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鼻を意識すること

やけに鼻がムズムズしたり、風邪をこじらせると鼻が詰まって呼吸がしにくくなる経験はありませんか? 
それらは鼻が持つ防衛反応の働きによって起こります。呼吸機能による身体の反応は脳に対してもより有益なものになります。なぜ鼻呼吸がよいと言われているのか、鼻がもつ機能を知りましょう!


[鼻の機能とは]
◦呼吸器
鼻腔には空気を取り込む機能が備わっています。空気中のチリやホコリなどが取り込まれないように空気が通る器官にはフィルター機能があります。また空気の温度や湿度を調整し肺に送る働きもあります。

◦嗅覚器
空気と一緒に匂いの物質を鼻から取り込み、鼻腔内にある嗅上皮というところにある嗅細胞に刺激が加わることで匂いのセンサーが働きます。匂いを司る神経は脳にあります。

◦声の共鳴
声は声帯を振動させることで発することができます。声を反響させる空洞部分を共鳴腔と言うのですが、共鳴腔の機能が向上するとより大きく美しい倍音にすることができます。主な共鳴腔は咽頭、口腔、鼻腔の3つになります。

[鼻呼吸によるメリット]
★病原菌を取り込まない
★呼吸がしやすい
★自律神経を整えやすくなる etc…


まず口呼吸よりも鼻呼吸のほうが良いと言われている理由の一つに空気中に存在する病原菌(ウイルス)やホコリなどを体内に侵入しないように粘膜で排除するフィルター機能が備わっています。口腔には唾液がありますが、鼻腔と比べるとバリア機能が弱いため咽頭や扁桃腺、気管支に炎症が起こりやすくなります。

鼻呼吸が良いと分かっていても上手くできない場合は「舌の位置」に注目してみましょう!

舌の位置を修正すると鼻呼吸がスムーズに行えるようになります。顎の関節の位置にも関連するためフェイスラインも整います。


[鼻呼吸と自律神経の関係]

よく緊張する場面で深呼吸をして気持ちを落ち着かせる場面があると思います。鼻呼吸は自律神経と密接な関係があり2つの鼻腔(左右)によって分けられています。


◦右の鼻…左脳活性(交感神経が優位)

◦左の鼻…右脳活性(副交感神経が優位)

ヨガでは片鼻呼吸法(ナディショーダナ)を行うことがあります。日常的にも自律神経の調整がされるため無意識下で片鼻ずつ呼吸をしています。気持ちの切り替え場面で片側ずつの呼吸を意識的に行うのも良いかもしれません。


[匂いと記憶]


この花の香りは良い匂い。この香りは嫌だな。。そんな匂いの記憶って覚えていませんか?
私は蚊取り線香の匂いを嗅ぐと田舎の家の匂いを思い出します。(笑)
匂いは脳にある視床下部というところに匂いの信号が送られ、大脳にある大脳辺縁系(情緒反応や記憶を司るところ)で記憶されます。

自分が好む匂いは気分を落ち着かせる効果がありますが、それは脳による記憶と自律神経のコントロールがされるからです。


現代人は鼻での呼吸が苦手な方が多くいらっしゃいます。なぜかというと鼻腔の粘膜が慢性的な炎症により腫れてしまって空気の通りが悪くなってしまう鼻閉や鼻骨が曲ってしまうことによる鼻中隔弯曲症などさまざな原因があります。それでもゆっくりしたペースで鼻呼吸は行えるため、リラックスできるタイミングでぜひ鼻呼吸を実践してみてください。

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