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キャリアに悩むわたしに夫が薦めてくれた本3選

夫は読書好きだ。月10-20冊は新しい本を読んでいる。わたしが悩んでいるとき、アドバイス代わりに本を選書してくれてることもよくある。これまでお薦めしてくれて特に良かった本を、薦めてくれたシチュエーションとともに3冊紹介したい。

「本当の仕事」

コンサルティングファームからベンチャー企業への転職を迷っていたときに、夫が差し出してくれたのがこちら。

コンサルタントとして働きはじめて2年ほど経ち、とにかく体力的にきつくて、モチベーションが保てず、つらくて仕方なくて、常に愚痴ばかり言っていた。傍から見れば「早く辞めたらいいのに」と思うのだが、憧れて入った会社だし、ぶっちゃけ給料もよかったし、「コンサルとしてバリバリ働くわたし」というタグを捨てられなかった。入社を迷っていたベンチャー企業は、事業の社会的意義が高く、ずっと前から気になっていた会社だ。でも決断する勇気がどうしても持てなかった。

多くの人が仕事に喜びややりがいを感じられないのは、その仕事の内容や条件ではなく、その人の「仕事観」に原因があると著者は言います。
著者が「4つのメガネ」と呼ぶ、自分に力を与えてくれる仕事観を身につければ、誰でも「やりたい仕事をやって、生計を立てていく」ことが可能だというのが本書の主張です。

「仕事とは生計を立てる手段」「仕事とはやりたくないことをやること」「仕事とは自分を合わせるもの」「仕事とは同時に一つしか持てないもの」という固定概念を、丁寧に解きほぐしてくれる。この本を読んで、なんだか迷ってたことが馬鹿みたいに思えて、すっきり決断できたのだ。

「リーダーシップに出会う瞬間」

ベンチャー企業に転職後、マネージャーとしてはじめてまともに部下を持ったとき、夫が薦めてくれたのがこちら。

女性リーダーに抜擢された30歳の女性社員が主人公。メンターの先輩女性や思慮深い相談相手の同僚、上司らに支えられながら、自分の信念に立って自分らしいリーダーシップとは何かに気づき、人間性豊かに成長するプロセスが、誰もがどこかで経験する、共感的なストーリーでわかります。成長のプロセスは、ハーバード大学教育大学院などで研究が進む「成人発達理論」をベースにしています。

「成人発達理論」とタイトルに入っているから学術的で小難しい本のように想像してしまうのだが、小説仕立てになっており、するする読める。

主人公の青木さんが、女性活躍推進の流れに巻き込まれ、突然管理職を打診されて当惑し、頑張ろうと思った矢先に、隣部署のお局様に「上司に気に入られて調子乗ってる」と陰口を言われたり、でも優しい夫や同期が励ましてくれ、ロールモデルとなる憧れの女性の先輩も見つかり、「リーダー」とは何かを探求していく…ざっくりいうとこんなお話だ。やけにリアルで感情移入してしまう。

リーダーになるために大切なのは、小手先のマネジメントテクニックではなく、信念をもってぶれずに行動することだと腹落ちし、視界がクリアになった。

「自分の小さな箱から脱出する方法」

こちらはベンチャー転職後しばらく経ち、組織体制が変わって責任が重くなり、ストレスを抱えていたときに夫が薦めてくれたもので、もはやわたしの人生のバイブルになった。

※以下、flierより抜粋

主人公のトムは、真面目で成功意欲の高いビジネスパーソンである。今まで理不尽な上司に耐え、多くの困難を乗り越えて成功を掴んできた。家族や仕事関係でうまくいかないことも時々あるが、「まあ、そういうものだ。周りがもっとうまくやってくれればいいのに」と思いながら過ごしてきた。このようなシチュエーションは、日常生活でよくあることではないだろうか。
本書では、トムが人間関係でうまくいかない真因とその解決のための大事な考え方を、ストーリー形式で学べるようになっている。トムの悩みには「あるある」と思う方も多いだろう。「なぜあの人とうまくいかないのだろう」、「なぜあの上司だとやる気が起きないのか」。こうした人間関係の悩みは、実はたった一つの原因に行き着く。それは「自分が箱に入っているかどうか」だ。
自分が箱に入ると、その影響は周囲に連鎖し、やがては会社の業績まで左右してしまう。なぜなら、家族も会社も一人一人の人間が集まっている集合体だからだ。だからこそ、自分から箱の外に出ない限り、周囲によい影響を与えることはできない。立場や役割を問わず箱の外に出られる人こそ、真のリーダーと言えるのかもしれない。読み返すたびに本質的な気づきを与えてくれる名著を、この機会にぜひお読みいただきたい。

その当時のわたしは、同じビジョンを持つはずの同僚に責められているような感覚に陥り、指示したタスクを忘れてしまう部下に対して困り果て、「チームから感謝されていない」「自分ばかり大変な目に遭っている」という被害者意識にかられていた。それらが「自己欺瞞」、この本でいうと自分が「箱に入っている状態」であることを自覚し、組織や事業のために何ができるかを考え始めることができた。

◇◇◇

本の中身を深く理解して咀嚼できるかは、適切なタイミングでその本に出会えるかにかかっている。振り返ってみて、本の内容の良さもさることながら、最適なタイミングで本を薦めてくれた夫に、あらためて感謝。

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