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ずっと上品でカッコいい文化人


80歳、90歳になっても元気な人、というのは今は珍しくないけど。

でも、元気なだけに「老害」的になる人もいる。

私が知ってる作家や文化人のなかにも、そんな人たちがいる。

名前は出さない。


いっぽうで、若いときからカッコよくて、年をとってもずーっとカッコいい文化人がいる。

私がすぐ思いつくのは、作家の沢木耕太郎さんですね。

この人は76歳で、いわゆる団塊世代。

団塊世代にはいやな左翼が多いけど(失礼。文化人に限った話)、この人だけは昔からカッコいい。

今はどうだろう、と最近の映像をみたら、やっぱりカッコいいんで感心してしまった。


ANNニュースより

「楽しめること1個を見つける」“晩年を生きる美学”作家・沢木耕太郎に聞く(2023年8月30日)


この人のカッコよさは、すらりとした容姿にもあるけど、柔らかい物腰とか、上品な話し方にもある。

これも、私の知る限り、若い時からずっとそうですね。

そういう上品さが、年を重ねて、ますます輝いている感じ。

カッコいいなあ、こういう老人になりたい、という、老人があこがれる老人の筆頭ではなかろうか。


それで連想したのは、東大教授の村上陽一郎です。

この人もすらりとしてカッコよく、女子学生のあこがれの的で、「駒場のジュリー」と呼ばれた。

そして、若いときから上品な物腰で知られていました。

現在、87歳。

どうしてるだろうと映像を検索すると、あいかわらず元気で、上品でした。


「ベートーヴェンはお好きですか?」村上陽一郎(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)岡田知子(ピアニスト)2023年度 国立情報学研究所 軽井沢土曜懇話会 第3回(国立情報学研究所 2023年12月13日)


さすがに往年の「ジュリー」ぶりはないけれど、話し方は昔のままで、なつかしかった。

そして、美智子上皇后ともお友達、という上品さがにじみ出てますな。

学者では、作家やジャーナリストにくらべて、こういう感じの人は比較的多いけど、そうでない人もいるからね。


それが「気品」の一部かもしれないけど、「明るさ」がいいんだよな。

老人的な陰鬱がない。見習いたいと思う。


かっこいい老文化人の例を、もっと出したかったけど、ざっと見たところ、残念な例のほうが多かった。

昔の盛名だけで、やたら横柄な老人を持ち上げるメディアもある。

老害ではなく、こういう上品でカッコいい人だけを出してほしいと思う。



<参考>


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