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ソロリ新左衛門をご存知ですか?

 曽呂利甚左衛門《ソロリしんざえもん》という人物をご存知でしょうか?

 戦国時代、厳密には桃山時代、豊臣秀吉が関白となり天下を手中に収めた時の、御伽衆《おとぎしゅう》のひとりです。

 御伽衆というのが、ちょっとややこしいので、説明します。

 御伽衆とは、御伽噺《おとぎばなし》をする人たちのことです。今でこそ、おとぎばなしと聞くと、昔話、つまり、桃太郎やこぶとり爺さんなどの、昔話を指しますが、もともとは、地位のある人間に、もろもろ教養になる話を語る、語り部の事を指します。

 ちょっと東洋文化だと分かりづらいので、西洋文化を例にとりますが、めっちゃざくり言うと、貴族の隣で、ハープをつま弾いたり、道化師の格好をしている人。ようするにコレです。

 で、その御伽噺をする人たち、日本でも室町時代の後期あたりから、ちょくちょくと出てくるのですが、中でも豊臣秀吉には、エグいくらいの御伽衆がおり、『甫庵太閤記《ほあん たいこうき》』によれば800人もいたらしいです。

 ちょっと引くほど多いです。そんなに、聞きたい話があるんでしょうか。

 豊臣秀吉の御伽衆に名を連ねる人物には、名門の出の人物が多く、一説には、豊臣秀吉の承認欲求というか、家柄コンプレックスの反動というか、なんかめんどくさい劣等感、つまり下品な成金趣味の現れだという人もいます。


 さて、御伽衆と御伽話の説明をしたところで、曽呂利甚左衛門《ソロリしんざえもん》の話に戻ります。

 曽呂利甚左衛門は、実在が怪しまれている人物です。狂言(当時の狂言はくだらないジョークを指すことが多い)が得意な人物だったと言われています。
 くだらない話をする人物ですので、本名ではなく、御伽噺の際に誰かが名乗った、偽名というか、芸名ではないのか、とも言われています。

 曽呂利甚左衛門には、数々の逸話が残っているのですが、有名な逸話をふたつほど紹介いたします。
(どちらも、Wikiからの引用です)

 秀吉から褒美を下される際、何を希望するか尋ねられた新左衛門は、今日は米1粒、翌日には倍の2粒、その翌日には更に倍の4粒と指数関数の法則で日ごとに倍の量の米を100日間もらう事を希望した。
 米粒なら大した事はないと思った秀吉は簡単に承諾したが、日ごとに倍ずつ増やして行くと100日後には膨大な量になる事に途中で気づき、他の褒美に変えてもらった。
 ある時、秀吉が望みのものをやろうというとに「耳のにおいを毎日嗅がせてほしい」と願い、人々の前で口を秀吉の耳に寄せるようになった。
 大名たちは陰口をきかれたかと心落ち着かず、新左衛門に山のような贈物を届けたという。 

 なんというか、エライ人物である豊臣秀吉を、エライこと舐め腐っているというか、ほとんど一休さんですね。

 ちなみに肖像画も残っているので、リンクを貼り付けました。是非、飛んでください。

http://nmb48.com/member/shibuya_nagisa/

 あ、間違えました! これは、NMB48の渋谷凪沙ちゃんでした。
 めっちゃ可愛いです。ちょうど先週(3月25日)のアメトーークで、『大喜利が上手いアイドル』なんて、麒麟の川島さんが猛プッシュをしておられました。

 本当はこっちです。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4e/Sorori_Shinzaemon.jpg

 曽呂利甚左衛門さんも、つぶらな瞳がなかなかにキュートですね。可愛いです。

 で、キュートな曽呂利甚左衛門さんを見て、私は、うっかりくだらない妄想をしてしまいました。

 もし、つぶらな瞳のアイドルが、戦国時代にタイムスリップして、耳の匂いを嗅ぐんじゃなくて、耳の匂いを嗅ぐくらい近い位置で、豊臣秀吉に江戸時代のことを耳打ちしたら、どうなるんだろう??

 そう考えたら、ついうっかりカクヨムで小説を書いてしまいました。

 タイトルは、

【『秀吉豊臣のすべらない話』すべると打ち首獄門やて。】

です。

 出落ち感が半端ないタイトルですが、一応、カクヨムで開催された大型小説コンテスト、カクヨムコン6のどんでん返し部門の中間に通ったんで、ちゃんとしっかり、どんでん返しが機能している話になっていると思われます。

 よろしければ。ソロリソロリとお読みくださいませ。 

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