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過去が不幸だとしても、今も不幸でいる必要はない『Think Clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』part3

『Think Clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』著者:ロルフ・ドベリ**

はじめに

part1からpart3まで続いた『Think Clearly』シリーズは今日で終わりです!

とても長かった(笑)

ただ普通に読むのではなく、ロルフ・ドベリさんが書き残した言葉一つ一つゆっくり味わって読みたい一冊でした。

ここで最後にロルフ・ドベリさんについて少しだけ!

ロルフ・ドベリ (ロルフドベリ) (著/文)
作家、実業家。
1966年、スイス生まれ。スイス、ザンクトガレン大学で経営学と哲学を学び、博士号を取得。スイス航空会社の複数の子会社で最高財務責任者、最高経営責任者を歴任後、ビジネス書籍の要約を提供する世界最大規模のオンライン・ライブラリー「getAbstract」を設立。35歳から執筆活動をはじめ、ドイツ、スイスなどの主要紙や、ビジネス・経済誌を中心にコラムを多数執筆。著書は40以上の言語で翻訳出版され、著者累計売上部数は250万部を超える。前著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』(サンマーク出版)は日本でもベストセラー。余暇を利用して書いた小説は、ドイツのディアゲネス出版社より刊行されている。スイス、ベルン在住.

「自分はかわいそう」と思うのは大きな間違いのもと


人生で災難が不利かかっせたときに「自己憐憫」に浸ったところで何にもならない。それで何かが変わるわけでもない。

つまり、自分の事をかわいそうだと思っても何ら意味がないのである。

何かとても悲しい出来事があった時、

”人生おわた”

”もうやってられへん”

など、自分の世界が終わったような気持ちになったことはないだろうか?

そして、それを環境のせいにしたりして自分がかわいそうだと思ったりすることはないだろうか?

私は、バイトの時間を忘れていて遅刻した時に

「あ、私の人生オワタ」と確信しました。

自分中心に考えると自分の人生が終わったように感じるかもしれませんが、それでも明日は変わらずやってくるし時間は動き続けます。

何か悲観的になってしまうのは決して悪いことだとは思わないのですが、

私のバイトの場合、遅刻したことをいつまでも引きづってミスを連発したり暗い顔で仕事をしていたら一緒に働く人にもお客さんにもさらに迷惑が掛かります。(もちろん反省は必要ですが…。)

失敗を受け止めて前に進まなければいけません。

つまり、「自己憐憫」に浸ってばかりでは何も変わらないのです。

自己憐憫という感情の渦は、周りの人たちも巻き込みます。

世界の中心に自分がいて自分一人だけがかわいそうだと嘆いているような人にはあまり近寄りたくはないですよね。

みんなそれぞれ悩みを抱えて生きているのですから、自分一人だけがかわいそうなんてことはないです。私の失敗一つで世界は変わりもしないのに。

アメリカのことわざにこんなのがあります。

”自分が穴の抜け穴にいると分かったら、掘るのをやめろ”

間違いないです。

(頭ではわかっていても、誰しも自分中心で世界を見てしまいがちです…。私そのうちの一人です。)

何かを「過去のせい」と考えるのをやめる


みなさんの過去を振り返ってみてください。

過去の出来事がどれだけ現在の自分に大きく影響を与えていますか?

例えば、東京大学を受験したが合格することはできなかった。浪人して何回か挑戦したがやはり合格することが出来なかった。

その後、就活もうまくいかず希望の職種につくことが出来なかった。

そしてこの人は大学受験の失敗から「自分は大切な時にいつも失敗する」と、受験の記憶は自分のトラウマだと、トラウマのせいで自分の人生はうまくいっていないのだと思うようになる。

これは、”大学受験”がこの人のトラウマとなり、のちの人生に影響を与えているのだろうか?

人格に影響を与えるのは私たちの「過去」ではなく「遺伝子」であって、私たちがどんな遺伝子を受け継いだかは全くの「偶然」による。

アメリカの心理学会の元会長:マーティン・セリグマンは何百という調査結果を分析してこのような結論を出している。

「過去の出来事」は私たちに影響を与えていないのです。

それを現在抱える全ての問題を祖先や遺伝子のせいにすることもできますが。

勝手に周りが「遺伝子」のせいにしてせざるをえない環境を作っている現実もあると思います。

(過去歴史上の先祖の問題と現在の私たちの世代の問題はまた別だと思っています。全く責任がないと言って、歴史上の過ちを学ぼうとしないのはよい姿勢だとは思いませんが…。しかし、それをいつまでも新しい世代の責任として考えるのはどうなのかなと。あくまで一個人の意見ですが。)

過去の経験は自分の生を決定しない


心理学者アドラーは、

”過去の経験は自分の生を決定しない”

と主張しています。

人は誰しも同じ世界に生きているのではなく、自分が「意味づけ」した世界に生きている。

先ほど記述した大学受験をトラウマと考えた人のように「過去」に原因を求める人がいます。このように「過去の経験が自分の生を決定している」という意味付けを行う事を「原因論」と言います。

しかしアドラーは「原因論」を否定して、

自分がどうありたいか、どうしたいかという「目的論」について主張しています。

「原因論」の場合、今の問題を解決するためにはタイムスリップして過去を変えないといけません。

ドラえもんがいない限り不可能ですよね…。

しかし、「目的論」では過去は変えられなくても自分のもくひょうや目的によって未来を変えることが出来ます。

これによって未来が完全に良くなるとは言い切ることが出来ませんが、未来をどう生きるか自分の態度決定をすることは出来るのです。

アドラーは

”ライフスタイルを変えれば人生は変えられる”

と主張しています。

「意味付け」次第で私たちの生き方を変えることは出来るのです。

この「意味付け」の事を「ライフスタイル」とアドラーは言いました。

「ライフスタイル」は自分で選び取ったものなので、もし変えようと思えばいつでも変えることが出来ます。

現在の問題を解決できるのは「自分の決断」のみです。

決断して自分の現在のライフスタイルを振り返ってみましょう。

意識化してみることで、それまでとは違ったスタイルを選び直すことが出来るのです。

例えば、同じ大学受験の失敗でも「意味付け」次第でライフスタイルは変わってきます

失敗を「トラウマ」として、自分は大事な時にいつも失敗してしまうと考えるのか、「成長」として、失敗という悔しい想いをしたからそれをばねにして自分の成長につなげるのか。

”大切なのは何が与えられているかではなく与えられている物をどう使うか”

だとアドラーは言っています。

その日その日を人生最高の傑作の日にしよう


part1や2でも書きましたが、

「よい人生とは何か?」という定義づけすることが正解には繋がりません。

そもそも自分たち自身も自分たちが生きている世界を分かっていないのです。世界は不透明だと。

著者:ロルフ・ドベリは、

成功とは、最高の自分になるために全力を尽くした後に与えられる心の平和

だと著書に書いています。

そして「成功」とは「内なる成功」の事であり、

「内なる成功」とは心の充実さや平静さであると。

いくらお金持ちになっても、心が充実していないと生きている気がしないですよね(笑)

まあなにを成功とするのかは、個人の価値観だと思います。

それがお金の人もいるし、事業を立てたり、結婚したり…。

人それぞれです。

けれども、それが本当に自分のしたいことなのかが一番大切で、

それを軸に、自分に正直に生きていたら自分の中の成功に繋がるのかなと。

自分に正直になることが一番ですね。

おわりに


3日かけて『Think Clearly』をじっくり読み解いていったのですが、

何度読み返しても素敵な本です。

そして参考文献がとても豊富!!

研究結果や実験、研究者などの出典が丁寧に記載されているのでそれも魅力的な作品です。

だんだんと3日目になるにつれて、内容や自分の感じた感想の部分が乱雑になっていっているように感じるのは私だけでしょうか…。

ではまた~~~~!



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