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定番化のための黒ズボンを探究するミニマリスト

ズボン、皆さんご存知でしょうか。
便利ですよね、ズボン。履きたい時に自由に履くことができます。
おしゃれな人は、パンツと呼ぶそうです。
発音のポイントは、パンツ↑です。パ↑ンツと呼ぶと、一段下の階層になります。

僕はここ最近、『もう、これだけで良いやんけ!』というズボンとは何なのか、を探究し続けています。
おしゃれの仕方は人それぞれ。多くの種類のズボンを履き楽しむのか、1種類のズボンを履き続けるのか。僕は後者だ、というわけです。

今は2種類のズボンを持っており、グレーが2本、黒が1本の計3本です。
グレーの方は確か3年前くらいに無印良品で出会い、(これじゃん…!)となったものです。しかし、その時の商品名をメモしておらず、今も無印商品で同じものを探そうとしますが見つからず、幻の商品となってしまいました。

黒のズボンの方は昔、おそらくユニクロで買ったものです。
洗濯してもシワにならず、夏も冬も履きやすいのでかなり気に入っていました。
しかし、黒い衣類に等しく訪れる”老い”である、時間経過による色褪せが目立ってきており、買い替え時がやってきました。

こんな状況の中で、ズボン総替えを行おうとしているのです。
今2種類持っているズボンを、『1種類3本』にするのが理想のゴールです。

1種類にのみ統一していく際に、意識しておくべきポイントは、僕にとって以下の点でした。

  • 色は黒色である。

  • 洗濯乾燥にかけても、シワにならない。

  • いつでも買い直せる。

色は黒色である。

黒色のファッションは、普遍的なものです。黒いズボンを履いている人に『時代遅れ』などと感じないでしょう。『それだけ』と決めるとなると、必然と色は黒になります。どのような場面にもスッと対応してくれることでしょう。仕事着としても、普段着としても、ちょっと張り切っている仕事の時も、ちょっと張り切っている普段着としても、ほら。どんな時にも違和感がありません。

洗濯乾燥にかけても、シワにならない。

常に同じモノを履き続けるにあたって、その管理が面倒くさいようであれば、日常のストレスになります。なるべく管理が楽であること。これは求められます。
洗濯乾燥にかけてもシワにならない、というのはかなり大事な条件です。洗濯機に放り投げるだけで次の日も履ける。干したりアイロンがけしたりは、極力避けたいのです。アイロン持ってないし。

いつでも買い直せる。

無印良品で買ったグレーのズボンは大変気に入っていましたが、買い直しができなくなってしまいました。この経験から、いつでも買い直せるという要素が加わってきます。なので、できればファストファッションを取り扱うお店で買えることが望ましいです。流行に左右されにくく、定番の商品が手に入りやすいため、1年後も2年後も同じものを買える可能性が高いのです。

さて、それら3つの理念をもとに、黒ズボン探究が始まります。
まずはユニクロに行き、片っ端から黒ズボンを集め、試着室に入っては気に入らずにボツになり、また黒ズボンを集めてはしっくり来ずにボツになりと、なかなか気に入るものはありません。ちょっと幅が広かったり、くるぶしが出るタイプのズボンであったりと、『ちょっと変わり種』も結構いるのですね。
試着・ボツループを繰り返しすぎて、最終的に『なんでも許されるのなら、ユニクロをパンツ一丁で歩き回りたいよなぁ。そうしたら試着がしやすい。』という、架空の終末的妄想を考えていた僕は、あることに気がつきました。

ユニクロの定番商品として、スキニーパンツがあります。
これなら定番化しやすそうです。色褪せても、すぐに買い直せそうです。
履いてみても、まぁまぁしっくり来る。
というわけでまず最初は、黒のスキニーパンツなるものを買いました。

1日試しで履いてみて、申し分はありませんでした。
程よく動きやすく、座り姿勢も難なくこなせます。
そして、1日の終わりに訪れる最終イベント『洗濯乾燥』がやってきました。
スキニーパンツを洗濯機に入れ、乾燥まで設定してその日は眠りにつきました。
定番化の合否は翌朝、決まります。

次の日の朝、乾燥機からスキニーパンツを取り出すと、『怪力男に脱水を依頼したのか?』もしくは『昨晩、下敷きにして寝てたのか?』と言いたくなるくらい見るも無惨な『しわくちゃ状態』であり、今回は採用を見送らさせて頂くことになりました。スキニーパンツ様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

続いて着目したのが、『ジーンズ』です。あんまりシワになるイメージが無いものの、最近は買うこともほとんどなくなっていました。一般的なデニム色のものだと定番化は難しいと考え、ユニクロにあった『スキニージーンズ』というものを
選んでみました。細くすらっと履けて、なおかつ黒。なかなかいい感じです。あとはデニムの名前の言う通り、乾燥機でシワにならなければ無事合格です。(ちなみに、デニムを洗濯乾燥にかけてシワにならないのかは、知りません。色落ちとかすごそう)
さて、結果はいかがでしょうか。乾燥機にかけて、そのまま眠りにつきました。
結果が翌朝、分かります…。

受信メール:1件
件名:採用試験結果の通知
本文:この度は『定番化』にご応募いただきありがとうございました。今回は採用を見送らさせて頂くことになりました。スキニージーンズ様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

またダメでした。例えツッコミが20個くらい出てきそうなくらい、しわくちゃでしたね。
そして僕はここで、ある事実を実感を持って知るのです。
『綿製品のズボン、シワになりやすいのではないか…?』
『人工的な素材でできているズボンはシワになりにくいんだ!』

複数の事実をもとに一つの真実に辿り着く様は、名探偵コナン君を彷彿とさせるものはありましたが、かなり当たり前の知識に結構な時間といくらかの金銭をかけてしまいました。ネクストコナンズヒントは『素材』です。
これぞ探究的な学び。何かの本で、「出来る人は、小さな失敗を素早く繰り返す」と書いてありました。きっとその本を書いた人も、お気に入りのズボンを探究していたのでしょうね。

さて、素材という大きなヒントを得た僕は、『今現在持っている黒ズボン』の素材を確認してみました。すると、やはり綿ではなく、ポリエステルなどの人工素材で作られていることを確認できました。
ということで、僕はある驚愕の事実に辿りつきます。

『最高のズボン、もう持っていた?』

そうなんです。黒くて、シワにならなくて、いつでも買い直せる。全ての条件を満たした黒いズボンは、『今現在持っているズボン』だったのです。
巡り巡って自分の元に返ってきました。なんと美しい物語…
なのでこの探究の結末として僕がすべき立ち振る舞いは、

『ユニクロに行って「これと同じズボンください」と言う』

だったのです。こうして、第1次定番化ズボン探究は終了しました。

いかがだったでしょうか。
ファッションの楽しみ方として、自分にとって最高な1つに集中する、という形もあるかと思います。
ぜひ皆さんもズボン、履いてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、無事理想の新しいズボンを購入した僕は、洗濯乾燥という最終試験を実施する前に、今持っていたズボンをリサイクルボックスに入れてしまいました。
もし最終試験に落ちていたら、ノーズボンライフになるところでした。セーフ。
以上です。


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