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#88 「アルコール依存症になって」 終わりに、ただ普通に生きるだけ


アルコール依存症から再起に向けて生きるブルースです
私にはまだ「夢」がある。「アルコール」とは決別し、その夢を叶える為、新らたな人生を歩んでいるアラ還だ


いったいこの4年間何をやっていたにだろう。完全に脳がアルコールに支配されて、理性や思考も働かず何よりも酒を飲むことを優先させていた、それはアル中になった人間が本能的に生きていただけだった

多少のお金はあったがそれ以外は全て失った
・健康
・家族、子供達
・友人
・家
・仕事
・社会的信用
・衣類、履物
アルコールを最優先した結果、生活や仕事に関わる全てのものを失った、ホームレスにまでなった

東京に出てきて30数年築いてきたものをたった3年で振り出しに戻ったわけだ。多少の預金があった事が救われた。生活保護になっていたら生きて行くことはできたかもしれないが、仕事もなくまた酒に溺れてる毎日を過ごして今頃生きてはいなかったかもしれない

今の医学では治せないアルコール依存症という病気、薬があるわけでもなく、医者は皆んな退院時に断酒する為の「三本柱」を守る事を説明する

1、断酒会、AAなどの自助グループに入る
2、抗酒剤を毎朝飲む
3、月一の通院

私はこれで断酒し続ける事は不可能だと思う

断酒会やAAは同じメンバーでいつまでも過去の飲酒での失敗談をそれぞれが話しもう酒は飲まないと懺悔する。いつまで過去を後悔し、いつも酒にまつわる話しばかり、しかも隠れ飲みしながら参加している人もいる。そんな人間関係は私には合わなかった

抗酒剤は、毎朝これを飲むと酒を飲んだ際のたうちまる苦しさを味わうらしい、私は飲んだ事がないのでわからないですが。この抗酒剤は肝臓に負担がかかると言う。断酒して健康になろうとしているのに健康を害するなんて本末転倒の話だと思う。だから私は飲まない

月一の通院には眠剤をお貰いに行っている。アルコールの副作用で睡眠障害だけは回復していない。眠剤がなければ眠る事はできない、なので薬の処方箋を貰いに行くが断酒に関わる問診は「お酒やめてますか?」くらいなもので、何の効果もない

アルコール依存の私が断酒を続けいけるのは、
二つの要因からだ

・中途半端に飲まない、余命宣告を受けるぐらい飲む
・生きる為に夢があるかどうか

この二つでしか断酒を続ける事は無理だと思うし、どちらか一方だけではダメだろう

内臓を壊して余命宣告を受けただけでは、アル中脳は死んでもいいやと判断する。何よりアルコールを優先するからだ。一方夢だけあってもダメだ、飲める体があれば夢があっても飲んでしまうからだ

「飲んでしまうと寿命が短くなる。叶えたい夢も叶えられなくなる」

この二つの思いで私は酒と訣別した

付け足しとして言えば、酒をやめた年月を数えるのはやめた方がいいと思う。それは結局は酒から離れていないと言う事で、10年、30年断酒していた人が再入院してきた姿を見ているからだ

「酒を見ても何とも思わない」

そう言う毎日であればいい

ただ普通に生きるだけだ


                      了



このブログは2人の息子達に将来大人になったら読んでもらう為に書き始めましたが、図らずも多くの方々に読んでもらった事に喜びを感じて書いていました。感謝





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