天王(4位)
2007春九州シニア2位
2007ジムファイナル関東A2位
2007夏中部シニア3位
2008春関西Aマスター優勝

ランニングハイ さん
Twitter:@AsitanoshowGo
TCGONE:RunningHigh

こばゆう さん
Twitter:@kbys_echigo
当時の成績:2005関東Bシニア優勝

やつはし さん
Twitter:@dark_yths
TCGONE:ChronoLayla
他に遊んでいるレギュ:WCS2004、WCS2010、現行スタンダード
レポート:(https://note.com/yatu_hasi/n/n2c8ebf5c5c0a)

オガワ さん
Twitter:@mutsumi_oreo201
TCGONE:Little_River
デッキ解説記事(本記事の上位デッキについてのところと同じリンクです):
(https://note.com/otsuka0717/n/n2f43bddf9ac0)

トミオカ さん
Twitter:@BBEXccc77
TCGONE:Tomiokaka
デッキ解説記事:(https://note.com/07314577/n/n96c412579685)

寒天
Twitter:@KantenMagichand
TCGONE:Kantenmagichand
当時の成績:
2003夏東北シニア3位
2004春東北シニア優勝
2006夏東北シニア優勝
2007夏関東Bマスター優勝
その他の成績:
2001バトル☆ネオサマーロード東北シニアベスト8
2009春WCS関東ラストチャレンジマスター優勝
2009夏WCS日本代表戦マスター準優勝

タキタ さん
Twitter:@TKT_hinatazaka
TCGONE:TKTKIT
他に遊んでいるレギュ:スタンダード、wcs10

たぶりす さん
Twitter:@gzmm_tabris
当時の成績:
2007春関東Aシニア3位
2007ジムファイナル関東A3位
2007夏関東Bシニア3位

いつ さん
Twitter:@pocket_card
TCGONE:MAY

あいあーげ さん
Twitter:@aiage013
TCGONE:yui_kaori

ぱすとす さん
TCGONE:@pastospoke
当時の成績:2005ジムファイナル関東シニア 3位
他に遊んでいるレギュ:旧裏、e、wcs04〜19

遥 さん
Twitter:@harrruka3
TCGONE:haruka3
他に遊んでいるレギュ:スタンダード、エクストラ、wcs2010、BW、Legacy、JCS2018

K さん
Twitter:@K_pokemonTCG
TCGONE:snit
デッキ解説&レポート:(https://note.com/kpokemontcg/n/n942789e824b2)

終わりに

 今回は大会結果を書くのを担当させていただきました!
 コロナ禍もあって、この週は数年ぶりにオンライン対戦ではなく実際のカードを使った対面でのポケカをしました。
イベントはとても楽しく参加できましたしその後の体調も問題ありませんが、私個人の対戦結果が3連敗と振るわなかったのが残念でした。
 このイベントに向けて自分から見ても相当なやる気をもってデッキ調整していた方を何人もみたので、次に大会があったらもう少しいい結果が残せるように今後も続けていきたいですね!

※デッキ画像は「ポケモンカード 旧シリーズ検索」さまのサービスを利用しました。


他のADV-PCGの記事まとめ
https://note.com/kanten620/n/n0f54f94af7e0

サポートいただいた分野により力を入れて記事を書きたいと思いますので、もしよろしければお願いいたします!