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元気なコミュニティとは?

山本堪|Kamino Wallet

「地域活性化」や「地域おこし」という言葉が言われるようになって久しいですが、多くの人にとってはそれが何を指しているのかは分かりづらいと思います。例えば、地域を一人の人間として捉えると、少し分かりやすくなるでしょうか?

コミュニティにとっての心と体

人が元気だという状態は、心と体が元気だということなので、人が集まってコミュニティを成している以上は、地域にも同じことが言えるでしょう。地域にとっての「体」とは、まずは土台となる自然環境と、その自然を活かすことによって得られる「経済」。

そして地域の「心」とは、自分達の地域は自分達でつくっていこうという意志、つまり自治の精神だと僕は思っています。今回は、この地域自治について焦点を当ててみましょう。

地域自治の2つのプロセス

里山に暮らして、自分の地域を見ていると、「自分たちのことは、自分たちでやる。」という、自治力の高さをとても感じます。地域の自治は「決定」と「執行」という2つのプロセスからなっていて、この2つのバランスがとても大切です。

里山のコミュニティの自治力が高いと感じるのは、この「執行力」の高さに由来しているのではないでしょうか。山の暮らしは人任せにできない部分がとても多いので、これはとても良く理解できます。

しかし、自治のもう一つの大切な要素である「決定」のプロセスが真に民主的かというとそうでもなくて、例えば、集落の総会等に参加するのは多くが世帯主だけという事もあって、女性や若者の声はなかなか出てきづらいという側面もありますし、そもそも、現状の行政の枠組みの中で、地域の自治組織が自分達で決められる範囲自体がかなり限られています。

里山のコミュニティを元気にするために、今何が必要かと言えば、この「決定」のプロセスにもう少し重きを置き、より多様な人達がこれに関われるようにすることだと僕は考えています。そうすれば、地域の自治力は自然と高まって来るでしょう。問題は多くの場合はそれが制度化されていなくて、されていたとしても「決定」ではなく「執行」に重きが置かれていることではないでしょうか。

自治会が行政の下請けのような位置づけであったり、単に慣習的な作業をこなしているだけであったりすると、「決定」と「執行」のバランスが崩れ、地域の自治が形骸化してしまうので、結果として自治力が弱まってしまい、活性化は図れません。「自分たちでやる」と同じくらい、「自分たちで決める」という姿勢はコミュニティにとって大切なのです。

自分たちで決められるコミュニティは強い

「決定」に関わろうとする市民の意思が民主主義の基礎である以上、これは日本全体の問題とも言えるでしょう。僕たちの一番身近な決定プロセスは実は自治体の議会レベルではなくて、まずは自治組織の中だったりしますが、里山ではこれが自分の暮らしに直結しているので、社会に関わっているという実感があります。変えようという意志を持ち、地域に積極的に関われば変えられるという規模感もちょうど良いと感じます。

すごく簡単に言ってしまえば、自分たちの事は自分たちで決める、という意志があることが、コミュニティが元気だということなのではないかと思います。

都市、田舎問わず、今自分の暮らしている地域の自治会長がどう決められているのかを知っている人はどれぐらいいるでしょうか?それが自分の暮らしに与える影響をもっと身近に感じる事ができれば、里山のコミュニティをヒントにした、民主主義の新たな形が見えてくるかも知れません。

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読んでいただきありがとうございます!
高知の里山で山の仕事をする傍ら、Kamino Wallet というひとりブランドとして、シンプルな紙の道具を製作しています。興味のある方は、こちらも併せてご覧いただければ嬉しいです。


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