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カナダのチップ事情

ども、カニカマです。カナダでアプリを作ったりしています。

北米のチップ文化

最初にこちらに来た時に戸惑ったことの1つが北米のチップ文化でした。

どんな時にチップを渡して、どのくらい渡すべきなのか。
なにより困ったのが、レストランとかで想定してた値段よりかなり高くなること。

これはTax(消費税)とチップが定価に乗っかるためである。

カナダの消費税は5%〜15%と州にもよって違います。これにさらにチップの金額、商品代のだいたい15%〜20%くらいは合計されます。なのでメニューに書いてある金額から想定しているより多くなるんですよね。

今ではある程度頭の中で想定することができるようになったが、最初は慣れなくて結構きつかったです。

高っっっっっっか!!ってよくなっていました。

高いレストランにいけばいくほどチップも高くなるのでたまらない。

日本人払わない問題

よくX(Twitter)で炎上する話題、日本人はチップ払わない問題。

毎年恒例行事のように同じ話題を日本人同士でバトっている気がする。
在住長い日本人orサービス業にいる日本人 VS 金のない留学生みたいな構図が多いように見える。

まぁ、払いたくない気持ちもわかる。
日本人にとってはタダで普段もっと良い接客やサービスを受けているので、なぜわざわざチップをやらないといけないかが理解できない。
特に留学生やワーホリで最近来ましたみたいな人は金がない。
悲しい現実として日本人は相対的に金がない人が多い。親が裕福で留学していますというより、親が頑張って、あるいは自分で頑張って貯めて来ましたみたいな人も多いから。
なので日本人がチップ払いが悪いというのはちょこちょこ聞く。

ただしこれは他の国の人でもよくある話である。
以下のマップはチップを払う国とその平均パーセント。

レストランでチップを払う国。青がゼロの国、黄色がすでに含まれている国。
https://hawaiianislands.com/blog/how-much-you-should-tip

あくまで自分の周りの小さい範囲の話にはなるが、アジア圏の人は結構払わない人が多い印象。金持ちの中国人でも韓国人でも払わない人は一定数いる。あとオーストラリアとかも。
ヨーロッパの人でもチップ文化はあるものの渡す額や場面が違うのか払わない人も結構見かける。
ただカナダ人はやっぱりほとんどの人が払ってる気がする。

世界中でチップのない国、あるいは少ない国もそこそこあるので、チップを払わない、少ないという国の人は一定数いるのかと。もちろん「人による」というのは大前提だとして。

なので日本人だけが突出して払わない、というわけでは無いように感じているがどうだろう。自国の人なので余計目につくだけか。

僕個人としては「郷に入っては郷に従え」なので、金がなかろうがカナダでサービスを受けてたりレストランに行くなら、よほどのことがない限り13%〜20%は払うべきだと思っている。

北米の人たちもチップ文化は困ってる

最近、コロナも終わり世界中インフレーションが進み物価がどこも高くなっている。北米ももちろんすごい勢いで上がっているのだが、それに伴ってチップの要求額も上がっている。
これは”tip-flation”(チップフレーション)とよばれ現地の人の間でも問題になっているみたいです。

例えば、レストランとかでお会計の時にカードで支払うのだが、そこにチップをプラスする項目が支払いの前に必ず表示される。

チップを入力しないと先に進めないので何かしらを選択しないといけない。

以前は13%から15%、18%ぐらいが選択肢だったのが、最近は18%スタートで20%、23%とかになっている。

高い!

最小で18%ですか。。。(もちろんカスタムで入力し直すことはできるのだが)
居酒屋で$30の食事をしたら、Taxで$4.5、tipを20%として$6で合計$40.5になる。$1を100円で計算しても3000円が4000円に。
$50なら合計$67.5。5000円が6800円に。
うーん、高い。

チップがもたらす弊害

最近のアンケートでは半数近くのカナダ人が外食が高くて控えてるそうだ。もちろん物価が単純に上がって、値段が上がっているのでチップだけのせいではないのだが、チップの要求が高くなっているのも原因だよねって思う。

もともとは最低賃金以下で働いている人のサポートや、いいサービスをしてもらった見返りとして渡していたチップが、いつの間にか礼儀となって定着し、渡さないと無礼なやつになってしまっている。

これが客としてはお店への反感につながるし、チップがなかったり少なかったりすると従業員側の反感を招く。両者得しない構造だ。

さらに従業員からしても、例えばアジア系は払わないよなって色眼鏡ができてしまい人種や見た目でサービスが悪くなる可能性がある。サービスがよくないのでまたチップが少なくなる負の循環。
これは結構ありうる話だと思っている。

チップ無くせばいいのに

そもそもちゃんとお店が給料を払えばいいわけだが、それを客の善意とマナーによって成り立たせてのはいかがなものか。
最低賃金だって結構上がってきているし、15〜16ドルぐらいはあるはず。(それでもまだ少ないくらい物価高ではあるが)
チップの要求を上げるのは、客に反感持たれるようになるし悪手でしか無いように思う。自分で自分のクビを締めているようなもんだ。

チップを無くせばこんな問題にはならないが、従業員が働きたがらないという問題がある。
お店がちゃんと給料を払うようになれば人も集まるかもしれないが、その値段は商品代金に組み込まれるので他より高くなる可能性がある。
なのでお店としてはなかなかやりたくないだろうな。

一部のお店ではチップをヤメて営業しているところもあるので、そういうムーブメントが広がればいいのに。

一方で日本にもチップを取り入れてほしいと思うときもある。
去年一時帰国した際に、めちゃくちゃ良くしてくれた従業員の人にチップを渡したかったが変なやつになりそうでヤメた。
良いサービスにはチップがあってもいいとも思う。

というわけで

個人的に無くせばいいのにとおもってますが、カナダに住んでいる以上、今のところはチップはちゃんと払っていきたいです。
ましてや奥様がサービス業なので自分としても多少の恩恵は受けているということもあり、自分もやらないとなぁと。

これからカナダに来ようと思っている人は、ある程度チップは覚悟しておいて欲しいです。

それから気をつけてほしいのは、団体6人以上でレストランとかを利用したら、たまに会計に勝手にチップを入れられてしまう場合があるので必ず含まれているか確認しましょう。結構あるあるなので2重に支払わないように。

あとチップを稼いだらチップも収入として税金の申請をしないと脱税になりますのでお気をつけてください。

ではでは。

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