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保育園からの急な呼び出しのない子育て術

「お熱があります」—― 朝は元気にしていたのだけれど、急な発熱や嘔吐などで保育園から電話がかかってきて、お迎えに行かなくてはならない。そんなシーンは子育て中の共働き夫婦の、代表的なあるあるだと思います。

ネットで検索をすると、急な呼び出しに備えるための工夫がたくさん紹介されています。夫婦で事前に予定を確認しておく、仕事中も緊急連絡が来ることを想定してこまめに連絡が来ていないかチェックする…等です。ただ、もっと根本的な「急な呼び出しをなくすことはできないか」という視点で工夫を解説している記事は多くないと思います。

私たちは共働きで、2人の子どもを0歳の頃から保育園に預けていますが、体調不良による急な呼び出し連絡を、一度もいただいたことがありません。日頃のちょっとした工夫の積み重ねで実現している、という実感があるのでご紹介します。

1. 夜更かしをさせない

0歳から5歳まで、長女は一度も急な呼び出しをいただいたことがありません。私たちかみこうじが考える、最も効果的な取り組みは夜更かしをさせないことです。0歳から3歳頃までは毎日20時頃、3歳から5歳までは21時頃に就寝するようにしています。特に、翌日に保育園のある日曜日から木曜日の夜は注意しています。

”子どもたちも一緒に”という飲み会もときどきありましたが、金曜日と土曜日の開催のときだけ参加することにしています。理由はシンプルで、睡眠のリズムが崩れると数日後に体調を崩しやすくなるからです。睡眠時間を削ると体力を十分に回復することができず、免疫力も低下します。これは大人も同じですが、保育園のようにたくさんの子どもが集まる場所では、免疫力をしっかり保つことが重要です。

2. 夕飯を終えたら照明を薄暗くする

とはいっても、子どもたちだって楽しいことがあるとなかなか寝られません。だから夕飯を終えた19時過ぎくらいから、リビングの照明を少しずつ暗くしていきます。お風呂を出る20時前後には家のどこにいっても薄暗い状態にします。

これをやり始めたら不思議なことが起きました。照明を暗くしただけなのに、長女はいつもより30分早く眠りに就いたのです。

私たちは、その日あったいろんな話をしながら、夕飯を1時間くらいかけて食べています。仕事と保育園とで離れていた時間を埋めるような感じですね。そして食後から少しずつ照明を暗くしていきます。「お風呂だよ」と声をかけることもありますが、それ以上に環境を変化させながら行動を導くようにしています。ですから照明器具は、調光できるタイプがオススメです。

3. 起きるまで起こさない

夏は日の出が早く、4時台から寝室が明るくなることがあります。私たちは寝室のシャッターを閉めるなどして、まっくらな部屋を保つようにしています。これも子どもたちの睡眠時間を確保するためです。

さらに、子どもが自分で起きるまで起こすことは滅多にありません。これは、共働き夫婦にとっては信じられないことかもしれません。朝の時間はスピードが勝負だからです。でも、大切なことは、子どもたちが元気に過ごすこと。元気に欠かせないのは質の高い睡眠だということも、忘れてはなりません。

十分眠れた朝は、起こさなくても自分から目覚めて、何だったら親のことまで起こしてくれます。「お父さん、もう朝だよ。ご飯食べようよ」と。(はい、だいだい起こされます。「お父さんは寝坊助さんだね」と・笑)朝から機嫌も良いので、結果的に保育園の支度もはかどり、時間的なロスも感じません。

4. 小さな変化に早めに対応する

私たちが決して取らない手段のひとつが「だましだまし登園する」というものです。ちょっといつもと違うな、少し元気がないな、でも熱はないしね…というときに無理をして登園させることはしません。

この考え方を簡単に図解します。

だましだましの登園

ある日、子どもが元気いっぱいでない、いつもと違う状態だったとします。1日目に「だましだまし登園する」と、体調がいまひとつなのにがんばって保育園で過ごすため、さらに疲れが蓄積します。2日目の朝にまだ疲れが残っている可能性があるにも関わらず、ここでも「だましだまし登園する」を選択してしまうと、お昼頃には「お熱があります」の呼び出しにつながると私たちは考えます。この場合、体調を大きく崩しているため、回復までに時間を要し、3日目や4日目は夫婦のどちらかが仕事を休まなくてはならない、という事態に発展することがあります。

一方、図のオレンジ色の線をご覧ください。私たちは1日目の違和感ですぐに対応するようにしています。例えば1日目の午前は妻(A)が仕事を休んで小児科へ。午後は夫(K)が交代して家でゆっくり過ごさせます。早い段階で休息をとり、睡眠時間もたっぷりと確保しているため、翌日には体調が回復している。これが我が家でのほとんどのパターンでした。結果的に早めに休息をとった方が仕事の調整をしなくてはならない期間(日数)も減らすことができるのです。

誤解なくお読みいただきたいので補足をします。「急な呼び出しは親の責任だ」とか、「急な呼び出しの原因は、だましだましの登園にある」と言いたいわけではありません。「体調がよくないかも、という早めの段階で対処することが、子どもの体調回復を早め、毎日の元気な登園につながる」と考えているのです。

余談ですが、長女の場合は、夕飯をモリモリ食べるかどうかがベンチマークでした(笑)「あれ、ごはん残している…おかしい。」「まずは今日、早く寝かせよう」「明日の仕事はどう?スケジュール確認しよう」という具合です。


体調不良による保育園からの急な呼び出しを、一度もいただいたことのない私たちの工夫をご紹介しました。もちろん、子ども一人ひとりに大きな個人差がありますから「この工夫で呼び出しがなくなります!」なんてことは考えていません。

ただ、質の高い睡眠をしっかり確保する習慣を手に入れられれば、子育てと仕事の両立がしやすくなると思います。この記事が、子育て中の共働き夫婦の参考になり、毎日子どもたちが、保育園で楽しく過ごせますように。

夫(K):「Y(長女)は本当に毎日元気に過ごしてくれているね。0歳の頃、小児科の先生に「保育園はウイルスのジャングルですからね」と言われたのだけれど、少しずつ耐性をつけながら成長してきたと思う。」

妻(A):「ウイルスのジャングルって言われた時は、ドキドキしたけどね。食事と睡眠が重要ってことは、この数年で本当に実感してるよね!」

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