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横書き、縦書き、手書きの話

こんにちは。
音海奏乃です。

ハンドメイドに関することをしたいと思いつつも、アイディアを得たり人生の発見に感動している合間に時間が過ぎている今日この頃。

仕事を始めると、やっぱり何かを並行して進めていく、ということの難しさを感じますね。

そんな今回は、手書きの文字の話。
皆さんは普段、手書きで文字を書くことはありますか?

みんなの前で貶された、その日から

他の記事では何度か書いたことがある話を一つ。
字に関して、大学時代に非常に嫌な思いをした話です。

自分でも字がきれいではないと分かっていたから、それでも最大限丁寧に書いた課題。

それを講師が一目見て、「字が曲がっているなんて、性格も曲がっているのね」と大きな声で言いました。

悔しいよりも、悲しいよりも、その行動の意味が分からなくて、手が止まってしまって。

それ以来、人様に出すものは、手書きしようとすると手が震えるようになってしまいました。

今でも、その講師の行動の意味はわかっていません。
いや、弁明されたとて、わかりたくもないですが。
ただ一つ、明らかなことは、私の心に深い傷をつけたということ。
その傷が、生活にも影響を及ぼしたことは、事実です。

大学を出てからは、手書きする機会はほぼなく、技術の発達に感謝しながら、ラベルの印刷で済ませていました。

しかし、2022年10月、文字と再び向かい合うことになるのです。

仕事で書く、文字

私が働くことになったのは、事務系の仕事。
なので、あて名書きを頼まれる機会がありました。

正直、焦りました。

家にいる間も、字は手書きで書いていました。
が、自分や家族が読めればいいやと、気を遣わずに書いたもの。

かたや、これから求められるのは、人様に宛てて書く文字。

同じ文字でも、月とスッポン、雲泥の差です。

幸いだったのは、それが横書きでよかったこと。
横書きで、下にラインがついているので、ノートと同じ感覚で書けばよかったので、そこは気が楽でした。

ただ、バランス、字の区切り、果たしてこれでよいのか……。
あれやこれやと、考えすぎて、頭が真っ白に。
思わず相談しに行ったところ、「届けばいいから大丈夫」と言われ、「それもそうか」と、妙に納得。

つい「人様に送るのだから、字がきれいでなくてはいけない」と思い込んでいましたが、住所にミスがあったほうが、問題です。
自分でも普段、郵便物の仕分け作業をしますが、封筒を開封後、また見ることはそうありません。

それからは、宛先を書く時も、慌てすぎないようにはなりました。
これで、これからは大丈夫だな、なんて安心していた矢先、次の試練が現れたのです。

アイライナーと、縦書きの共通点

ある日、出勤すると、貸し出している会議室にて、セミナーを開催する、という日がありました。

その準備をするのは、何度か経験があったので、準備が終わったら自分の仕事に戻って……なんて考えていたら、突然声をかけられました。

「字、きれい??」

私は、全力で首を横に振りました。
しかし、そのときすでに結果はわかっています。
頼んできた人は、一度声をかけたら、その人にやってもらうという考え方。

「じゃあ、書いてもらおうか!」

やっぱり、そうなるか……。
と思いつつ、断ることもできないので、書くことに。

ホワイトボードに、と言われていたので、横書きだろう。
なんて思っていたら、まさかの縦書き。
間違っても消せるから大丈夫、と言われましたが、問題はそこではなく。
一か所でも気になると、延々と直したくなってしまう。
けれど、それで時間をかけるのも、申し訳ない。
「ホワイトボードだけにどんだけ時間かけてるの?」
とか言われたら嫌だなぁ、とも思いながら。

普段の暮らしで、縦書きをすることがなく、短い時間ですごく考えました。
どこで文字を区切ろうか、バランスは?
縦書き封筒と同じ感じかな??
いろいろ考えて、大方決めたら、いったん、無心になって。
覚悟を決めて、えいやっ、と書くことにしました。

ええい、ままよ!

書き始めて、1つ文字を書いたとき、あることに気づきました。
それは、手首をボードにつけて、手がぶれないように無意識で固定していたこと。
実はこれ、化粧をするとき、アイラインを引くのが苦手な私が、安定して線を引けるようにしていた行動。
思わず、自分で自分に感心してしまいました。

横書きも、縦書きも、実は普段の生活で少しずつ、練習していたことになるなんて、面白いなぁ。

自分では「苦手だ」「無理だ」なんて思っていても、少しずつ練習していれば、いざという時に、体が自然に最適な行動をとってくれるのかもしれない。
そう思うと、普段の生活から、縦書きも取り入れてみようかな、という気持ちになりました。

手書きの文字は、大学生のころにあんなことがあってから、コンプレックスになっていました。
それに、HSPの特徴も合わさって、本当に「文字を手で書く」ということが嫌いになっていた私。
それでも今回、たった少しのことですが、自分の自信を回復できました。
相変わらず、字は汚いのかもしれません。
ですが、読みやすい字を書けるようになってきていると信じて。

これからも、少しずつ成長していきます。
未来の私は、過去の私が少しずつ作り上げていくものだから。
自分のペースで、進んでいきますね。



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