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今日の自分から明日の自分にタスクのバトンをわたす【ユタカジン】

かめりんです。
今年度も早速いろんな楽しいことが動き出していてワクワクしています。

本記事は、毎週恒例ユタカジンへの寄稿記事となります。
ユタカジンとは「自分らしい時間的豊かさを追求する」をテーマとして、タスクシュート協会メンバーが、時間や習慣、タスクシュートなどなどにまつわるお話を連載していくマガジンです。


安心から生まれる不安

タスクシュートは「今日1日」にフォーカスしてプランを立て、それをログにしていきます。
これを毎日繰り返し「やる必要のあること」を「やったこと」にする日々の連なりの結果としての成果を収穫していくような順算的なアプローチです。

1日1日をきちんと過ごせればきちんと物事は運んでいくはずで、それによる安心感は「時間はある」実感を生んでくれることでしょう。

一方で、今日1日にフォーカスするということは翌日以降のことは基本的に考えないということになります。明日以降はわからないわけです。

この「わからない」が不安を生むことがあるかもしれません。

私たちはふとした拍子に未来のことに想いを馳せてしまう生き物です。
1日にフォーカスした安心感によって、その裏返しとして明日以降がどうなるか分からないことによる漠然とした不安が生まれてしまうこともあるかもしれません。

安心すると 不安になるね 例えば 今

BUMP OF CHICKEN『時空かくれんぼ』

長期的なプランは立てない

こういった不安が生まれるとき、例えば1ヶ月とか1年といった長期的なプランを立てたくなる気持ちがむくむくと湧いてくるかもしれません。

こういったことをしがちなのは(僕もよくやっていましたが)、明日以降の長期プランを立てると未来が「分かった」ような気がしてくるからだと思います。

ただ、個人的には、これは悪手です。

たしかに未来がわかったような気がしてくることによる安心感が得られるのは事実でしょう。
僕がこちらの記事で書いたように壮大な将来設計を描いていたのは安心感を得たかったからだと思います。

しかし、その安心感はあまり現実に即したものではなく、ちょっといびつな形をしている気がします。

というのも、未来のプランを立てたところで、やるべきことや実際の仕事は何1つとして進むわけではありません。進んでいると思っているとしたら、それはおそらく錯覚です。

未来を描くことで得られる安心感は、理想的に仕事が進み期限通りに終わったときに得られるかもしれない達成感を前借りしているだけではないでしょうか。

そして、実際のところ未来がどうなるかなんて誰にもわかりません。皮肉なことに「理想のプラン」を描いたとしても、その通りに物事が運ぶことはまずないでしょう。

次の一手を明確にする

計画を立てるよりも簡単で、ちょうどいい「わかる」状態になり、やる必要のあることの実行を後押ししてくれるアクションがあります。

それはつまり「やったことから考え得る次の一手を明確にしておくこと」です。ほんのわずかだけ未来を先取りするのです。

今日やったことはきっとわかるはずです。
「何をしたっけ?」と頭に思い浮かべることもできるはずですし、もしタスクシュートを実践していれば「ログ」にありありと示されています。

その「やったこと」から「次にやること」を思いつくことはさほど難しくはないと思います。
仮にうまく思い浮かばなかったとしても、次にやることは「何をした方がいいかほかの人に聞く」といったことを考えることもできますね。
こういった具体的な行動は、長期プランを立てたとしてもなかなか見えてこないでしょう。

未来のことは確実にはわかりません。極端なことを言えば1分先のことすら私たちは知りようがありません。
しかし、いろんな仮定を置いて、自分の理想もふんだんに織り交ぜながら描いた長期プランよりも、
今日やったことから生まれる、明日の次の一手の方が確度が高いと言えるのではないでしょうか。

しかも、その次の一手は具体性の高いものとなるはずです。
具体的に何をすればいいかがわかれば着手もしやすくなるでしょう。

それを明日の自分がわかるように残しておきましょう。
今日の自分から明日の自分にバトンをわたすのです。

次の一手をタスクシュートのルーチンにくっつける

明日の自分がわかるようにする方法はいくらかあるでしょう。

例えば付箋に次の一手を書いてパソコン画面の端など目の見えるところに貼って帰る、などはよくある方法かもしれません。

ただ、この方法だと心許ないとは思いませんか。
1日を通していろんなタスクに取り組むわけですから、そのすべての次の一手を付箋に貼って貼っているとパソコン画面が付箋で埋め尽くされてしまいます。
どのタスクの次の一手なのかもわかりにくいですし、付箋が剥がれてどこかに忘れ去られてしまう可能性もあります。


タスクシュートの「ルーチン」はこの難しさをうまく解消してくれます。

タスクシュートのデジタルアプリを使っているとしたら、ルーチンを単なる「自動生成機能」と捉えてしまうかもしれませんが、ルーチンはそれ以上にパワフルです。

今日着手したものの最後までは終わらなかった、明日以降もやる必要のあることをルーチンとして登録します。
そのとき、ルーチンとともに次の一手も一緒に登録しておきます。

次の一手の付し方はいくつか考えられます。
ルーチンタスクの名前として直接次の一手を記入しておいてもいいですし、タスク実行時にすぐアクセスできるようなところにメモ書きをしておくのも有効でしょう。

例|報告書を作成する

たとえば、会社で何らかの報告書を作成することを考えます。タスクシュートのツールとしてはTaskChute for Notion(紹介記事はこちら)を使っているとしましょう。

まずは報告書を作り始めたログを元に、ルーチンを作成します。

5月14日に報告書を作成開始。これに合わせてルーチンを作成する。

このとき、ルーチンに次の一手をくっつけておきます。TaskChute for Notionでは下図のようにメモ欄に書きます。あるいはルーチンのページ内に色々と書き連ねてもいいでしょう。今日の自分から明日の自分にバトンを手渡します。

ルーチン内のメモ欄に次の一手を書く。

そして、作成したルーチンから生成される次の日のタスクには、ルーチンにメモしておいた内容が表示されるようになっています。昨日の自分から今日の自分がバトンを受け取ります。

翌日生成されるタスクに前日書いた次の一手が現れる。

こうして、1日前に残しておいた次の一手を今日の自分が受け取ってタスクを再開することができます。

昨日のタスクと今日のタスクがシームレスに繋がり、1つのタスクに沿った日々のリレーを形成する様子がわかってもらえるでしょうか。

これを他にも並行するタスクで実行することで、いろんなことが並行で進んでいたとしても混乱せずに、スムーズに次の一手に取り掛かることができます。ぜひお試しください。

もしもしかめよ かめりんでした。


ここまで読んでいただきありがとうございました。
明日以降も続々と「ユタカジン」に記事がアップされていきます。
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かめりん
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