カニさん、ハワイに行く③

ハワイに来て3日目。4時に起きてダイヤモンドヘッドに登り、パンケーキを食べに行って、サンドバーへ行き、ジェットスキーに乗り、カヌーに乗り、再びシュノーケリングをして、バナナボートに乗り、ディナーを食べに行く。これらは、ディナーを除いて、一つのツアーのスケジュールである。パンパンやで。

ダイヤモンドヘッド登りは、しんどかったと言うより、滑りそうで怖かった。もし滑ったら、ダイヤモンドヘッドを下山するまで恥辱を受けていなければならない。幸い、滑らずに下山することができた。
日本人が40人ほど参加していて、中には齢70は達しているであろう老人も数人参加していた。登っている姿は見ていないが、ロープウェイも見当たらないので、自力で登ったと見られる。超人老人である。

パンケーキ屋では、私はオムライスを注文した。他のみんなはニンニクが効いていると文句を言っていたが、私は満足しているのだからいいじゃない。
そして、最初に記述し忘れていたが、パンケーキ屋に行ったあと、ビーチに行った。パンケーキ屋からビーチまで歩いていったのだが、非常にめんどくさかった。何マイルも歩いたらしいが、マイルで言われてもよくわからん。
やっとこさ着いたビーチは爽やかな風が吹いて気持ちが良く、来て良かったと思えた。私は、南風に吹かれながら少し眠った。

その次は船でサンドバーに行った。サンドバーとは、潮の満ち引きによって、浜辺でもないところに浅瀬ができた部分のことを指すのだと解釈した。実際に訪れてみると、思ったよりだいぶ深くて、胸まで海に浸かるハメになった。寒いっ。
サンドバーに5分ほど浸かったあと、すぐさま小さな船に乗り換えて次のステージに移動し、ジェットスキーに乗った。カニ家の他に、一組のアベックが参加していた。海にはボールのようなものがいくつか浮かんでいて、その周りをコースとし、3周がノルマである。
私は父の運転で二人乗りをした。姉のウミは、なぜかやる気を出して運転したいと言い出し、1人でジェットスキーに乗っていた。彼女の運転は恐るべきトロさで、まるで機雷が大量にしかけられた海の上を運転しているかのようであった。なぜ名乗り出た。
母は、ガイドのお兄さんに運転してもらって、その後ろにつかまっていた。その運転は爽快で、見ていて気持ちが良いほどであった。
一方、ウミのジェットスキーは一向に進まず、そのとき私がバズーカを持っていれば、彼女を目掛けて引き金を引いていた。さぞかし気持ちが良いだろう。
ウミがコースの4分の1辺りであきらめて、なんとか出発点に戻って来ると、次に彼女もガイドのお兄さんの後ろに乗せてもらっていた。マリオカートでぶっちぎりの最下位になった者の如くみんなを待たせた挙げ句、きっちり3周分のウイニングランを見せつけられたのである。ぶつかると吹っ飛ばされるクッパよりも遥かにタチが悪い。このとき、カニ家だけではなく、アベックも待たされていたことは忘れてはならない。気の毒だ。
ジェットスキーのあとはカヌーを漕いで他のツアー客のいる船まで戻ったのだが、ウミは漕がずにカヌーの後ろの方で座していた。彼女にこそ大王の称号がふさわしい。

その後、船で本日2回目のおしっこをなんとか捻り出し、ハワイに来て2回目のシュノーケリングを行った。サンドバーという浅瀬で行ったため、ぶっちゃけ初日のシュノーケリングと比べるとショボかった。色々やったら良いというものではない。その次はバナナボートに乗ったのだが、落ちるかもしれない恐怖などはなく、ひたすら寒かった。寒さにひどく震えたが、わりとすぐ収まった。

ディナーは、普通においしかった。ドレスコードはあるが、やたらに堅苦しくなくて良かった。そのあと私はナイトプールに行きたいほど元気であったが、父がおねむだったため、私も寝た。

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